最近は、マスコミによると世界でも日本食が人気で、特にお寿司など、世界中の人が普通に食べている、と思っておられる日本の方も多いようです。
日本の人口の比率は、世界の人口と比べると、なんと1.8%とな。なので、やはり、92%は外国の外国人。今日は、ちょっと感じの違うお寿司の話を、ニューヨークからいたしましょう。
まず、アメリカ合衆国と言えば、広大な国です。面積にしたら、日本の何倍なんだろ、調べたら約26倍でした。日本は島国で、山や川も多く、周りを全て海に囲まれているので、昔から漁も盛んですし、魚介類を食べるのがとても普通です。
でもアメリカは大陸が大きすぎて、ほとんどの州が海を持っていません。大雑把に言うと海に面しているのは本当にごく1部のウェスト・コーストとイースト・コーストの州だけなんです。
そんなわけで、ニューヨークに住んでいても、出身が内陸部だったりすれば、海の魚を全く食べたことがない、と言う状況なわけです。そこが、普通のアメリカ人は魚を食べない、と言われる所以だと思います。
とにかくディナーは肉。肉は内陸部でも、どこにでもあります。なので、標準的なアメリカ人の食事は、フランクフルトのホットドッグ、ペパロニたっぷりのピザ、ハンバーガー、そしてステーキなどで終始します。
そんなアメリカで、アメリカ人から、寿司っておいしいよね、僕大好きなんだ、今度ぜひ一緒に食べに行こう。と、若者に言われた場合、大概、それはマグロやホタテの握り寿司などではなく、アボカドとカニカマの巻き寿司、アメリカにしかない「カリフォルニア・ロール」と呼ばれるものです。
まあ確かに、ちょっとわさびと醤油をつけて食べると、おいしいです。でもなんというか、日本人の頭にイメージされるお寿司って、ちょっと違うんだよなって言う気が、するかと思います(笑)。
アメリカの寿司屋では、まずにぎりを食べるお客さまは、超少ないです。アメリカでは、寿司ロールがとにかく人気です。
見た感じも綺麗だし、あんまり魚魚してないので、食べやすいのかと思います。中には、お醤油にどっぷり浸ってしまうような付け方をする外国人もいて、あれじゃお醤油の味しかしないかもなぁって、ちょっと心配になっちゃったりもします。
そんな、アメリカならではの、おいしい「スシロール」をご紹介しますね。
どのスシロールもとにかく、見た目が綺麗。そして、ひと口ずつに切ってあるので、食べやすく、お友達と取り替えっこするのも、楽しいです。
種類としては、「ドラゴン・ロール」「レインボー・ロール」「フィラデルフィア・ロール」「ボストン・ロール」「ムーン・リバー・ロール」なんかが、大概のお店にはあるメニューです。
お店によってもオリジナル・ロールがあり、シェフの名前がついていたり、お店の名前がついていたり、独創的なロールもあったりして、いろいろ食べ比べてみるのも、アメリカ旅行ならではの楽しみかもしれません。
さて、ドラゴンロールとは。
うなぎです。なんとなく、ちょっと想像つく?
カニカマ、きゅうりの千切り、カイワレが中に巻いてあって、ご飯の外側が、タレ付きのうなぎで巻いてあるんです。これがね、相当においしいんですよ。
レインボー🌈ロールは、
中には、カニカマ、アスパラ、きゅうりの千切り、アボカドが巻いてあるお寿司の外側が、これが見事、ツナ、サーモン、ホワイトフィッシュ、はまち、海老を色がきれいに出るように並べて外側が色とりどりになるわけです。7色は無いけどね。5色だ。
フィラデルフィア・ロール
これは、スモークサーモンとクリームチーズ、薬味にちょっとネギ。不思議な組み合わせですが、こちらに住んでると、これなら家でもできます(笑)。材料が、普通のアメリカのスーパーで売ってるものでオッケーなので。
ムーン・リバーロール
サーモンアボカドときゅうり巻き。その上には、スパイシーツナ(ネギトロみたいに叩いてあるマグロとスパイシーソースを混ぜたもの)が、緑色の海藻とオレンジ色のトビコと共に。
ボストンロール
エビ、レタス、きゅうり巻きがきれいにオレンジ色のトビコでラッピングしてある感じ。マヨネーズがついてると、サラダ風で美味しそうなイメージ。
あと、定番の太巻きも、メニューにある場合もありますし、面白いのはベジタブル寿司かな。
ベジタリアンとかヴィーガンの人たちとかに、ウケているみたいです。お新香とか、かんぴょう、アスパラ、きゅうり、アボカドなど野菜が乗っかってお寿司状(?)になっています。
そんなわけで、今回はアメリカのお寿司を紹介しました。まだまだ面白いことがあるアメリカ。また色々紹介していきますね。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。