なんだか最近,「梅雨か!?」ってくらい雨が降っている東京。
毎日毎日雨が降ると気分も塞ぎがち。
さて,「毎日」というと
“every day”
がすぐに思いつくと思います。
でも時々,
“every day” だっけ?
それとも
“everyday” だったっけ?
と, “every” と “day”の間にスペースを入れるか入れないかで迷ったことはありませんか?
実は,2つとも正しい書き方なのですが明確な違いがあるのです。
さて,その違いとは一体何でしょう?
あなたはわかりますか?
―毎日するのはスペースが必要―
雨が降ると困るのが愛犬とのお散歩。
お散歩の時間が近づくと
(あのぉ~,時間なんですけど…)と,無言で訴えてくるあの眼差しと圧。
(だよね,だよね。行きたいよねぇ。)と思いつつ
「今,雨が強いのよ…見てみる?」
と聞くと窓までまっしぐら。
そしてベランダに出て雨が降っているのを確認すると,
(あ,降っていました)
と,意気消沈して戻ってきます。
そして諦めてふて寝をするのですが,それがまた可愛いのです。
申し訳ない気持ちも相まって,
(ごめんよ…もう少し小雨になったら行こうね。)
と罪悪感を感じながら,アメッシュを見て散歩の時間の予想を立てる毎日なのです。
さて,その「毎日」を表す英単語ですが,次の英文を見てください。
「愛犬と私は毎日散歩します。」
と言いたい場合,
“My dog and I go for a walk everyday.”
この文章は○でしょうか,それとも✕でしょうか。
・
・
・
はい,答えは「✕」。
正しくは,
“My dog and I go for a walk every day.”
“every day”のように, “every”と “day”の間にスペースが入ります。
これは,
“every”が「1つ1つ=毎」
“day”が「日」を表し,
「1つ1つの日」=「毎日」となっています。
この場合は,
「その[行動を]毎日する」のように,「行動」に対して修飾(説明)しています。
「毎日」→「散歩する」
という感じですね。
他にも,
□“every week” =「毎週」
“My father goes fishing every week.”
(父は毎週釣りに行きます。)
「毎週」→「釣りに行く」
□“every month” =「毎月」
“She goes shopping every month.”
(彼女は毎月買い物へでかけます。)
「毎月」→「買い物へ出かける」
□“every night” =「毎晩」
“I study English every night.”
(私は毎晩,英語を勉強します。)
「毎晩」→「勉強する」
のように,「行動」,つまり動詞に対して
「毎○~する」と,説明する*副詞になるのが
“every + スペース+ [day / week /month / etc.]“
なんですね。
*副詞=動詞を修飾(説明)する品詞
― “everyday”は?―
では,対してスペースのない
“everyday”
とはどういう意味なのでしょうか。
こちらは,名詞を説明する*形容詞なのです。
つまり,「毎日の~,日常の,普段の」という意味となり,
“Let’s learn everyday English!”
(毎日の英語=日常の英語を学びましょう!)
“This product is good for everyday use.”
(この製品は普段[日常]使いに適しています。)
のように,スペースのない“everyday”は「1つの単語」で,
「毎日の,日常の,普段の○○」
という使い方となります。
*形容詞=名詞を修飾(説明)する品詞
―まだあるスペースで意味の変わる言葉―
一昔,いや三昔くらい前でしょうか。
「24時間戦えますか?」
というCMを覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
当時は
「日本人は働きすぎだ」
と言われ,それを自覚している日本人も多かったように思います。
仕事で定時になっても,先輩や上司がまだ働いている中,
「お先に失礼します」
と先に帰るのをためらって残業をしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「残業」を英語で言うと,
“overtime”。
時間がオーバーするので,”overtime”,覚えやすいですよね。
“I don’t want to work overtime today.”
(今日は残業したくないなぁ。)
“I have to get overtime pay.”
(残業手当もらわなくちゃ。)
などのように使います。
でも, “over” と “time”の間にスペースが入ると,
「時間をかけて,時間とともに」
「やがて」
「そのうちに」
と,ちょっと違う意味になってきます。
“Chat GPT will be improved over time.”
(チャットGPTは時間をかけて改善されるだろう。)
“He cooked this over time.”
(彼は時間をかけてこれを調理した。)
“Our lives will be better over time.”
(私たちの生活は,そのうち良くなるだろう。)
のように,スペースを入れると
「やがて,そのうち,時間をかけて」
という意味になり,
スペースがない “overtime”は,「残業」という意味になるのですね。
スペースを入れる,入れないで意味や使い方が変わるなんて,ちょっとおもしろいですよね。
「毎日」という英語を使いたい場合,私たちが使う頻度の多いのは,
「毎日~する」というスペースのある “every day”だと思います。
これで,今度からは
「あれ?スペースある,ない,どっちだったっけ?」
なんて悩まずに書けるのではないでしょうか。
きっと,大丈夫だと信じております。
何を隠そう,私も昔はよく迷っておりました(笑)←内緒ですが…
ということで,英語も毎日の継続が大切。
“Let’s learn English everyday!”
“Let’s learn English every day!”
さて,どっちの英語が正しいか,もうおわかりですよね!
それではまた来週~♪
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。