普段、何気なくスタンプ(切手)を買いに行ったり、ノー・スタンダード・サイズド・メイル(定形外の郵便物)を出すときにお世話になるポスト・オフィス、普段は割と急いでいて気づかなかったけれど、先日、待ち時間がありエントランスにこんなものが貼ってあるの、見つけました!
「郵便職員、または郵便施設への武装強盗は、有罪判決を受けた場合、最高25年の懲役刑に処せられる。」
アメリカらしいなぁ。
武装強盗が、この郵便局に入るときに、しっかり目に付くように、ドアのところに貼ってあるのだと思いますが、私がちょっと心配するのは、武装強盗が、英語が読めるアメリカ人には限らないのになぁ、と言うところです。ここは人種のるつぼ、ニューヨークなので。
ポスターから話はそれますが、ニューヨークで街を歩いていると、聞こえてくるのは外国語が多いです。アジア圏の中国語と韓国語は、なんとなくそれと分かりますが、同じアジアでも、それ以外は判別が難しいです。ヨーロッパとなると、判別できるのは、せいぜいフランス語、イタリア語、ドイツ語どまり。
中近東に至っては、人間の言葉とは思えない位、不思議なサウンドです。ロシア語は少し検討がつくかな。普通のスーパー・マーケットでも、従業員がほとんどがプエルトリカンかメキシカンですから、スペイン語が日常会話。そんなふうに世界中の言葉が飛び交っているニューヨークです。
さて、ポスターの話に戻して、これはなかなか、飼い主にはちょっと辛いポスターですね。何故かと言うと、このポスト・オフィスは、セントラル・パークのそば。犬の散歩のついでに、ポスト・オフィスにも寄ろうと思った時に、愛犬を連れて入れないのは、苦しいところだと思います。
え?外のポールに繋いでおけばって?って思われるかもしれませんが、ここはニューヨーク。
あなたの可愛いワンコが、目を離した隙に、すぐ盗まれてしまってもおかしくない状況です。
東京では、とっても高級そうなワンちゃんを、普通に電信柱とかにつないで、コンビニとかに入っていく飼い主を見かけて、日本ってすごく安全な国なんだな、と感激したのを思い出します。
スペイン語でもちゃんと書いてあるのは、ピット・ブルの飼い主に、ラテン系の人たちが多いのも、あるかもしれません。
私の住んでいるビルで、ピット・ブルには会ったことがなくて幸いなのですが、数年前、少し離れたビルディングで、知り合いの旦那さんが、ビルの入り口付近で、同じビルの住人のピット・ブルに噛まれたと言う話があって、さすがに闘犬用の犬は怖いな、と思った覚えがあります。
大概の西洋人は、日本人とは少し違って、「もし自分の犬が他人を噛んだら大変なことになる」というような危機感を、普通は持たないようで、その辺は、文化の違いなのでしょうか。
でも、どうぞご心配なく。サービス犬と呼ばれる、介助が必要な人の、きちんとトレーニングされた犬は、入場可です。
そしてこのポスター。最近、郵便局だけでなくニューヨークの小売店のあちこちにこのポスターを見ます。
最初は驚きましたが、あちこちに貼ってあるので、このポスターを見た拳銃所持者が、ここに入ろうとしたときに、あ、この店はガンを所持中は入っちゃいけないんだ!って思ってくれるといいな、と。
これは英語じゃなくて絵で書いてあるから、盲目の人でない限り、わかるはず。いや、わかって欲しい!(笑)
そんなわけで、今回はポスト・オフィスに貼ってあった、ポスターについてご紹介しました。
また何かこれはアメリカならではかも、というものがあったらご紹介しますね。
それではまた来週♫
Kayo
P.S.
先日たまたま街中で、とかく話題?のサイバートラックを見かけました。
デザインが斬新ですね。
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。