こんにちは
NYのKayoです。
12月になると、クリスマス・ソングを演奏する機会が多くなります♫
お客さまは大喜び。先日は、お母様をはじめとして、7、8人のファミリー・メンバー全員で「Santa Claus is coming to town (サンタが街へやってくる) 」を歌いたい、とピアノの周りに集まってこられ、大合唱となりました。それはそれは、大きなスマイルの輪が広がり、楽しいひとときでした。
そんな、弾いて、歌って、そして楽しんでくれるクリスマスソングの中で、今回は、私が大好きな3曲をお伝えしたいと思います。それぞれ歌詞の内容もとってもいいんです。
著作権の都合で、英語の歌詞全文を掲載することはできませんが、それぞれ、わたし風の日本語訳を書かせて頂こうと思いますので、歌詞の情景を思い浮かべながら、リンクのYoutube動画でお楽しみください。
New Yorkのホリデー・シーズンの雰囲気をお伝えできれば、と思います♫
『Silver Bells / シルバー・ベル』
Silver bells, silver bells,
It’s Christmas time in the city.
Ring-a-ling,
Hear them ring…
というサビの部分が有名な「Silver Bells /シルバー・ベル」
日本語で「ベル」と言うと、チリンチリンと言うイメージですけれど、アメリカではもうちょっと大きい「鐘」が鳴る感じで、「リンガリン、リンガリン、」というサウンドとして歌われています。
この鐘の音は、ニューヨークの街角で、クリスマスのdonation (寄付)を呼びかける、サルヴェーション・アーミー(救世軍)の人々が鳴らす、実際のベルの音なんです。
サンタ・クロースの扮装をした彼ら救世軍が振っているのは、まさに 銀色のハンドベル。
作詞家レイ・エヴァンズは、その音を聞いたとき、「これは曲になる!」と直感したそうで、さすがです。
では歌詞の内容を
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街じゅうがホリデーシーズンのきらめきに包まれて、まさにクリスマスっていう感じ♫
子供たちが笑い、人々が忙しく行き交い、あちこちに笑顔。
シルバーベルが鳴ってる、クリスマスが来るね。
リンガリン、彼らが教えてくれる、もうすぐクリスマスが来るって♫
街灯が煌めき、信号機でさえ、赤と緑のライトで、まるでクリスマス。
たくさんのプレゼントを買い込んだショッピング・バッグを、大切そうに抱えた家族が、家路を急ぐ♫
雪がどんどん降ってる、子供たちがたくさん集まってきて、これこそサンタが大好きなシーン!この盛り上がりといったら、すごいエナジー!
シルバーベルが鳴ってる、クリスマスが来るね。
リンガリン、彼らが教えてくれる、もうすぐクリスマスが来るって♫
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という感じの内容の歌詞です。
この寒空の下でも、サンタの格好で陽気にベルを振るチャリティの人たち。冷えた空気の中で、銀の鈴が「リンガリン、リンガリン、、、」と優しく響く。その小さな音は、「さあ、もうすぐクリスマスが来るよ」と知らせてくれています。
『I’ll be home for Christmas / アイル・ビー・ホーム・フォー・クリスマス 』
この曲の歌詞は短いですが、ゆったりとした曲調です。
歌詞の内容は、
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クリスマスには帰るよ。楽しみにしててね。
雪の積もった家、クリスマスのヤドリギの飾り、たくさんのプレゼント、いつものようにツリーの下に飾って。
クリスマスイブには会えるよ、愛の光が輝く家でね。
クリスマスに家に帰るよ、もしかしたら僕の夢の中だけのことかもしれないけれど。
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これは是非解説を入れさせて頂きたいのですが、
この「I’ll Be Home for Christmas」は、1943年に発表されました。
ちょうど第二次世界大戦中で、ヨーロッパなどの戦地に赴いているアメリカ人兵士が、家族に宛てた想いを歌った曲なんです。
ああ、クリスマスに家に戻りたい。そんな切なる願いを胸に、遠い地で静かにクリスマスを思い描く。
本当は、それが叶わないことも知っている、けれど、たとえ離れていても、僕の心の中では、家族と過ごすあの温かいクリスマスが、はっきりと見えているんだ、、、
という、ちょっと切ない、センチメンタルな、クリスマスソングです。
それではどうぞ♫
『The Christmas Song / ザ・クリスマスソング』
アメリカでは、クリスマスと言えば、まずこの曲、と言うイメージがある、とても有名な曲です。
1945年に作曲され、翌年ナット・キング・コールによって大ヒットとなりました。
歌詞の内容は
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寒空の下の焚き火では、焼き栗が美味しそうに焼けてるよ。
焚き火を囲む君の鼻先に、冬の妖精が そっとキスをするんだ♫
聖なるクリスマスキャロルの歌声が街にひろがり、
聖歌隊たちはエスキモーみたいに、たくさん着込んでる。
七面鳥とクリスマスの飾り付けが、ホリデーシーズンをきらびやかにしてくれる。
子供たちは大きく目を開けて、今晩は興奮しちゃって!もう眠れるもんか!っていう感じになる☆
彼らは知ってるんだよ、もうサンタはこちらへ向かって飛んで来てるってね☆
山ほどたくさんのおもちゃやプレゼントを、彼の大きなソリに積みこんでね♫
そして瞳をキラキラさせて想像する、どうやってトナカイたちは雪空を飛ぶのか。
だから あなたにも 心から言いたい、
世界中の、1歳から92歳までの子供たちに贈るよ♫
もう何度も、いろんな言い方で言われてきているけれど、
「メリー・クリスマス!」あなたへ。
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以上、大好きな3曲をお届けしました☆
今年のクリスマスが、やさしく 温かくありますように。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。

