正月も終わり,通常の生活に戻りましたが,
「戻らない“ある”こと」がある人,多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そう,それは体重です。
美味しいものをたくさん食べて
ついつい
「太っちゃった」
これ,正月が終わると感じることの一つのような気がします。
さて,
「太る」
というとあなたはどんな英単語を思い浮かべますか?
もしかすると,その単語,ちょっとだけ要注意…かもしれませんよ。
―“fat”のイメージ―
そして年末年始には,お蕎麦,お節,お雑煮…
「お正月だし,今日は特別!」
と普段は控えている人も,この時はたくさん食べてしまいがちですよね。
何を隠そう,私がそうなのです。
去年の6月から8キロ以上ものダイエットをした私,先日おそるおそる体重計に乗ってみたのです。
すると…
表示は “Lo”。
なんと電池切れで測れず,そして今もまだ測っていません(笑)
そんな「太る」ですが,多くの人は
“fat”
という単語を思い浮かべたのではないでしょうか。
実はこの “fat”,意味的にはあまりポジティブではないのです。
日本語の感じでいうと「デ◯”」という感じでしょうか。
アル・ヤンコヴィックの
“Fat”
がそのイメージに近いかもしれません。
“The pavement cracks when I fall down”
(俺が倒れるとアスファルトがひび割れる)
“I’ve never seen my toes.’
(自分のつま先なんて見たことがない)
“When I’m going to the movies, I take up seven rows”
(映画を観に行けば,俺は7列も席を使う)
なんて歌詞にあるくらい。
すごく太ってるって感じですよね。
だから,自分自身で「太っちゃった」と言いたい場合に,
“I’m getting fat.”
“I got fat.”
というのは,まあ問題はないのですが,
人に対して,
“Did you get fat?”
(太った?)
“Are you getting fat?”
(太ってきた?)
と言ってしまうのはとても失礼。
人によっては
“What? Excuse me?”
(何?なんつった?)
と激怒されてしまうかもしれません。
なので, “fat”はあまり使わないように別の表現を覚えちゃいましょう!
―「太る」ではなく「体重」を使う!?―
と言いたい場合,よく使うのが
“weight”(体重)
という言葉。
“I’ve gained (some) weight.”
(体重が増えちゃった)
というように使います。
“gain weight”(体重が増える)という言い方で,「太る」というニュアンスになるんですね。
他にも,
“put on weight”
を使って,
“I’ve put on (some) weight.”
も, “I’ve gained (some) weight.” と同じように使うことができます。
―「人」に対して使う場合は?―
「ちょっと太ったんじゃない?」
とか言う人がいます。
すっごく痩せすぎていた人が健康的に太ってきた場合であれば,
そのような言葉を言われても嬉しいかもしれませんが,たいていの場合,
「太った?」と言われて喜ぶことはありませんよね。
それは欧米でも同じ。
むしろ欧米では「そういうことは話題にしない」というのが基本です。
でも,友人であったり家族であったりと信頼関係のできている人との間では
言うこともあります。
そんな場合は,
“Did you gain (a little) weight?”
(ちょっと体重増えた?)
“Did you put on (some) weight?”
のように同じく “gain weight”や “put on weight”を使うことができます。
また,別の表現で “chubby” という言葉もあります。
これは「ぽっちゃり」という柔らかい感じ。
“You’ve gotten a bit chubby?”
(ちょっとぽっちゃりした?)
のような感じです。
でもやっぱり体型のお話は,気の置けない人との間くらいにしておいた方が無難。
久しぶりにあった知人に対して「太った?」などとは言わないようにしましょう。
―「痩せた?」も危険!?―
“fat”があまり良くないイメージなら,痩せているを表す
“thin”
なら良いんじゃない?
思いませんか。
でも “thin”にもポジティブな意味合いはあまりないんです。
だからと言ってネガティブでもない,単に
「客観的に細い」
というだけなのが “thin”なのです。
ですので,「痩せた?」と言って,相手に喜んでもらいたい場合は,
“Did you lose (some) weight?”
とやはり “weight”を使ったり,
“slim” を使って
“You look slimmer!”
(痩せたね)
“You really slimmed down.”
(本当に痩せたね)
のように言ったりするとOKです。
“slender”という言葉も使えますが, “slender”には
「細くてスタイルが良い」
という意味が込められているので,
“You look slimmer.” や “You slimmed down.”の方がいいかもしれませんね。
日本語でよく使う “smart”ですが,「細い」という意味はなく
「頭が良い」
という意味になりますので,注意しましょう。
あ〜,私は正月太りが絶賛稼働中なので,これからダイエットしなくちゃ!
どなたか一緒にがんばりませんか?
ということで,また来週〜♫
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。