【World Life】とは?
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英書が語るキレない科学

World Lifeな生活
この記事は約4分で読めます。

最近(あれっ?)と思う題名の英書を読みました。

『How Emotions Are Made』

(by Lisa Barrett 脳神経科学者)

日本語なら『感情はどう作られるか』

感情って自然に「出る」もののはず。

感情を「作る」???
と?で一杯になった頭で読み出したら、引き込まれました。

今回は感情と脳の関係に迫る現代科学の最先端の一冊から、感情の一つ「怒り」のお話です。

その土台として脳が感情を作る…ということにも触れます。

<「怒らない」方法>

さて怒りと言えば、あなたはつい怒って、後悔したりしませんか?私は昔からw

冷静でいられるような方法があれば、知りたいですよね。

さてその方法は簡単。

【怒る前に驚く】というもの。

どういうことでしょう?

現代科学の最先端を利用するこの方法。少し説明します。

「感情」は、普通心の底から自然に湧くものだと皆思う。喜怒哀楽等、反応として心に抱くもの…というのが普通の印象。

だがバレット氏によれば脳は予測するモノ。感情も、先を読み予め「作る」という。

例えば、胸がどきどき、息がはーはーしだすとする。すると脳は過去の経験と、感情の「リスト」を参照。「ああこれは…怒りだな」と見込みで作り、大至急発送。我々はその「怒り」を受け取る。タッチの差で現実が追いついてくる…という具合。

つまり感情世界は脳が先手を打って作っているものらしいのです。

勿論「先手」はほんの僅か。現実はアッと言う間に追いついてくる為、我々は脳の先走りに気づきません。

でも脳の先手がなければ、時間差が生じ、打てば響くリアルタイムの交流は難しいようです。予測ゼロだと、現在のZoomのように細かくズレてストレスになるのかも。

ただ半面、予測なので時にはハズれも。例えば、わくわくする海外旅行での出会いを、それだけで恋と勘違いしたり。帰った空港での別れは珍しくなさそう。

旅の高揚≠恋のときめき、ですよね。

とにかく、バレット氏が正しく、感情が予測し組み立てられるのなら…

今度はまさにそれを利用し、無駄な怒りを減らすことができるのです。

つまり、胸がどきどき、息がはーはーする例に戻ります。過去の経験を参照し「怒り」を拵え早く送り付ける脳。我々はその上手を行き…

「怒り」が届く際「びっくりした!」と叫ぶ。でワザと「怒り」を「驚き」に受け取り違えるというもの。(「怒り」と「驚き」は、少し似ている感情なので、都合が良いらしいです。)

言葉にすればややこしいかも。でも結局は、感情のすり替え。

繰り返しますが、カッとなる寸前「びっくりした!」で、届いた感情を「怒り」から「驚き」に変えてしまう。そして自分は驚いているんだと自分(の脳)に信じ込ませるのです。

正直言うと、実地に試したことはまだ一回もw。

<不思議な符合>

でも自分に対して逆に使われた?ような体験なら2度あります。

1度目:新米教員の頃、試験問題作りが遅れ、滑り込みで教頭に持って行くと…

「ああびっくりした、間に合わないかと思った」と言われた。

(ホントは『余裕を持って作れ、バカ!』とか怒鳴りたかったのでは?)

2度目:旅先で偶然知り合ったお坊様。意気投合し別れた後、別の場所で同じ後頭部。「…サン」と後ろから呼び掛けグルっと回ると…両目が虚ろで仏像みたい。深い瞑想中だったのかも。長~い一瞬後、

「ああびっくりした、驚いたよ」と言われた。

(ホントは「人の瞑想を邪魔するな、阿呆!」とか怒鳴りたかったのでは?)

どちらのケースも、今回のお話で辻褄合いそう。

(二人はバレット氏のことを知っていたのか?)と不思議です。

いずれにせよ、あなたもこの簡単な方法を試されては。それで世の中から摩擦や衝突が減り、少しでも暮らしやすくなると良いですよね。

See you soon!
Jiro

追伸:
今回の情報も英書から得られました。英語ができると世界が広がる、住みやすくなる…かも。

『How Emotions Are Made: The Secret Life of the Brain』
◯英語版 Lisa Feldman Barrett
https://amzn.to/3SC0SKY

◯日本語版
情動はこうしてつくられる──脳の隠れた働きと構成主義的情動理論
リサ・フェルドマン・バレット
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