「先生夏休みに何してるの?」
最近、ある生徒から聞かれました。この質問よく聞かれます。家のことをしているよと答えて、ふと思いついたノビタの先生。ノビタの先生夏休みに何してるのかなと。
あなたは、何していたと思いますか。
少し過去のドラえもんを見て、調べてみました。すると、、、
ノビタの先生実は、一人でビールを飲んでいました。涼しげな浴衣で縁側に胡坐。小皿には漬物。そんな様子がカッコ良く見え、その時は真っ昼間だったのですが、私もちょっと一杯という気に…。
(先生は夏休みに何してるの?って聞きたくなるな。他の職業なら休みの日に何してますって聞かないか。教員だからって特別なことしないのに不思議。昼間の酒の後ろめたさも不思議…)と、ボーっと考えていました。
その時ふと気になり出したある事。それはこのビール。何でビールと言うのか?単語DNAは何か?こんなこと考えるの私ぐらいかも。そうか、どんな休みでも私は「趣味」を…語源考えたり調べるするんだと改めて思いましたw
「Beer」は「飲み物」
Beer(ビア/ビール)に入っているのはPOI(ポイ)という単語DNA。意味は「飲む」だからbeerとはDNA的に「飲み物」。これは、ちょっと意外な感じがします。
「ビール」が元は「飲み物」.…これは一種の遠回しな言い方だったのかも。「飲み物とだけ言って、はっきりは言わないけど(ビールっぽい酒の意味だと)分かってね」みたいな。
だから「ビール」って元々は、あまり直接言いたくない意味だったのかも。では、なぜ言いたくないのか…ちょっと気になりますよね。
それは飲酒が後ろめたいからかも知れません。酒は、できる限り酒とは言わずに済ませたいのかも。日本語の「飲む」にも似た気持ちがありそう。「酒を飲む」が「飲む」になるのも、「酒」とはっきり言いたくないからなのかもしれませんね。
もっと言いにくい「毒」?
POI(ポイ/飲む)が入っている他の単語と言うと、poison(ポイズン)があります。だからこれも「飲み物」。英語では曖昧な「飲み物」から、直接言いたくない「毒」と言う語も生まれたのかも。
確かに「毒を飲め」なんて簡単に言えませんよね。そこで「飲み物を飲め」みたいになったのかも。
逆を行く例ですが、「ポイズン(毒)」という化粧品か香水を見かけたことがあります。ドキッとするような名前。このインパクトは口にしたくないのを、敢えて逆手に取ってるからでしょうね。
シンポジウムは「酒飲み会」?
そして他にも、シンポジウム。飲み物と、シンポジウムって一見全く繋がらなさそうですよね。そもそもシンポジウムとは、「公開討論会」のような意味。こ
れ英語ではsymposium(スインポズィウム) 。これにも単語DNA POI(ポイ/飲む)がposの所にあります。
少し細かいですが、sym-は「一緒に」のDNA 。pos-はPOIの変化形。iumは「~すること」。全体では、「一緒に飲むこと」
sym(一緒に) +pos (飲む)+ium(すること)=一緒に飲むこと
大昔のsymposiumは、実質「酒の」飲み会だったよう。それを「一緒に飲むこと」と言ったのなら、やっぱり遠回しな言い方。古代の参加者にも後ろめたさがあったのかも。
さて「公開討論会(シンポジウム)」同様、「研修会」も堅苦しい感じです。教師1年目の時、私「研修会がある」って先輩教員から言われて行きました。ところが。
いつまでたっても「研修」が始まらない。雰囲気が違い過ぎ。やがてお開き。そこでやっと納得しました。「研修会」は「酒飲み会」と。こんな言い換えなら、大したことないのかも。若い私も世間知らずです。
呼び名には注意したい
今回「毒」と言わず「飲み物」とか、遠回しに別の言葉を使う例が出てきました。さて、もし仮に、こういう「言い換え」を、誤魔化しや言い逃れに使うとしたら、それは良くないですよね。
公の立場なら、なおさら問題。例えば政治の世界。あなたは興味ありますか。最近政治家に、この類の「言いかえ」がとても多いように思います。例えば
「桜の会に参加者は募集していません…広く募っただけです」
「会長とJOCは考えが違う、のではなく…見ている地平が別なだけで…」
「賄賂もらったわけではなく…激励に多少金銭が伴っていただけです。」
「5人以上の会食ではなく…3人の会合に偶然2人合流し、そこに軽食的な物がついて…」
言葉変えても事実は同じって、ツッコミたくなりませんか…涙ぐましいのか、往生際が悪いのか。あっさり認め謝罪し改めるだけの話なのに、と思うのは私だけ?
英語の諺、思い出しました。
Call a spade a spade.
(鋤は鋤と呼べ)
spade(スペイド/鋤)とはトランプの「スペード」形をした耕作道具。「物事は、ありのままその名前で呼べ」という意味。基本、言葉を普通の正しい意味で使うこと…ですよね。
See you soon!
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私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員