早いもので,年が明けてもう6日。
年末年始休暇って,いつも「あっ!」という間に終わってしまう気がするCozyです。
明けましておめでとうございます。
みなさん,お正月はどのように過ごされましたか?
家族と一緒に家でのんびりと過ごされた方,いつも通りの仕事で忙しかった方,また一人でゆっくりと過ごされた方,いろいろだと思います。
中にはアウトレットモール等にショッピングに行かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
そういえば,このアウトレットという言葉。
みなさんはどのようなイメージを持たれていますか?
多くの人は,
「傷ものやB級品などを安く売っているところ」と思っていらっしゃるかもしれません。
でも,それちょっと違うんです。
―アウトレットって何?―
“outlet”ってそもそもどういう意味なのでしょうか。
英英辞書 “Merriam-Webster”によるとメインの意味には,
“a place or opening through which something is let out : EXIT, VENT”
(何かを外に出すための場所や開口部。出口、換気口)
とあります。
そうなんです。
“outlet”って,「出口,(感情などの)はけ口,出ていく場所」という意味なんです。
“out”+ “let”のように分解するとわかりやすいかもしれません。
“out”(外へ), “let”(させる)がそれぞれの主な意味。
そして一語で “outlet”で「出口・はけ口」となります。
これを商売に当てはめて,
「商品の出口」=「商品が工場から直接出ていくところ」
つまり,日本語で言えば「直営店・直販店」という意味で使われるようになったそう。
さらに,
“a store selling the goods of a particular company or goods of a particular type,
(特定の企業の商品または特定の種類の商品を販売する店。
often one selling goods at prices that are lower than usual:” (Cambridge Dictionary)
通常より安い値段で商品を販売していることが多い。)
とされています。
だから決して「傷もの商品専門」で売っているという意味ではないんですよね。
でも,なんで「アウトレット」=「訳あり商品の店」のようなイメージが根付いたのでしょうか。
―実際に訳ありもあるー
工場から直接販売されることを “factory outlet”(ファクトリー・アウトレット)と言い,
その店のことを “outlet store”(アウトレット・ストア)と言います。
そして,そのような店舗が集まった場所は,“outlet mall”(アウトレット・モール)と呼ばれています。
1980年代後半,アメリカなどではブランド品のファクトリーアウトレットが人気となったそう。
そこには過剰在庫品や型落ち品,少し傷のついたブランド品をさらに安く売っているコーナーもあったのだとか。
日本ではこの販売方法が注目されたため,
「アウトレット=傷ものや訳あり品」
となったという説があります。
(※工場で作られた際に出来た傷ものなどを,従業員向けに安く売り始めたのが最初という説もあり。)
工場直販は流通コスト等をカットして安く手に入るし,訳あり品もよく見なければわからない程度のものばかりなので,いずれにしてもアウトレットモールは魅力的ですよね。
ちなみに,傷ものなどを中心に売っているアウトレットのことは,
“factory store” (ファクトリー・ストア)または,“outlet store”(アウトレットストア)と言われています。
―もう一つ大切なアウトレット―
それは,
「コンセント」。
そう,あの電気のコンセントです。
英語で「コンセント」は, “outlet”といいます。
これはきっと「電気の出口」ということからなのでしょうね。
でもなぜ日本では「コンセント」というのでしょうか。
これも諸説あるのですが,明治時代,ヨーロッパから輸入された電気製品に多く使用されていた “concentric plug”(同心構造のプラグ)というプラグがあり,そこから来たのではないか,と言われています。
今でも「コンセント」という言葉が残っていることを考えると,結構有力な説かもしれませんね。
ちなみに英語で “consent”(「セ」にアクセント)というと,
「同意する・承諾する」という意味。
だから,携帯などを充電したいときに “consent”って言ってしまうと
「同意して!」と思われるかもしれませんのでご注意を!(笑)
―良い年になりますように―
うちの近所に,お好み焼きなどをワゴンセールしているお店があります。
そのワゴンには,
「アウトレット」って書かれています。
「ん?なんか変な感じ」って思っていたけど,
「アウトレット=工場直販」って考えると店舗直販なのでそれもアリなのかなぁ。
と考える新年なのでございます。
さあ,新しい年のはじまりでございます。
2022年が,皆様にとってより良い年となりますように。
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。