大学生を対象にキャリア相談をしていると,非常に楽しいです。
夢を語ってくれる学生,悩みを訴える学生,なんとなく座っている学生。
まさに十人十色。表現が古いかも。ダイバーシティ(多様化)の時代です。
その中で、一つ共通することがありました。
大学生の日本語が聞き取りにくく感じること。私の年齢のせいでもあるのですが、、、、
特徴として,学生の言葉が,す~と流れていくように,聞こえる。
そういえば,私が英会話の勉強を始めた時,そんな感じの経験をしたことを思い出します。
英語が、聞き取れない。英語が聞こえるのではなく、意味のない音が流れていく感じ。
そんな経験から得た英語ぺらぺらになるコツを伝授します。練習編です。
その日本語どうにかならない?
ちょっと思い出してください。中学校の先生方の話し方,分かりやすかったですよね。
話しているときに、「間」がありました!
句読点のところで,ちょっと呼吸を置くような,間をとって、こちらの反応を見てくれていました。
NHKのアナウンサーも,そういう話し方をしています。テレビのチャンネルを変えて,バラエティ番組を見ると,まったく違う感じの日本語がながれている。
テンポが早いし,言葉尻がはっきりしない。ある芸人が「そんなことないでしょう。自分でボケてんじゃない。そりゃあすげえ。」と言ってました。(私の推測)
なぜ推測なのかというと、私の耳には,「んあことないっしょ。自分でボケてんじゃーな?りゃあ,すげ」って聞こえたからなんです。
大学生もそんな風に話します。さらに自分のテンポで話を続けるので,「一人プレゼン」になってしまい、長々と発言を続けます。私は,「その日本語どうにかならない?」という感じで聞きます。
日本語には,間があります。「私は,(間)大学生です。(間)法学部で政治法学を(間),専攻しています」という感じで,句読点にちょっとした分の区切りの時間をいれて会話をします。
それをほとんど無視して,大学生はぺらぺらと話します。自分の頭に浮かんだことを一気に音声化する感じですね。スピードがあり,言葉尻をはっきり発音しない。
これ,実は英語の話し方に似ています。
英語は,早く,長く話せ!
大学生の抑揚がなく,間がなく早口の話し方は,英語の自然な話し方によく似ています。英語の日常会話は,日本語の「間」はありません。数秒の間に可能な限りの情報をアウトプットします。
フラット(棒読み)で早口で情報を大量に伝達すること。これが英会話の基本です。
日本語の「間」は,英語には必要ありません。反対に,日本語の間をそのまま英会話に持ち込むと,伝わらない英語,アメリカ人には理解できない英語になります。ショックですね。
アメリカ人の母親は,子供に「早口で,長く話しなさい!」“Speak fast and speak long!”と教育します。それに慣れているので、アメリカ人はゆっくりした英語は話せないのです。
長く話すことの真意は,内容は関係なく、とにかく「自分の思ったことを相手に伝えること」,それが一番大事だとアメリカ人は思っています。私の面会した日本の大学生と似ています。
「内容が関係ない」とは,少し説明が必要です。
自分の思ったことを伝えればよいので,内容が正確であるとか,良い内容であるとか,教養があるとかいったことは、意味がありません。
自分の思ったことを伝える,言いたいことを言うという「態度」を,母親は教えているのです。
これは,日本人の英語の勉強にも役に立ちます。まず,自分のことを相手に伝えることを考えて,英語を覚えることがコツ。挨拶ができなくてもOK.!自分のことを伝えることができれば良い!
それによって、アメリカ人はあなたのことを知ることができます。興味があれば,友達になろうと思うでしょうし,やっていることが面白ければまた会おうと思います。
覚えるよりも話す練習
英会話は,早く長く話すということをお話しました。それが相手に伝わっていないと「感じたならば」同じことを繰り返す。何度でも繰り返す。それが長く話すということの基本。
これを実践すれば,アメリカ人にはしっかりと何らかの形であなたを認識してもらえます。挨拶がうまくても、自分のことは何も言えない「訳の分からない日本人」ではありません。
具体的な練習のコツは,英語を記憶しようとしないこと。「大人の英語の勉強法」(記憶編)で,お話しましたが,高校時代のように短期記憶で英語を覚えることはできません。
自然に英語のフレーズを、覚えれば良いのです!
覚えようとしない!気が付いたら、自然に覚えていたというのを目標に,取り組みば、英会話は楽しくなる。英語のフレーズを繰り返し音読し,さらに早口で話す練習をしましょう。
最初は英語のフレーズを音読する。何百回も音読する。その繰り返しで英語のフレーズは、頭に入ります。自然に英語のフレーズは、長期記憶となる。
繰り返す過程で,読む速度を上げていきます。最初は,舌や唇がうまく動かないかもしれない。発音が、カタカナ英語、つまり日本語。しかし、気にすることはありません!棒読みで良し!です。
練習が進むと,自然に頭に入り,口からは高速で英語のフレーズが飛び出すことになります。そのフレーズは、長期記憶で,忘れることはありません。いつでも口をついて出てくるのです。
今まで定着しなかった英会話の勉強は,興味のないことや,テキストに書かれていたことを覚えようとした結果。話せるまで練習もしていない。努力しても長期記憶にならなかった。
練習をするには,科学的にかつ論理的に実行しましょう
英会話の練習を振り返ってみると,一通りテキストを読みましたとか,英会話学校に1年通って,レッスン10まで修了しましたという,やりました感、自己評価を口にする大人は多いですね。
完璧にこれは言えるようになったフレーズは数えるほどしかありません。自分に必要なフレーズを、何百回も練習して自然に覚えてしまう練習法が、実は、科学的かつ論理的です。
記憶しようとせず,フレーズを話せるようになれば,英会話は確実に身についていきます。その日々の蓄積が,英語ペラペラにつながる。覚えるよりも慣れろ!何百回も練習することです。
楽しみながら英語のペラペラの世界がどんどん広がっていきます。興味あることをどんどん英語にして表現を場面ごとに増やして行きましょう。
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執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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