英語において,私が苦手とするもの。
それは「単語」。
私は,小学生から英語を習い始めましたが,
その時から語彙学習は大の苦手。
だって,なかなか覚えられないんですもの。
中学1年生になってからの定期テスト前なんて,スペルを覚えるのに一苦労。
今でもよく覚えているのが “rabbit(うさぎ)”と “book”いう単語。
「なんで “b“や “oが2つもあるの?」なんて思いながら
テストの当日は友人と一緒に,
「ラビビット・・・ラビビット」
「ブオオク・・・ブオオク」
のように唱えながら登校していました。
こんな風?に苦労して覚えた日本人に馴染みのある簡単な単語,
別の意味もあるって知ってました?
これを知ると,語彙力がちょっとだけパワーアップしますよ。
−知っている単語をパワーアップ?−
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
どういうことかと言うと,
book, run, fine, jam…
これらは中学生の頃,わりと最初に覚えた単語ですよね。
でもきっと,
book(本),run(走る),fine(元気で),jam(ジャム)
のように覚えているはず。
最初に私が苦労したように,あなたももしかするとこれらの単語を覚えるのに
苦労したかもしれません。
であれば!
であれば,ですよ!
これから新しい単語を覚えるのもいいですが,
今,子どもの頃から知っている前述したような「単語たちの意味」をさらにパワーアップさせませんか?
だって,せっかく苦労して覚えた単語ですもの。
1つの単語に1つの意味じゃあ,もったいないじゃないですか。
さあ,あなたが今知っている単語で,ちょっとだけあなたの語彙力をにパワーアップしましょう!
−“book”は「本」だけじゃない−
今回ご紹介する単語には,その他にも意味がありますが,
今回は私たち日本人が「一般的に知っている意味」と同じくらい,
または次くらいによく使われる意味を紹介させていただきますね。
と前置きはさておき,最初の単語は
“book”。
“book”というと,真っ先に思い浮かべるのが「本」ですよね。
“I like reading books.”(私は読書が好きです。)
など,簡単にイメージできる名詞の単語です。
でも,もう一つ “book”にはよく使う意味があります。
それは
「予約する」という動詞。
これは,「ダブルブッキング」という言葉もあるので,ご存知の方も多いかもしれませんね。
“I’m going to book a hotel room for my friend.”
(私は友達のためにホテルの部屋を予約するつもりです。)
のように使います。
名詞の “book”(本)を入れて,
“I booked a book online.” (私はオンラインである本を予約した)
のように覚えるといいですよ。
これだと忘れにくいと思いません!?
−“run”は「走る」だけ?−
“run”
“Tom can run fast.”
(トムは速く走ることができます。)
このように “run”といえば,「走る」です。
“running”(ランニング)なんて,もう日本語になっていますもんね。
走る人は “runner”(走者)。
皇居の周りを走る人を「皇居ランナー」と言ったりもするそう。
さあ,その「走る」ですが,もう一つの意味は
「(会社)を経営する」。
ちょっとイメージつきませんよね。
「組織などを運営・管理する」という意味でもあり,
「会社を走らせる」と捉えるとわかりやすいかもしれません。
使い方は,“run a business” (会社を管理・運営する=経営する)
のように使います。
覚え方は,
“He runs a shoe store for runners.”
(彼はランナー向けの靴屋を経営している。)
とおぼえましょ。
−実は怖い“fine”−
さて,お次は “fine”。
“fine”というと,「元気です。」という意味として,
“I’m fine, thank you.”というのが,コテコテの教科書英語だと揶揄されますよね。
他にも,人に何かを言われて “Fine.”と答えると「それでいいよ。」という返答でも使われます。
ちょっと突き放した感じかもしれません。
今回はその説明は置いといて,この “fine”,
誰からも嫌われる「意味」もあるのです。
それは
「罰金」
罰金,好きな人いませんよね?
よく
「駐車禁止:1万円の罰金をお支払いいただきます。」
のような看板を見たことありませんか?
でもその「罰金」を英語では “fine”と言います。
この写真のように,
「不法投棄禁止:200ドルの罰金」
のように使います。
例文であれば,
“One fine day, I had to pay a fine for speeding.”
(ある晴れた日,私はスピード違反の罰金を払わなければならなかった。)
とおぼえてはどうでしょう?
−まったく美味しくない“jam”−
最後の単語は, “jam”(ジャム)。
もう日本語といっても過言ではないですよね。
っていうか,むしろ「ジャム」をカタカナ英語ではなく純粋な日本語で言える人っているのか,っていうくらい日本人に浸透している言葉です。
そんなジャムは,パンに塗ったり,アイスクリームにかけて食べたり。
なんとも美味しそうな響きですが,もうひとつ違う意味があるのです。
それは,
「(交通)渋滞」。
“jam”には,「詰め込む」という意味があります。
ジャムの瓶の中に,たっぷりのジャムを詰め込む様子を思い浮かべてみてください。
もう果物同士,ジャム化して密着していますよね。
お盆や年末年始に,高速道路上空から渋滞のニュースが報道されますが,
車がジャムのように密集しているところから,この表現になったのでしょうね。
覚え方例文としては,
“I went out to buy a strawberry jam but was stuck in a traffic jam.”
(イチゴジャムを買いに行ったんだけど,渋滞に巻き込まれた。)
なんてどうでしょう。
通常は,「交通の」を意味する “traffic” を前に付けて使います。
“jam”は,他にも「苦境」という意味もありますが,それはまた別の機会に。
最近では,
“This is my jam.”(これは私の大好きなもの。)
という感じで音楽や食べ物などにも使われています。
−少しだけでもパワーアップしましょ−
今回ご紹介させていただいたのは,「誰もが知っている単語のもう一つの意味」。
知っている単語だけど,使い方が広がると思いませんか?
新しい単語を覚えるだけじゃなく,
このように,知っている単語でパワーアップさせることもできるんですね。
そういう場合は,例文のような「無理やり例文(笑)」がオススメです。
それではまた来週〜♪
あ,私は最近,シャインマスカットのジャムにハマっております(笑)
This jam is my jam!
(このジャム,大好きなジャム!)
See you!
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。