朝ごはん,皆さんは食べてますか?
朝は忙しくて,食べる時間がない?
朝は食欲がなくて・・・
なんて人もいるかも知れません。
でも,朝ごはんは一日で最初の食事。
英語で言えば, “breakfast”。
“break”は「破る」, “fast”は「断食」。
前日の夜の食事から睡眠に入り,朝を迎えるまで何も食べていない「断食状態を破る」のが朝食。
1日の始まりとして,とても大切な食事であることを知っている人も多いハズ。
できれば食べるのがいいんだろうけど,でも・・・
そういう人もいますよね。
はい,アメリカ人も全く同じなんです。
朝食の重要性は理解しながらも,約3分の2のアメリカ人は,朝は食べる時間がないため,朝食を摂らないそう。
これはどこの国も変わらないのかもしれませんね。
さて,日本の朝食といえば「パン派」と「ごはん派」,または「シリアル派」に分かれると思いますが,みなさんはどちらですか?
私は「その日の気分派」です(笑)
基本的にはパンが多いのですが,「どうしてもご飯が食べたい!」というときもあります。
早めに起きて,ご飯を炊いて,卵を焼いて・・・と結構,楽しかったりしますが,時間がかかりますよね。
最近は,夏の猛暑を避けるために愛犬散歩は朝5時頃に出発します。
近所にその時間からオープンしているおにぎり屋があるので,そこで好きなおにぎりを買って散歩後に食べるのも,これまた美味しい朝の時間なのです。
さて,そんな朝ごはんですが,アメリカではどんな朝ごはんが主流なのでしょうか。
―アメリカの朝ごはん―
一言で朝ごはんと言っても,日本の国土の25倍もあるアメリカ。
地域によって様々です。
ですが,意外にも日本人がイメージするような「ド~ン!」と超ヘビーな朝食はほとんど食べません。
アメリカの家庭で最も一般的な朝食はシリアル。
そう,ミルクをかけて食べるあのシリアルです。
ほとんどの一般家庭の朝は忙しいもの。
だあら簡単にミルクを注ぐだけで食べることのできるシリアルやオートミールが今も昔も一般的なのです。
簡単にバランスよく栄養が取れるシリアルは日本でも人気ですよね。
でもその種類は日本とは比較にならないほど。
Cheerios(チェリオス),Kellogg’s(ケロッグ),QUAKER(クエーカー)など,日本でもおなじみのものから,アメリカらしいものまで。
スーパーのこのコーナーで新しいシリアルを探すのも,これまた楽しいんですよね。
カラフルな色のついた甘い子ども向けのコーンフレークスから,麦をメインにしたグラノラやオートミール,フラックスシード(亜麻仁の種子)や胚芽などの食物繊維を意識したものや,ナッツドライフルーツを入れたものなど,様々な種類のシリアルがあります。
また,ミルクも様々。
日本ではシリアルには牛乳という方が多いかもしれません。
しかしアメリカでは,植物性ミルクを主としている家庭が,およそ半数を占めるのです。
その代表的なミルクが,アーモンドミルクです。
最近では,日本のスーパーでもみかけるようになりましたね。
そして,日本人にも馴染み深い豆乳,そしてココナッツミルクです。
牛乳以外にも,これらのミルクをかけて朝食を摂る家庭も多いのです。
―週末はガッツリ朝ごはん―
このように,忙しい朝は朝食を摂らないか,または簡単にシリアルだけで済ませてしまいますが,週末はちょっと違います。
アメリカでは,割と週末の朝食をレストランで食べる場合も多いです。
パンやマフィン,卵焼きとベーコン,果物にコーヒーといった「コンチネンタルブレックファスト」は割と一般的な朝食。
私がよく行っていたのは近所のファミレス。
そこには「SLAMS(スラムズ)」というシリーズの朝食があるのですが,基本的に,目玉焼きにベーコンとハーブの効いたポークソーセージリンクス,そして甘くないパンケーキ…まさに王道の朝食という感じ。
ペーコンは必ず「カリカリ」に,そして卵はお好みで調理してくれます。
オムレツにスクランブルエッグ,目玉焼き,ポーチドエッグにゆで卵。
“How would you like your egg?(卵はどのようにしますか?)”と聞かれるので,
“Sunny side up, please.”(目玉焼きでお願いします。)のように答えます。
でもここからが日本とはちょっと違うところ。
同じ目玉焼きでもその焼き方まで注文できるのです。
Sunny side up(片面の目玉焼き…一番日本人がイメージする目玉焼き)
Over easy(両面焼きで,軽く焼いた感じなので黄身は液状っぽい。)
Over medium(両面焼きで,over easyよりもちょっと黄身が半熟。)
Over hard(両面焼きで,しっかりと黄身が固くなるまで焼いたもの)
スクランブルエッグでは,
Hard scrambled(しっかりと火の通ったスクランブルエッグ)
Soft scrambled(ちょっと半熟部分の残ったスクランブルエッグ)
Perfect scrambled(トロトロなスクランブルエッグ)
のように,細かく好みの固さを注文できるのです。
―小学校でも朝食を提供?―
さて,冒頭でも
約3分の2のアメリカ人は朝食を摂らない,とお伝えしましたが,アメリカの教育業界ではこれを問題視。
「空腹で授業を受けるのは,勉強に集中できない」として,今では多くの公立学校では朝食を提供している学校も多いのです。
各学校のホームページには朝食のメニューも掲載されており,所得の低い家庭は,申請することにより補助を受けることが可能になっています。
朝,登校すると,直接カフェテリアへ行き朝食を摂る。そして,そこに担任の先生が来て,みんなで一緒に教室へ行く,というシステムを導入している小学校もあるなど,朝食はアメリカの学校ではとても重要視されています。
―でもやっぱり朝食は食べたい―
私も朝食を摂らないと,なんだか落ち着かない気持ちになります。
でも,ほぼ100%テレワークの私。
朝食を摂って,仕事机に向かい,そして昼間で仕事。
昼食をとって,そしてまた仕事机へ。
この毎日,ちょっとヤバい。
だって,日中はほとんど仕事の部屋とキッチンしか往復していないんですもの。
だから,早朝と夕方の愛犬との散歩は重要なエクササイズタイム。
代謝アップのために無駄な動きも多いかもしれませんが,見かけてもそっとしておいてくださいね。
こんな朝食のことばかり書いていたら,あることを思い出しました。
アメリカに住んでいた時のこと。
朝起きてキッチンへ向かうと,Dale(デール)という知人がご飯を食べていました。
“Good morning, Cozy. I’m having Japanese breakfast this morning.”
(おはよう,コージー。今朝は日本の朝ごはんを食べてるよ。)
と,見せてくれたのは,細長いインディカ米に中国の黒醤油をかけたご飯。
「それ,違う・・・」とは思ったけど,「とってもおいし~!」っていつも機嫌の悪いDaleが超笑顔で言っているので,
“I’m glad you like it.
(気に入ってもらえて嬉しいよ。)”
と適当な返事をしてしまいました。
ごめんよ,デール…あんまりそういう食べ方はしないんだ,本当は・・・ってもうそろそろ伝えてもいいかな?
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。