生まれて初めて日本に行った!というアメリカ人の友人に、初めての日本の感想を、色々と聞いてみたシリーズ。
今回はお土産についてのお話。
日本に行くことなんて、滅多にあることじゃないので、嬉しくて、事前にいろんな人に言ってしまったそうです、「やっと日本に行くぞ!」って。「気をつけていってらっしゃい!」ってみんなに送られて、そうなるとやっぱり気は心。
アメリカ人はあんまり日本人のように、いろんな方にお土産を撒いたりはしないのだけれど、でもやはり、今アニメや漫画だったり、いいものが安く買える!と、とかく話題の日本ですから、楽しい旅行の思い出のおすそ分けをしたくなるのは、よ〜くわかります。
ちなみに、日本人の私が、アメリカ人に日本のお土産で、何をあげようかと思った時、ついつい消去法で考えてしまいます。
まず思いついたのが日本の「包丁」
とても品質が良いのはわかっていても、普通のアメリカ人は家で料理をしない。野菜と言えばサラダだし、サラダは普通にスーパーでミックスサラダになってるパックを買う人が多いので、包丁は消去かな。
「お箸」もいろんな綺麗なのがあって、ぜひ差し上げたいと思うけれど、アメリカ人で自宅で箸を使うというようなチャンスは、よっぽど日本食好きでなければ、ほとんどないだろうし・・・で消去。
「佃煮」、これは海外に住む日本人には最高に嬉しいお土産ですが、普通のアメリカ人は、白ご飯を自宅で食べるということ自体がほとんどないので、これは貰っても、ずいぶん塩辛い食べ物だなぁ、と思われて終わってしまうだろうから、ナシ。
「お煎茶」も同じような感じで、アメリカではお茶を飲む時、マグカップのティーバッグに熱湯を注ぐ、が普通なので、日本の煎茶を美味しく飲むために、まずお湯の温度を約80度にするとか、クッキング用の温度計が家にあればいいけれど、また、急須や日本のお湯呑みもないから、試してみるにしても、きっと鍋と茶漉しで入れることになると思うし(笑)、
茶漉しもおうちにあればいいけれど、最近は皆さんティーバッグだし、無いかもしれない。1缶、または1袋いただいても、多分最初の1杯目をトライしてみて終わっちゃうだろうなぁ、と(笑)
「和の小物」これはもし気に入ってもらえたら使ってもらえるかもしれないけど、、、
なんて迷ってばかりで、何を選んでいいかが分かりませんね。
さて、初めて日本へ行ったアメリカ人が選んだ、日本へ行ったことのないアメリカ人へのお土産になにを買ったのか、気になるところ。近しい方へのお土産を3つ、聞いてみました。
「Tシャツ」
これは、定番かもしれませんが、やはり行ったことのない地名が入ったTシャツを頂くのは嬉しいもの。購入する側としても、自分が観光した場所の地名が入ったものなどは、思い出深いですよね。友人は、鎌倉の大仏のTシャツを購入されたようです。
※画像は自分用にも買った一枚のようです。
「キャンディ」
アメリカでは、キャンディと言えば日本でいうところの飴(ハードキャンディー)だけのことではなく、チョコレートやゼリー、グミ、ハイチュウなど含めてキャンディーと言うので、そう書いてしまいました〜。ファミリーや女子へのお土産は、これに尽きますよね。常温で大丈夫だし、日持ちもするし、お値段も可愛らしいパッケージのものから、立派な箱入りのものまで、いろいろあるし。お土産には最適です。
日本では、あちこちのお店に、お土産にしたいようなとても可愛らしいお菓子がたくさんありますよねぇ。特に大切な方には、デパ地下で売っているような、和紙のパッケージの綺麗で可愛い和菓子も、良いかもしれませんね。
今、ふと気付いたのですが、日本ではいろいろな種類のおせんべいがあって、これはライスクラッカーとアメリカでは呼びますが、アメリカでは、クラッカーをお土産に人に差し上げると言うのは、聞いたことがありません。面白いですね。
でも、アメリカでは糖尿病の方も多いから、おせんべいのお土産も、よいかもしれません。最近はシーフードが入っていたり、とってもおいしいものがたくさんありますものね。
「日本酒」
アメリカでは、日本酒がとっても高級品です。日本で普通の家庭の晩酌で使うような純米酒が、アメリカではシャンパンボトルと同じ位の値段で売っています。なので、ちょっとおいしめの日本酒を差し上げると、お好きな方には、とっても喜ばれます。
今回、アメリカ人の友人ががデパートの試飲コーナーで見つけたのが、なんとゆず酒。そして日本酒のお店でテイスティングセットで見つけたのが、梅酒。
聞いただけでも美味しそうですが、そのデパートの地下で試飲させてくれたのは、特別な賞を毎年とっているような、日本酒の中でも有数のトップクラスのおいしいものだったらしくて、もっと大きなボトルを自分用に購入すればよかった、と後悔しきり、だとか。
ぜひまた、来年のバケーションも日本へどうぞ、と宣伝しておきました。いちど行ってみれば、2度目はまたちょっとコアなお買い物ができるかも。
今回のお土産ではないですが、日本のお土産は、今治タオルが人気があるそうです。こんなふうに質の良いタオルは、アメリカにはそうは無いらしくて、アメリカ人にそう言われました。
確かにホテルなどでも、アメリカのタオルは割とゴワゴワしてるイメージです。
コットンのクオリティーが高いだけではなく、縫製も手が込んでいて丁寧で、そしてデザインや色合いも、愛らしいものが多いと。私はここのところ日本へ行くたびに、今治のタオルを持ち帰っていました。アメリカ人でもやっぱりわかってくださる方があるんだなぁ、と嬉しくなった次第です。
さて、アメリカからアジアへ行くのはすごく遠く、飛行機代も高そうだね、と普通ならアメリカの皆さん思い込んで敬遠しているけれど、多少乗り換えで時間がかかるものの直行便でなくても、格安の航空チケットもあります。
お土産をもらった方が、次のバケーションの目的地に日本選ぶ日も、そう遠くは無いかもしれませんので、今回のお土産も、きっと日本への観光客誘致にひと役買ってくれてますね。
次週、新鮮な目で捕らえた日本とアメリカの違い、お話しできたら面白いな、と思っています。
ではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。