木曜のCozyでございます。
ワタクシ,毎回,英語について紹介させて頂いておりますが,
つい先日,
やっちまったんです…(中原中也風)
それはもう恥ずかしくて
「穴があったら入りたい」
とはこのことか…と,今思い出しても恥ずかしくなるのです。
こうなったら,この経験を暴露してしまって,
「みなさんで一緒に学びましょ!」
ということで,お付き合いいただけますと幸いでございます。
さて,私は何をしてしまったのでしょうか?
―「私もです」―
先日,同じマンションに住む,私と仲のよかったスウェーデン人のご家族が帰国されました。
うちにもお泊りしたことのあるワンコちゃんも連れて。
1年くらい前から,
“We’ve decided to go back to Sweden.”
(スウェーデンに帰ることに決めたんだ)
と聞いていたので心の準備はできていたのですが,
やっぱり帰国された今はとっても淋しい…。
そのご家族が引っ越される日,ご主人からこんなことを言われたんです。
“We’re lucky to have you as a neighbor.”
(あなたが隣人でよかった。)
“It was great seeing you.”
(会えて本当に素晴らしかった。)
と。
思わずウルウルとしそうになった私は,
“Oh… me, too.”
と言っちゃったんです。
その瞬間,ちょっとした沈黙が。
すぐに
(ああーーー!何言ってんだ?恥ずかしい!)
と,私の心は大騒ぎ。
なぜだか,わかりました?
ここでちょっと考えてみましょう。
普通,私たちが
「わたしも」
と言うときに思いつくシンプルな言葉って,
“Me too.”
じゃないですか。
実はこの “Me too.”,文章が省略されているものなんですね。
例えば,
A: “I like coffee.”(私はコーヒーが好きです。)
B: “Me too.”(私もです。)
これは “I like coffee, too.”(私もコーヒーが好きです。)
の “I like coffee“が前にあるのですが,それを省略した形。
これは,
「コーヒーが好き」
「私も(コーヒーが好き)」
だから問題ありません。
では,こちらの英文。
A: “I like you.”(私はあなたが好き。)
B: “Me, too.”(私も)
この場合の “you”は「Bさん」のことです。
それに対してBさんが,
“Me, too.”と言ってしまうと
“I like you(Bさん), too.”。
つまりBさん自身が言うと省略されているのは,
“I like me, too.”という英文なので,
“I like B, too.”(私もB[私]が好きです。)
というニュアンスになってしまうんです!
―恥を忍んで…―
スウェーデン人のご主人が,
“It was great seeing you.”
(会えて本当にすばらしかった。)
と言ってくれたのに対して,思わず私が言ってしまった “Me, too.”は
省略せずに言うと,
“It was great seeing me.”
の最後の “me”を使った “Me, too.”となってしまい,
「私も私に会えて素晴らしかった」
って感じになっちゃうんですね。
なので,
「私も[あなたに]会えてすばらしかった」
と言いたかったこの場合は,
“It was great seeing you, too.”
(私もあなたに会えてすばらしかった。)
を省略して,
“You, too.”
とすればよかったんですね。
すぐに気づいたとは言え,
恥ずかし〜〜〜〜〜〜〜〜!
そして,そのあとの0.5秒の沈黙が私をさらに追い込んだのでした。
でも一つだけ言い訳を…
“We’re lucky to have you as a neighbor.”
(あなたが隣人でよかった。)
って言われて嬉しくて,でも淋しくて混乱していたんです。
いや,ホントです,本当…
失敗から学ぶということ…大切ですね!(笑)
―でもとっさには間違えそう…―
そうとは言え,とっさにその場面になったら間違えてしまいそう。
そう思うのも無理はありません。
だって,私,こんなに偉そうに毎回説明しているのに今回間違えて答えちゃったんです。
ま,そういうこともありますよね!人間だもの。(みつを)
ということで,
「私も」
という別の言い方もありますので覚えちゃいましょ。
“So am I.”
“So do I.”
これも「私も」という意味で使われます。
ビジネスやちょっと丁寧に言いたい場合に使う感じでしょうか。
2つありますが,使い方は相手が「be動詞」を使って話したか「一般動詞」を使って話したかによります。
例えば,
A: I’m hungry.
(お腹がすいています。)
B: So am I.
(私もだよ。)
これは “I’m (am)というbe動詞が使われていますので, “So am I.”
A: I like baseball.
(私は野球が好きです。)
B: So do I.
(ぼくもです。)
これは “like”という一般動詞が使われているので, “So do I.”
と返答することができます。
でも,これもややこしいですよね!
もっと簡単なのはこれ!
“Same here.”
直訳すると,「こちらも同じ」という感じです。
さらに短く,
“Same.”(同じく)
のように言うこともできます。
でも,ちょっとカジュアルなので友人同士や気軽に話せる相手に使ってくださいね。
さて,スウェーデンへ帰られたご家族。
羽田空港出発時からスウェーデンの空港到着,そして自宅到着後と,みなさん元気に着かれた写真をたくさん送ってくれました。
早速,スウェーデンの空港のロビーでのんびりとするワンコちゃん。
無事について安心しました。
続々と届く現地での楽しそうな写真に,
「ああ,一度は行かなきゃ!」
と,ちょっぴり羨む私でございました。
それではまた来週〜♪
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。