W杯では日本男子大活躍。あなたも優勝候補をなぎ倒す活躍に大興奮しました?。私もドキドキわくわくでした。
ただ今日のお話しは、試合後インタビューでの長友選手の発言から。
仲間に“ブラボー!ブラボー!”いつもの長友節。確かにうってつけのセリフみたい。
ただこの「ブラボー」、もしイタリア語なら完全に変だってあなたは知ってました?
実は「素晴らしい」と言う相手が何人かで変わります。選手一人への拍手はBravo(ブラーヴォ)、全選手への拍手はBravi(ブラーヴィ)のように。二人以上なら絶対Bravi。(☛男女でどうかは追伸)
長友選手は勿論日本チーム全員に拍手。当然Bravi(ブラーヴィ)にするべきだったはず。
あなたには「面倒だな」と映るでしょうが、そんな変化をする言語もあるんですね。
イタリアの音楽会でも、日本人だけ数とか考えなしに、やたらブラボーと叫ぶと聞いたことが。
これイタリア気取りでしょうか。なら「ブラボー」オンリーは間違いなのでやめた方がよさそう。でないと無知と馬鹿を世界中に発信しちゃう、は言い過ぎでしょうか…
長友選手だって、もう少しデリカシー見せればずっと良かったのかも。例えば
ブラボー!の後に「これ日本語だけど」とか「実際は違うよ」)とか付け加えてたらどうだったでしょう?「えっ?何それ?」ってなって、言語の違いに日本人の目が少し開いたかも。
とにかくあの時彼の一言の影響力は甚大だったようです。それもあってか、去年のSNS流行語大賞では「ブラボー」が堂々3位。こんな小言を言うのは少数派なんだと改めて思い知らされます…
ところで、英語はどうなんでしょう?
<英語は札付き?>
実は日本人の「ブラボー」みたいに生易しいものではないんです。外国語の単語を、勝手に発音変えて自国流にしてしまうことで悪名高いのは英語。中でも英語風にされた代表格は元フランス語の単語の数々。意外かもしれませんが、例えば
普通のquestion(クゥエスチョン 「質問」)という単語。これ元仏語。
当初フランス語っぽく発音。なんと「クゥエスティオーン」。今聞くと長くて変な感じですね。でも昔はその「….ティオーン」が正しい発音。
(実際ハムレットの有名なTo be or not to be: that is the question はこの「…ティオーン」の長い語尾で余韻を出しているとも。)
でも「…ティオーン」では、やはり「おフランス」的な違和感があったのでしょうか。英語っぽく「クゥエスチョン」と発音する人が増えに増え、終には立場が逆転。「…ティオーン」は間違い、「クゥエスチョン」が「正しい」発音となってしまいました。今「クゥエスティオーン」と発音したら笑われそう。
<ブラボーは日本語?イタリア語?>
「ブラボー」に話を戻すと、今日本人は99%「ブラボー」と発音ですよね。イタリア的に「ブラーヴァ」はほぼゼロ。ひょっとして「ブラボー」は、正しい日本語になっちゃった?少なくとも正しい日本語になりつつあるとは言えるかも。繰り返しですが、去年のSNS流行語大賞もその現れなのかも。
それならいっそ「ブラボー!」連発、多数派に加わった方が気楽でしょうかw
いずれにしても、言語の変化は一人の感情や都合などは考慮しそうもないですねw
言葉についてこのような思いがけない発見があるのも、言語や文化の学習の醍醐味。楽しみながら英語や他の言語を学べると良いですね。
<英語版>
以下大雑把な英語版。字幕を読んでから英語を聞く…洋画のように読めたら。訳すのではなく、ほぼ同じ内容を別々のルートから理解できれば…。今は発信する時代。不正確でも情報発信ですよね。
↓ ↓ ↓
英語版はこちらから☆
追伸
①SNSの2022年間流行語大賞については:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000356.000026172.html
②伊語の形容詞の尻尾の変化 (「男女混合」とは♂+♀等)
ちなみに発音も「ブラボ」は変。「ブラーヴォ」が正しい。
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員