朝晩は少しずつ涼しくなってきたニューヨーク。先月9月22日、マンハッタンでも有名な、ユニオン・スクエア・パークの、大きなファーマーズ・マーケットに立ち寄って来ました。お天気が素晴らしいということもあり、ウイークデーの昼間ですがたくさんの人が出ていました。
そんな中で、今回は、発酵食品、もやし、自然肉専門の3つのベンダーを、ご紹介したいと思います。
発酵食品 キムチがあった!
発酵食品といえば、西欧でポピュラーなチーズなど乳製品、これはイタリア系移民がアメリカに持ち込んだものらしい。
ワインはフランス人が持ち込みましたし、ビールはドイツ人により、持ち込まれました。ヨーグルトは、トルコや中央アジアの遊牧民によって作られたものが、入ってきたそうです。
日本のもので言えば、味噌や醤油、酒なども人気が出てきていますが、アジアの発酵食品も、少しずつですが、ここニューヨークでも知られて来始めました。
最近では韓国流、野菜の醗酵食品のキムチも、ニューヨークのストリート・フェアなどにも出店されるぐらい、ポピュラーになってきました。画像のように、おしゃれな、ジャムかと思うようなジャーに入って売られています。
このお店のサインボードには、ホーソーン渓谷の、アンコンベンショナル(型破りな)発酵食品、と書いてあります。
1つのジャーには、ワンパウンド(453グラム)。ザワークラウトなど、キャベツの類は1瓶8ドル(約1200円)とあります。ガーリックとディルが入ったザワークラウトは9ドル(約1350円)、ハラペーノの入ったザワークラウトも、9ドルです。
クルティドは、同じくキャベツの千切りを主体とした、コールスローを発酵させたザワークラウトの1種だそうですが、エル・サルバドルが発祥の地だそう。調べてみたのですが、大義としては大きな違いは無いようです。次回、お店の方に、この2つの商品の違い、を聞いてみますね。
食卓に並ぶものですから、まずは美味しければいいわけですが、一応、効能は、などと宣うのは野暮ながら、胃酸の量を増やしてくれたり、腸の動きを活発にしたり、視力回復にも良い、と書いてあるサイトもありました。聞いただけでも、元気になれそうです。
Sprouts (もやし)屋さん
スプラウトとは、植物の新芽の総称だそうです。 新芽は最も成長力に富んだ時期なので、ビタミン類やミネラルが、成熟した野菜や穀類よりも豊富に含まれているといわれています。 従来の豆もやしや、カイワレダイコンも、スプラウトです。
厳密に言うと、スプラウトとは、豆類や野菜の種子などを、日光に当てることで発芽させた食用の新芽のことで、 種子に凝縮された栄養と、光合成によって生長した野菜の栄養を併せ持っているそうで、一般に売られている豆もやしは日光に当てずに育てるので、少しだけその点が異なるそうです。
なんと、ウェブサイトのリサーチによると、植物が発芽し成長を始めると、乾燥した種子の状態では存在しなかった種類のビタミンや、その他の栄養成分を自分で合成するようになり、 種子の状態と比べ、カロテンは33倍、ビタミンEは16倍、ビタミンKは13倍、葉酸は5倍に増加。繊維質も多く含むので、ダイエットにはもってこい。
さて、気になるお値段は。パッケージには小12オンス(約360グラム)と、大16オンス(約480グラム)がある様子。種類には、グリーンピースのスプラウト、ひまわりの種のスプラウト、ウイート(小麦)のスプラウト、レインボー・ラディッシュ(小さな赤かぶの仲間で、色合いが、赤の他にも紫や朱色がかったもの、ピンクなど様々なカラーが見られるラディッシュ)のスプラウトなど、様々なものがあり、小が5ドル(約750円)、大が7ドル(約1050円)、などと表示されています。
さて、どうやって食べるのか。1番ポピュラーなのはサラダだそうです。ハンバーガーの上にちょこっと乗せてもいいし、スープに入れても良いそうです。しかしながら、一説には、バクテリアを予防するため、少し調理した方が良いとも書いてありました。食中毒を防ぐためだそうです。
自然肉専門店
オール・ナチュラル・ミーツ(自然肉)専門店、ニューヨークでも、オーガニックのお店は大流行りです。やはり聞いた感じ、健康的なイメージがしますが、もちろんお値段も高いです。
普通のお肉の1.3倍位はするのかな。もちろんピンからキリまであるとは思いますが。でも、とても体に良さそうで、ちょっとぐらい無理をしても、こちらの、値段の高い方を買いたいと思ってしまいます。
実質的に、アメリカ合衆国農務省、United States Department of Agriculture’s (USDA)によると、科学的に生産された合成肥料と農薬、動物副産物や抗生物質を避け、100%有機飼料や牧草を与えたもののことだそうです。
抗生物質と成長ホルモンは使われない代わりに、動物たちの健康は、放牧、バランスの取れた食事、清潔な畜舎などの自然な手段によって維持されなくてはなりません。
ですから、価格も上がってくるわけですね。購入の際は、正式なオーガニック・ミートは、USDAのステッカーが貼ってあります。確認されると良いです。
さて、気になるこのお店のお値段は、ポーク・ソーセージが、1パウンド(約453グラム) 13ドル(約2000円)、スモーク・ベーコンが、同じく1パウンド(453グラム) 17ドル(約2550円)、豚バラ肉が同量15ドル(約2250円)、チキンのもも肉が、同量14ドル(約2100円)とのこと、確かに高級品です。これを毎日続けるのは、結構な高収入が必要かも、と思ってしまいます、、、
収穫祭の秋。また、ニューヨーク、マンハッタンのあちこちの公園で定期的に開かれているファーマーズ・マーケットの、面白そうなトピックがあれば、記事にしてみますね。どうぞお楽しみに。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。