【World Life】とは?
スポンサーリンク

ニューヨークの冬と、玄関先のクリスマス

World Life Story
この記事は約3分で読めます。

こんにちは
NYのKayoです。

冬のニューヨークは、相変わらず手厳しいです。緯度は日本で言うと青森県ぐらいですが、この冬の冷たいビル風は遠慮を知りませんし、ロングのダウンコートの下に「今日はヒートテック二枚レイヤーなんですが〜」と主張しても、まったく容赦してくれません。

そんな季節になると、この街の冷たさと同時に、不思議と人の温かさを思い出すニュースが増えてきます。

無料クリスマスのごちそう宅配

先日、ニューヨークのローカルニュースで耳にしたのが、Citymeals on Wheels / シティミールズ・オン・ホイールズ という団体の、ホリデーシーズンの取り組みでした。

クリスマスなどの祝日に、高齢者や体の不自由な一人暮らしの人たちへ、無料で温かい食事を届けるというものです。

ターキーを中心にした、いかにも、アメリカのクリスマス・ディナー、と胸を張って言えそうなメニューを、ちゃんと温かいまま玄関まで運んでくれて、電子レンジで温め直す必要もありません。クリスマスに、できたてのご馳走のプレゼント、なんて素敵なことでしょう。

一緒に届けるまごころ

ホリデーというのは、本来はにぎやかで楽しいもののはずですが、ニューヨークには一人暮らしの高齢者がとても多く、祝日が近づくほど、かえって心細くなってしまう人も少なくないのだそうです。買い物に出るのも一苦労、キッチンに立つのも大仕事となれば、「今日は何も食べないで寝ようかしら」という気分になる日もあるのかもしれません。

Citymeals on Wheels / シティミールズ・オン・ホイールズの素敵なところは、食事だけで終わらない点です。

それは、ドアをノックして、「メリークリスマス」と声をかけてくれる点。その一言が、そのお年寄りにとって、その日誰かと交わす唯一の会話になることもあるそうで、、、ターキーと共に、さりげなく安心感と人の気配も添えて、届けているわけなんですね。

優しさ感じるお年頃に

正直に言えば、若い頃は、こうした話をどこか他人事として聞いていました。「いい活動だな」と思いつつも、自分とは少し距離のある世界の話だったのです。

ところがこの年代になり、階段を上り下りするたびに膝と相談するようになってから、こういうニュースの感じ方が変わってきました。

もしかすると将来、ドアの向こうで配達を待っているのは自分かもしれない、などと考えるようになったのです。

ニューヨークという街

ニューヨークは、冷たい街だと言われがちです。確かに、ぼんやりしていると置いていかれますし、優しさも自己申告制(!)のようなところがあります。でもその一方で、困っている人を支える仕組みが、それはそれで、ちゃんと息づいている街でもあります。

誰かが誰かのために動き、それを多くの人が当たり前のように支える。このCitymeals on Wheels [無料弁当宅配]、クリスマスだけではありません。

これらを支えるのは、多くの企業等からの寄付金やボランティアの人々の働きです。数年前に、知り合いがそのボランティアに応募したい、と言っていました。私も、ぜひやってみたいと思います。その姿をニューヨーカーとして、少し誇らしく感じられそうです。

今年のクリスマスも、どこかのアパートのドアの前では、温かいターキーが手渡されているでしょう。その光景を想像すると、ニューヨークの冬の寒さも、そして私たちの心も、ほんの少しだけどマイルドになる気がします。

先日まで最高気温が零下5度とかだったのに、今日はいきなり雨で最高気温が摂氏15度。あれだけ積もった雪もすっかり溶けて流れてしまいました。

あまりにもローラーコースター(日本で言うジェットコースター)のような気候なので、風邪をひかないように気をつけなくちゃ。
いよいよ年の瀬ですね、どうぞ年末のお疲れが出ませんように、素晴らしい2026年をお迎えくださいませ。

それではまた来年♫
Kayo

タイトルとURLをコピーしました