【World Life】とは?
スポンサーリンク

日英で違うオノマトペの面白さ

World Lifeな生活
この記事は約4分で読めます。

英語版の「ゴルゴ13」を見つけ、一冊取り寄せました。

でも冒頭から絵の連続でセリフがない。ただ色々アルファベットが並んでいるだけ。どうやら効果音のようです。場面は黒人青年がゴルゴとコンタクトする寸前。

今回あなたに伝えたかったのは、漫画以上に面白かった日本語との効果音の差。

そこで効果音にスポットを当ててみました。

(カッコ内が日本語)

<実況中継?:スナイパーとの接触>

深夜の場末。ブリキのゴミ缶に躓く一人の黒人青年TUNK KLNAGGG(ガラガラン)

札束がはみ出るほどのバッグが、彼の手から落下 WHUMP(ドサッ)

彼は慌ててバッグのチャックを絞め直すkkkrrrrrkkkkkk(ビー―――ッ)

そしてバッグを抱きしめるfmp (グ・・・)

響き渡るパトカーのサイレンWEEEEEEEN EEEEE EEE(ファオン フオン フオン・・・・)
サイレンが近く、大きくなる。
EEEEEEEEEEEEEEEN EEEEEE EEEEE(ファオン ファオン ファオン~~~~~~~~~~ッ)
(バッグを抱え座り込み隠れる黒人青年)。パトロールの警官の足音が通りすぎる
THMP THMP THMP THMP THMP(カツ―ン カツ―ン カツ―ン カツ―ン カツ―ン)

ゴルゴが黒人青年にTHMP THMPと接近。“Sammy Brown?”と問われ、青年がギクッ。
「ギクッ」は実際の音のない「擬態語」。なので対応する英語表現がないみたい。ゴルゴの足音THMP THMPで代用したのでしょう。その足音は逆に日本版には、なしでした。

擬音語と擬態語ガンガン叩く(音の出る擬音語)、ぐんぐん進む (音の出ない擬態語)

さて表で見ても、日本語と英語と随分違う感じ。

日本語は音というよりセリフか言葉のよう。それに対し英語は純粋な音の感じ。
「音」を何とかアルファベットで表そうとしているみたい…以上が私の第一印象。

思い出すのは角田忠信氏による「音」を脳は左右の脳どちらで聞くかの調査。脳の情報処理半球が国民でどう違うか調査したもの。1980年代にはブームだったみたいです。

<角田理論がゴルゴを切る?>

まず基本的に人間は左が「ことば」脳、右が「音」脳(と以下角田氏の言葉)

西欧と日本で違うのが、言語音・感情を表す声(泣・笑等)・自然音(動物の声、風等)のグループ。
(図の )

西欧人はこれらを右脳で音として処理。一方日本人は左脳で言葉として処理。

ただ少し細かいが西欧人が右脳処理する言語音は母音単独の場合。子音と一緒だと左脳処理。(図の➡)

結局日本人は母音や感情の声だけでなく、風や川のせせらぎ、虫の声といった自然の音も言語のようにとらえている…が角田氏の研究の概要らしい。

関連して私が思いつく事件は、ある旅館に旧ソ連の交響楽団が宿泊。粋なおもてなしをと、店が庭に鈴虫を大量に放したところ”Stop that noise!”と苦情が来たとか。

西洋人は音楽家でも虫の音嫌い…これは機械的な「音」に感じる為か。角田理論ならスンナリ説明できそうです。

ゴルゴに戻ると、結局効果音の第一印象は正しかったかも。日本語では言葉的・セリフ的。

他方英語では純粋に雑音とか機械音的。物理的な音とも言えそう。hmpなんて発音に困るw。アル
ファベットを屈指、文字サイズも変えたり純粋な音を精一杯表そうとしてます。

(「ドサッ」みたいな英単語があれば、楽なのに~)と思いましたw。

英語や英語の文化・発想を学び、このような意外な差がもっと見つかると良いですね。

ただ脳の処理半球の違いは、もっと研究が進み新説が登場する気がするのですが…
See you soon,
Jiro

<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解する。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
↓ ↓ ↓
英語版はこちらから☆

 

追記:
今回はゴルゴ13のお話でしたが、あなたはゴルゴ31の方がおなじみかも。ゴルゴ31とは漫画の批評サイトだそうです。

追記:
◯The Japanese Brain Tadanobu Tsunoda tr.Yoshinori Oiwa
https://amzn.to/3N97XC4

◯日本人の脳―脳の働きと東西の文化
https://amzn.to/3HbvLS2

タイトルとURLをコピーしました