日本で働いているアメリカ人や外国人に、飲みに行くのを気軽に誘うのは、意外と難しいものです。飲みに行く空気感が全く違うので、言葉で明確にしなければいけません。
誘うときに一番簡単で、強い表現は“Let’s go!”です。Iet’s のなかに、「一緒にやろう」という強いメッセージがありますので、行動を促すときには最強のフレーズになります。
飲みに行くとき、“Let’s go!”に“drinking”をつければ、それらしい表現になると思いませんか?“Let’s go drinking!”って、聞いたことがあるようなないような。
実際に口にだしていってみると、“Let’s go drinking!”「レッツ・ゴウ・ドリンキング」なんとなく、言いやすい。これで誘ってみようとSwatchは、思いました。
この英語のフレーズは、発音も難しくなく、気軽に口をついて出ます。アメリカ人の友人に、言ってみました。「飲みに行こうぜ!」という感じです。
でも、友人たちは、なかなか良い返事をしてくれません。
“Sorry, I have different plans!”
「今日は、別にやることがあって」
とか、
“Not today, but soon!”
「今日じゃなくて、近いうちに」
とか断られました。
「何か問題が?」、「嫌われている?」、「誘い方が失礼だったかな?」など、色々な考えが頭に浮かんでは消えていきます。不安ですね。
思い切って、誘って断られた後に、「失礼な誘い方してる?」と聞いてみたら、思いがけない答えが返ってきました。
<Let’s go drinking!たらふく飲みにいこうぜ>
“Let’s go drinking!”と満面の笑みで、アメリカ人の友人を誘ったSwatchは、彼から
“Sorry, not today but very soon!”
「今日はダメだけど、近いうちにね」
と断られました。
断り方は、丁寧で飲みに行く可能性も「あり」と感じられます。友人がそういうなら、日を改めて、誘えばいいなという感じで諦めます。
そんなことが、何回か続いて、ちょっと不安になったSwatchは、“Let’s go drinking!”と誘って断られた相手に、少し強引に誘ってみたのです。
彼は、“Not today but”を繰り返します。それじゃあということで、
“Why don’t we drink just a glass of beer?”
と、粘ってみたのです。
つまり、「ビールいっぱいぐらいならいいだろ」と、ダメもとで言ってみたのです。
そうすると、即座に
”That would be alright!”
「だったらいいよ」
と返事が来たのです。
そんな経緯で、六本木の夜に繰り出したのですが、私が酒好きで、かなりの酒豪だということを彼は知っているようで、酒のことで話が盛り上がりました。
勿論、ビール一杯で終わるわけではなく、かなり飲みました。その話の中で、アメリカ人を飲みに誘うときに良いフレーズを教えてもらいました。
Swatchがアメリカ人の友人たちに使っていた“Let’s go drinking!”は、「飲みに行こう」ではなく、「めちゃ飲みに行こう!」とか、「今夜は酔っぱらいたいねえ」といった誘いだったようです。
大酒飲みのSwatchが、本気で酔っ払おうなんて誘っているのですから、相手は敬遠しますね。
だから「今日はダメ」と断られて、あたりまえですね。
<Let’s go drinkは、単に酒を飲みに行く!>
アメリカ人の友人との会話の中で、酒を飲みに行く誘いの表現をいろいろ聞いてみた。“Let’s go drink!”は、どんな感じになるんだろう。興味津々である。
“Let’s go drink!”、このフレーズでの“drink”はアルコールを飲むことは暗示しています。
フレーズの意味としては、「酒を飲みに行こう、お酒を楽しみに行こう」という感じになります。
お酒を楽しむことに重きが置かれており、気の合った人とお酒を飲んで、「酔っぱらいたい」という感じになります。「飲み友達」を誘うには、“Let’s go drink!”「お酒飲みにいかないか」がぴったり。
言ってみれば、すぐに呑兵衛(のんべえ)の気持ちを相手(飲み友達)に伝えてくれるフレーズです。「今日は飲みたい気持ち」を、直接伝えることができます。
バーなどに飲みに行ったときに、目的は飲むことに重点が置かれていて、バーで社交に気を遣うということは意識されていないので、あくまでもお酒を楽しみに出かけることに重点が置かれます。
<Let’s go to drink!は、行くところが決まっている?>
3つ目のフレーズは、“to drink”を使った表現です。“Let’s go to the new bar to drink!”「以前話したことのある最近オープンしたバーに飲みに行こう」です。
“the new bar”とbarにtheがついているところが、二人の間には共通認識のあることを示しています。つまり、以前話してお互いに知っているbarのことです。
to drinkは、「飲みにいく」という目的を意味しています。このフレーズの主旨は「場所」です。
「特定の場所」に出かけて飲むということで、どこへ行くかが大切になります。
目的地や行きたいと考えている場所に焦点が当たっています。飲むは場所に行くことが、実行すること。まずは、二人が行きたい場所に移動することが大切なんです。
お酒とは全く関係ない状況も、このフレーズの形で表現できます。
“She went to the Kitchen to go drink some water”
「彼女は、水を飲むに行くための台所へ行った」
です。この場合は、drinkの後に何を飲むかがしっかりと明示されています。
まずは、キッチン(台所)へ行くことが大切、そして、水を飲むということです。
このように場所を強調したい場合は、“go to drink”「特定の場所を訪ねて飲む」の表現を使っていきましょう。
“let’s go ~”と“drink, drinking, to drink”を組み合わせた表現を紹介しました。それぞれのフレーズの違いを理解し、目的に沿って会話ができれば、充実した会話になります。
今日は、「飲みたい気持ち」を表現したいのか、「特定の場所を訪れてみたい」のかを考えながら表現できたら会話も盛り上がります。
それでは、アメリカ人の友人が教えてくれた簡単で、自然な誘い方の表現を最後に紹介します。
“Let’s get drinks!”
「軽く飲みに行きましょう」
です。
このフレーズは、drinksとなっていますので、アルコール飲料を数杯飲むという感じです。
drink(主にアルコール飲料を暗示します)ではなく、coffee(コーヒー)と入れ替えても、使えます。
TPOを考えながら、それぞれのフレーズを使い分けて、目的に会った誘いができれば最高です。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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