コロナ禍が始まった頃から我が家がハマっていること。
それはスーパーマーケット。
テレビの特集などで,
「あのスーパーがすごい」
「このスーパーは安い」
なんて行ったことのないスーパーの情報を見ると,
車を飛ばしてドライブを兼ねて巡るのです。
中でも最近ハマっているのが,
「賞味期限間近,もしくは切れているけど食べられるもの」
をメインに売っている店。
「まだ食べられるのにもったいない!」
なんてポップにも書いてあり,お値段も破格。
確かに「もったいない!」ですよね。
もったいない!って,アナタは英語で言えますか?
―「もったいない」は “mottainai”?―
「まだ食べられる」
「まだ使える」
のに使わなかったり,捨ててしまったりすることを言いますよね。
特に食品に関しては,口に入れるものなので気を遣うところ。
でも「賞味期限」と「消費期限」ってあるけど,どう違うのでしょうか?
これ,結構混同している人が多いそうなんですよ。
「消費期限」とは,「消費」なので,「この日までに使って(食べて)してくださいね」という意味。
対して,「賞味期限」は,
「この日までは確実に美味しく食べられますよ」
というメーカ―が自信を持ってオススメしてくれる期日。
なので,少し過ぎたくらいでは基本問題ありません。
でも「賞味期限」が1日でも過ぎていると捨ててしまう人も多いのだとか。
賞味期限が過ぎたからといって「食べると害」という意味ではありませんので,捨ててしまうなんてもったいない!
特に食べ物に関しては,動物や植物の「命」を頂いているので,私はできるだけ無駄にしたくない,と思ってしまうんですよね。
だから普通のスーパーで牛乳や豆腐などを買う時も,
「どうせすぐ食べるし」
と思って,なるべく手前の賞味期限の早いものから取るようにしています。(←あくまでも私の場合です)
ところで,こんな話を聞いたことはありませんか?
「[もったいない]という日本語は,英語でもそのまま “mottainai”として使われています」
というお話を。
確かに英語で「もったいない」を「一言」で表す言葉はありません。
「もったいない」という言葉の中には,
「命や物に対する尊敬の念と感謝の気持ち」があると私は思っています。
それらを感じ,「もったいない」という言葉に感銘を受けた海外の環境保護活動家の方々が,
そのまま “Mottainai”という言葉を世界共通語として広めようとキャンペーンを続けていらっしゃいます。
だから, “Mottainai”という日本語が,そのまま英語でも紹介されているという情報が見られるんですね。
今後,その活動が広まり,多くの人が “mottainai” という言葉をそのまま使う日が来るかもしれません。
しかし残念ながら今現在は,まだまだ広く世間に知れ渡り,日常の会話でも出てくるような言葉としては浸透してはいません。
では,英語では「もったいない」という表現をすることができないのでしょうか。
いえいえ,ご安心を。
英語でも,「もったいない」に似た表現はあるんです。
―英語で「もったいない」:名詞の “waste”―
というよく遣われる表現があります。
“waste”には,
名詞で「無駄,浪費」,
動詞で「無駄使いをする,無駄にする,粗末にする」
という意味があるんですね。
例えば,食べ放題のお店で食べ物を必要以上にとってしまった場合。
A: “Hey, you should finish it up.”
(ねえ,全部食べなよ。)
B: “Oh, I’m full. I can’t eat anymore.
(ああ,お腹いっぱい。もう何も食べられないよ。)
A: “That’s a waste.”
(無駄になるじゃん。[もったいない])
という感じでしょうか。
“That’s a waste”のあとに, “of ~”をつけて,
「〜の無駄使い(〜がもったいない)」
と,表現を広げることもできます。
“That’s a waste of money.”
(お金の無駄遣い[お金がもったいない])
“That’s a waste of power.”
(電気の無駄使い[電気がもったいない])
“That’s a waste of time.”
(時間の無駄使い[時間がもったいない])
また,感嘆文にして,
“What a waste!”
「なんてもったいない!」
と,もう少し強めに言うこともできます。
TVやネットニュースで,季節の行事などで残った大量の食材が捨てられている,という報道を見たり読んだりしたことはありませんか?
そんな時に使えるのが,
“What a waste!”
“What a waste!”は,直訳すると,
「なんて無駄なんだろう!」
となります。
―英語で「もったいない」:動詞の “waste”―
“waste”には,名詞と動詞があるとお話しました。
まず,は名詞の “waste”の使い方を説明させていただきましたが,動詞の “waste” を使った場合はどうなるのでしょうか。
動詞 “waste”には,「無駄使いをする,無駄にする,粗末にする」という意味があります。
名詞の場合と同じ例文で見てみましょう。
A: “Hey, you should finish it up.”
(ねえ,全部食べなよ。)
B: “Oh, I’m full. I can’t eat anymore.
(ああ,お腹いっぱい。もう何も食べられないよ。)
A: “Don’t waste the food.”
(食べ物を無駄にしないで。[食べ物を無駄にするなんてもったいない])
のように,命令文で “Don’t waste ~.”としてキツめに言ったり,
お金を無駄遣いしている人に対して,
“You are wasting your money.”
(お金を無駄にしているよ。[もったいない])
のように進行形としても使ったりすることができます。
もちろん動詞ですから,
“You wasted your time.”
(君は時間を無駄にしたよ。[もったいなかった])
のように過去形で使うこともできます。
日本語の「もったいない」には,
「彼は素晴らしすぎて,私にはもったいない」
のような表現もありますが,今回は「無駄にする」という意味での「もったいない」をお届けしたいので,こちらの表現についてはまた今度にさせてくださいね。
動物や植物の命をいただいて生きている私たち人間。
それらを無駄にしない,という精神が「もったいない」だと思うのです。
「フードロス」という言葉もよく聞くようになりました。
最近,スーパーで気づいたことがあるんです。
お惣菜やお刺し身などに貼られた値引きシールに,
「フードロス削減にご協力いただき,ありがとうございます。」
と書いてあったんです。
「フードロス」を一人ひとりが意識して,社会も変わっていっているんだなぁ。」
と思うと同時に,私,こんな気持ちも同時に抱えているんです。
私が値引きシールの貼られたお惣菜や食品を買う時…
それは
「できるだけ安く買いたいから…」
だって,もったいないし,安く変えて一石二鳥ですもの。(あ,一消費者として…です。)
さて,あなたの「もったいない」ストーリーって何かありますか?
それでは,また来週〜♪
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。