おはようございます。
木曜日のCozyです!
あなたは「行きつけ」や「常連」のお店や場所はありますか。
ラーメン屋やカフェ,居酒屋であったり,
理美容院やクリーニング店だったり。
「自分の行きつけの店があるから」
と普段何気なく使うこの表現,英語ではどのように言うのでしょうか。
きっと,
「え,そんなに簡単なんだ!?」
と思うと思いますよ。
それでは,今日も表現を覚えちゃいましょう!
―「行きつけ」って?―
毎日じゃないけれど,たまに行く近所の居酒屋さん。
以前,こちらでもちらっと紹介したことがありました。
カウンターがメインのその居酒屋は,オーナーを中心に
座ったお客さんたち全員で会話して盛り上がるような感じのお店。
だからでしょうか。
一人で入っても,自然とみなさん常連さんになるんですよね。
先日もみんなでおしゃべりしていると,以前そこでお会いしたアメリカ人の方が入ってきました。
その瞬間,みんなが
「おー,ここへどうぞ。」
と席を詰めて座る場所を作ってあげる。
その雰囲気を見ていると,彼はもうすっかり馴染みのお客さんで,
そのお店は,彼の「行きつけ」のお店になっていました。
店の人もお客さんたちも,互いに相手の生活の一部を少しだけ知っている。
初めて来た人でも,二度目にはもう「おかえり」という雰囲気で迎えられる,
そんな場所が「行きつけ」であり,「常連」なんでしょうね。
―「行きつけ」を英語でいうと?―
では,この「行きつけ」,
英語でどう表すのでしょうか。
実は驚くほどシンプル。
よく知っている2つの簡単な単語を “ – (hyphen)”で繋いだ
“go-to”
を使うんです。
形としては形容詞で,
「行きつけの」「定番の」「頼りになる第一候補の」
という意味。
“This is my go-to café.”
(ここが私の行きつけのカフェです)
“This ramen shop is my go-to on Friday nights.”
(金曜の夜は,このラーメン屋が私の定番です)
「ここに来れば間違いない」
という安心感を一緒に表したいときにぴったりな表現なんです。
お店だけでなく,人やモノにも広く使えるのが便利なところ。
“She’s my go-to person for travel tips.”
(旅行のコツならまず彼女に聞きます)
ひとつ注意したいのは, “go to”(行く)という「動詞+前置詞」ではなく,ハイフンの付いた “go-to” という形容詞だという点。
言い換えると “my favorite” とも言えますが, “go-to” のほうが
「頼りにしている定番」
というニュアンスがあるんですね。
―「常連」を英語でいうとー
「行きつけの◯◯」は, “go-to ◯◯”と表現できますが,
もう一つよく使うのが「常連」という言葉ですよね。
これもよく知っている英語, “regular” で表現することができます。
日常会話では次の2パターンのように,名詞としても形容詞としても使えます。
“I’m a regular at that izakaya.”
(あの居酒屋の常連なんです)
“He’s a regular here.”
(彼はここで顔なじみです)
“regular” は「店側もあなたを知っている」感じが強く,お店側にも受け入れられているニュアンス。
さきほどのアメリカ人のお客さんは,まさに
“ He’s a regular at this place.”
と言うのがピッタリですね。
周りが自然に席を詰めて「ここへどうぞ」と座る席ができる。
あの光景は “regular” そのものです。
そういう雰囲気って,なんだかいいですよね。
さて,ここで,ニュアンスをもう一歩踏み込んで整理してみましょう。
“go-to”=「行きつけの」=「場所に対する信頼感・定番感」
自分がそこを選ぶ感があります。
聞いた人は「ほう,そんなにいいのか」と思う感じです。
“regular”=「常連」=「自分の立場の表現」
お店との関係性,コミュニティへの溶け込み方がうかがえます。
強いて言えば,店員さんに「いつもの?」と聞かれるような世界観が近いかもしれません。
たとえば友人におすすめを聞かれて「行きつけ」を伝えるなら,次のように内容で使い分けができます。
“This is my go-to café when I need to get some work done.”
(仕事をしたいときに行く「行きつけ」のカフェなんです)
“The server already knew my order. I guess I’m a regular now.”
(店員さんがもう私の注文を覚えてたよ。もう「常連」になったみたいだ)
同じ「行きつけ」でも,
“go-to” は「店の価値や良さ」に,
“regular” は「自分と店の関係性」
を中心に語っているのがわかります。
日本語だと一語で済むところが,英語だと視点によって言葉を選べるのが面白いですね。
こう考えてみると,「行きつけ」って単に店の場所を指すだけでなく,
「自分の時間の流れや価値観がにじむ言葉」
のような気がしませんか。
英語でも,そのにじみのニュアンスを “go-to”や “regular”を使って表現することで伝わり方がぐっと豊かになりそうですね。
あなたの行きつけはどこですか。
あなたが常連のお店はどこですか。
次に誰かに紹介するとき,今日の二つの表現を思い出してみてくださいね。
英語で語ると,その店との距離まで伝わりますよ。
それでは,今日も良い一日を!
See you next week~!
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。