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【音読】のアップデート

World Lifeな生活
この記事は約4分で読めます。

あなたは多分「英語は音読」と思っているでしょう。英語の勉強に興味がある方ならきっと。

でも「大きい声で元気な音読」の弊害まで考えたことありますか?

正直言うと私はなかったんです…ある本に出合うまでは。

その本には「英詩は声を出して読んではいけない」とあって最初驚きました。

(朗読するなってこと!?)と早とちりしかけた私。どういうことでしょうか?

…言うまでもなく音読は英語の学習に大事。音読なしはありえない。が、だからと言って、音読だけで済む話ではない。特に大声音読だけなら生きた言葉は学べない。

例えば英詩には微妙で繊細、声に出しにくかったり出せないものもある。
それらの理解・鑑賞には、大きな声で元気に!では絶対無理….みたいなことかも。

<英詩から音読全般へ>

英詩というのを知っていますか?
興味ある人はあまりいないかも。でも英語の音読全般に関わってきそうな感じなんです。

音読に良くない例として筆者があげたのはEmily Dickenson

I felt a Funeral in my Brain」という詩。その出だしだけ見てみましょう^^。

(私)は、死んだばかり、その人が目をつぶり自分の葬儀を「体験」しています!

ーーーーーーーー
I felt a Funeral, in my Brain,

And Mourners to and fro
Kept treading ―― treading ―― till it seemed
That Sense was breaking through ――
ーーーーーーーー
ーーーーーーーー
私は葬式を感じた 頭の中で
会葬者の足音がする、行ったり来たり
そのうち、感じる大本がほどけてしまうよう
ーーーーーーーー

阿倍氏の言う通り、この詩は大声の音読には不適で黙読かささやき声ぐらいが良さそう…あなたも賛成では。

私は、この詩で「大声元気な音読オンリー」は英語の音読全般にNGと気づきました。

繰り返しますが「大声元気音読」は万能じゃないってやっと気づいたんです。

<当時の「最新の音読」>

私の最初の音読情報は、高校時代に読んだベストセラーのハウツー本あたり。

同時通訳の草分け、國弘正雄氏の本。大声の元気な音読をすごく強調されていたよう。「只管口読」なんて言葉が使われていたのを覚えています。(『只管=ただひたすら』)

(これがホントの「音読」だったんだ)と最新情報に感動した高校生の私。『ただひたすら』音読の毎日。内容や微妙な感情とかは考慮せず、大声で元気に…まさに洗脳状態。

<今の最新の音読?>

この記事を読んでいるあなたは、多分英語の音読をしたことがある人でしょう。その下地があれば、デカい声一辺倒を修正する以下のアップデートを納得してもらえるかも。

大声元気音読だけ…はNG。極端な話、題材によっては黙読が良い時も。音読する場合も一本調子にならない方がよい。声の大きさを変え、時には囁き声もいい。

音読は基本は「大きな声で元気」でもプラス柔軟に色々試す。
以上が最新の音読情報。

そもそもどんな教材でも、内容を理解して音読するなら、自然に音量や表情とか変わるはず。声を「大声・元気」に固定し過ぎない方が良いってことですよね。

私は大声元気朗読のキツイ縛りから解放され、何だか楽になった感じです。

ここまで読んでくれたあなたもそうかも。

とにかく変な思い込みとオサラバして、のびのび楽しくなると良いですよね。

See you soon!
Jiro

 

追記:
以下は、上の詩を普通の語順にしたもの+説明と直訳。
I felt a funeral(フューナラル/葬式)in my brain(ブレイン/脳), And mourners(モーナー/死者を悼む人、会葬者) kept treading(トレッド/歩む、keep ~ing「~し続ける」) to and fro(フロウ/3語で「行ったり来たり」) till(ティル/とうとう[ ~ ]する)
[it seemed that my sense(センス/感覚) was breaking through](スルー/完全に).

私は脳内に一つの葬式を感じた。会葬者達はいったりきたり歩き続けた。とうとう私の感覚がバラバラになってくるように思われた。

 

<英語版>
知ってる内容を英語ルートで理解する。洋画で字幕を読んで英語を聞くように。
↓ ↓ ↓
英語版はこちらから☆

 

個人的追記:
先日勤務校で同僚の浅野先生が急逝された。私が目標に仰いできた方。そして阿倍氏は中高生時代、この急逝した浅野先生の生徒さんだった。今は研究者阿倍氏の著作から、故浅野先生の面影が偲ばれた。この場を借りてご冥福をお祈りする。

 

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