今まで何度かお届けしている、ニューヨーク・ローカルのハッピーアワーで訪れている「バー」は、俗に言う「アメリカン(ローカル)• バー」で “ビールがお得意なバー” をご紹介してきました。
実はこの、”「アメリカン・バー」はビールが得意なバー”、ということがわかってないと、ちょっと困った?残念な?ことが起こります(笑)
日本からの13時間の長いフライトのあと、さあ、ニューヨークを楽しもう!!って、ニューヨークの夜の街に飲みに出て、映画などに出てくるような、おしゃれなバーを思い描きつつ、「アメリカン( ローカル)・バー」に入って!
アメリカの人気ドラマ「SEX AND THE CITY」で有名になった、お洒落なガーニッシュ(飾り)付の、素敵なマルティーニグラスに入った、淡いピンク色の
「コスモポリタンを!」
なんてファンシーなカクテルをオーダーしても、
「そんなの作れない」
「え?・・・作れない・・・???」
となったり、
お店の人に、イタリアン・ワインのうんちくを傾けても、さっぱり乗ってくれなかったり、します(笑)
「アメリカン(ローカル)・バー」では、色々なビールや、アメリカのバーボンウイスキーなどをエンジョイするのが、お勧めです〜。
ちなみに、日本のお酒が飲みたいなあ、と、そういうアメリカン・バーに行っても、日本酒や焼酎は、まず置いていませんので、そんな方も、バーに行ってがっかりしないでくださいね。
最近は、日本食レストランに行けば、日本酒や焼酎が、けっこう種類を取り揃えて置いてあるのですが、これはずいぶん進歩です。
20年位前は、日本酒と言えば、1種類(確かSho Chiku Bai)しかなかったものです。そしてそれを飲む方法は、常温か、熱燗のみ。またこの熱燗のサーバーが旧式で、酒の入った段ボール箱を、そのままひっくり返して、大きな温熱器の上に乗せて、サーバーの中へ注ぎ込むような感じで、小さな蛇口をひねると、熱燗が出てくる。
そんな熱燗サーバーも、現在ではほとんど見かけませんが、私たち日本人にとって、ニューヨークで飲める、唯一の日本酒だった事は確かで、懐かしく思います。
今や21世紀。日本の居酒屋風のバー、「Izakaya 」も、スペインの「バル」や「タパス・バー」と同じように、ここニューヨークでも少しずつ、名前を知られ始めています。
ジャパニーズ・バーのハッピーアワー
今回は、「日本のアニメだーいすき」みたいな、髪の毛がピンクや赤の、パンクっぽいファッションの人たちが結構集っている、ナイスなジャパニーズ・バーに行ってみました。
お店の名前は、
「MOONRISE IZAKAYA(ムーンライズ・イザカヤ)」
https://www.moonriseizakaya.com
平日の4時から6時、ハッピーアワーを狙いました。普段13-14ドル(約1500円)のおしゃれなカクテルが、9ドル(約1000円)で飲めたり、サッポロ生ビールがジョッキで$5(約550円)と言うので、お得感満載のハッピーアワーです。
フードも、ポテトコロッケ2個で$3(約330円)、エビ焼売、鳥唐、ししとう唐揚げ、各種$5(約550円)。ポーション(1人前)は、アメリカにしては小さめだけれど、これは、破格プライス!さすがの人気で、ハッピーアワーもコミコミです。
隣のテーブルのお客さんがお代わりしていた、ウィステリア(藤色)の可愛い「ハラジュク・ガール」というカクテルをオーダーしてみました。
カクテル用に開発された、エンプレス1908という名前の、8種類の植物をミックスして、紫色に仕上げたジンに、ライチのピューレ、ライム、それにラクサルド・マルサキーノというイタリアのチェリーのお酒と、そのフルーツが一粒。
うわー、カクテルでは見たことない可愛い色合いで、美味しい〜!味も初めての味覚、なんとも形容しがたい。って、読者のみなさんごめん、期待させておいて、うまく説明できぬ。
ミクソロジー
日本ではミクソロジーという、新しいカクテルが流行っているそうですね。フレッシュな野菜やフルーツを、お酒と合わせたカクテルをミクソロジーといい、それを専門に作ってくださる方をミクソロジストと呼ぶのだそうで。
そういう、高級感溢れるカクテルが飲みたい方は、それ専門のバーを探されるのが良いと思います。マンハッタン南東のエリア、イースト・ビレッジに、日本人がミクソロジストの、おしゃれなバーがあるらしく、私もいちど行ってみたいと思っていますが、すごい人気で、なかなか入れないそうです。
行った際にはまた紹介させて頂きますね。
それではまた次回、どこかのバーのハッピーアワーご紹介します♫
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。