こんにちは
NYのKayoです。
3週に渡ってお伝えしている「Kawaii / かわいい」について、お伝えしていた通り、いまやそのまま 「kawaii」として英語の辞書にも載っているくらいですが、いざ英語に訳そうとすると、ちょっと迷いますよね。
Cute?それとも Pretty?どちらも「可愛い」と訳されることが多いのですが、実はアメリカ人の感覚では、この2つ、なかなかに違うニュアンスを持っているらしいのです。
今は昔、古い話ですが、私が当時ピアノを演奏していたお店によく来てた常連さん、イギリス人のお金持ちらしいおじさんですが、ある日紹介したい人がいると言って、日本人の若くて可愛いガールフレンド、を連れてきたのです。
とっても自慢げだったので、
Wow She is so cute !
(キュートな人じゃない?!)
って言ったら、そのおじさん、
Why you say she is cute? Isn’t she pretty!?
(キュートとは何事か!、プリティーと言え!)
と私に説教を始めました。
私の英語が間違っていると言うのです。おやおや。
というわけでまず、
Cuteの意味
まず cute / キュート。
これは一言でいうと、「小さくて、幼くて、思わず守ってあげたくなるような可愛さ」。赤ちゃんや小さな子ども、子犬や子猫などにぴったりの言葉。
Adorable / アドラブル も似たような意味で、「たまらなく可愛い!」という感じ。
ここでちょっと気をつけたいのが、この cute には場合によって「ちょっと子ども扱いしている」「上から見ている」ようなニュアンスが含まれることもある、というのです。
さらにややこしいのが、男性に対しての cute。
最近ではメディアなどでもよく耳にしますが、これは単なる「かわいい」ではなく、「(性的に)魅力的でかっこいい」「チャーミング」という意味合いで使われることが多いそうです。
ですから、たとえば弟など、身内の男性に対して気軽に cute と言ってしまうと、「えええ!?」と受け取られる可能性もあるらしい。
そんなときは sweet / スウィート を使うと、「感じの良い、優しい人」というニュアンスになって、オッケーみたいです。
Prettyの意味
さて、では一方の Pretty / プリティーの持つ意味は?
こちらも日本語では「かわいい」と訳されがちですが、英語ではもう少し大人びた響きがあります。
「きれい」「素敵」「華麗」といった意味合いで、lovely / ラブリー や、ほぼほぼ beautiful / ビューティフル に近い印象です。
お花や景色を見て「pretty!」と言うこともできますし、女性に対しての褒め言葉としてもよく使われます。
ただしアメリカでは、多くの女性が「幼く見られること」よりも「大人として魅力的に見られること」を好む傾向があるので、よりストレートに褒めたい場合は、 gorgeous / ゴージャス, sexy / セクシー, hot / ホット といった言葉が選ばれることが多いようです。
このあたり、日本語の「可愛い」が持つ守備範囲とは、ちょっと違いますよね。興味深いところです。
まとめます
同じ「可愛い」でも、日本語の kawaii は、幼さ・愛らしさ・親しみやすさ・ちょっとした魅力まで、ふんわり全部を包み込むような心地よい言葉。一方で英語は、そのニュアンスごとに単語を使い分ける必要があるようです。
こうして比べてみると、日本語の「可愛い」という一言の深い意味、そして言葉から感じられる文化の違いが見えてきて、なんとも面白いものです。
アメリカでは女性が可愛いだけでは生きていけません。なのでどんどん女性が強く、偉そうになっていくのでしょうか。(笑)
それではまた次回♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。

