2014年に発生した事件。セントラル・パークで見つかった、赤ちゃん熊の死体と、ポンコツ自転車の謎。
この事件に対して、アメリカ・ニューヨークの政治家で今年70歳、この大統領選に立候補までしていたRFK Jr. (ロバート・フランシス・ケネディ・ジュニア)氏が、それは自分がやった、と認めました。
ほとんどのアメリカ国民が、え?それは一体何のこと?と、狐につままれたような気分になった、ニュースでした。
この事件は、2014年に、ニューヨークのセントラルパークで、死んだ小熊と、ボロボロのマウンテンバイクが発見されたと言うもの。なぜそこに、この2024年、事件から10年も経ってから、ケネディ氏の名前が出てきたのか。
ケネディ氏といえば、1963年にダラスで暗殺されたので有名な、アメリカ大統領ジョン・エフ・ケネディの甥です。
ジョン・エフ・ケネディの娘さんが、みなさんもよくご存知の、駐日大使でもあったキャロライン・ケネディ。
ジョン・エフ・ケネディの弟がロバート。そのロバートの息子にあたる人が、本日のトピックの主人公、ロバート・ケネディ・ジュニアです。
この事件は、一般人の私たちには、想像もつかないような話なのですが、ちゃんとニュースにまでなって、みんな笑っているので、どんなことだったのかをご紹介しますね。
2024年8月5日付のCBSニュースを参考にしました。
ケネディ氏が言うには、なぜ熊の赤ちゃんに関わったかと言うと、
彼が狩りに行こうとしていた朝、自分の前を走っていたバンが、子熊をはねて殺してしまったらしい。彼は、自分の車を止め、その子熊を自分のバンに乗せた。
肉の状態が良かったので、冷蔵庫に入れようと思い、(食用にするつもりで) 皮を剥ごうと思ったのだそうだ。ニューヨーク州では、道路で死んでいる熊は、もらっても良いのだそうです。
しかし、その狩りに行く予定だった日は、そう簡単には終わらなかった。
ニューヨーク州ブルックリンにある、有名なステーキハウス、ピーター・ルーガで、仲間たちとディナーを食べることになったのだ。そしてその後には空港へ行かなければならない用事もあった。
なので、ウェスト・チェスターの自宅に戻れるまでには相当時間がかかる。
それで彼は気がついた、その子熊をどうにかしないと、自分の車の中で腐り始めちゃうのでまずい。
そこでケネディ氏が言うには、
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「そう言えば、最近セントラル・パークの中に自転車専用のレーンを作ったら、そこを高速で走る自転車の事故が発生し、公園利用者の人々が大怪我をしたり、死亡したりすると言うニュースが、毎日のようにマスコミを賑わわせているのを思い出したんだ。」
「もちろん、その夕食の席で、自分は飲んでいなかったよ(車を運転しているから、そう言わざるを得ない)でも、周りの飲んでる奴らが、それは良いアイディアだ!って言ったんだ。」
「おまけに、いつも車の中に積んでる、あの古い自転車も一緒にそこに捨ててしまえば、きっとその自転車のやつが、子熊を跳ねちゃって、そのまま逃げたんだっていうことになるさ!」
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ケネディは、まさか、このことが、そんなに大事になって、翌日、大きなニュースになるなんて、思いもしなかったのだ。
翌日、ケネディが見たのは、どのテレビのチャンネルでも大騒ぎをしていて、現場には20台ほどのパトカーが集結し、周辺にはヘリコプターが飛び回り、新聞にも一面の見出しで、そのニュースが取り上げられていた。
そしてその一緒に見つかった自転車の指紋を、これからきちんと捜査で調べる、と言っていて、どうしよう、あの自転車には僕の指紋があらゆるところについているはずだ、と思った、、、
そして10年経ったわけですが、
ニューヨーク州環境保全局によると、調査は、違反が発生したかどうかを判断するのに十分な証拠を明らかにしなかった、また、時効は1年なので、とっくに過ぎてしまっているらしい。
ん〜ん、上級国民待遇、っていうことだったのかな。
この人は、今年5月の時点で、まだ共和党の代表がトランプと決定されていない頃、自分が大統領になろうと立候補していた時、「私のドクターが、私の脳の中に虫が湧いて、それが死んでる、と言った」、などとツイートしていることから、そういう、クエスチョン・マークのつく、世間からはズレるような人になっちゃったのかしら。
なんとも、この時はまだ、共和党カマラ・ハリスが副大統領を誰に指名するのかと、アメリカ国民ほぼ全員がドキドキしていた頃だったのですが、とぼけたニュースでした。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。