あなたには「口癖」ってありますか?
つい先日,仕事関連でとあるオンラインセミナーに参加しました。
その際,プレゼンをされた方が発言の途中で,
「今日は,えっと,お忙しい中,えっと,ご参加いただきまして,えっと,ありがとうございます。」
その方のクセなのでしょうが,ちょっと気になってしまいました。
口癖って自分ではなかなか気づかないもの。
そういう私は,なぜか
「やっぱり」
って言ってしまうことが多い気がします。
その「やっぱり」って英語ではどのように言うか,わかりますか?
―「やっぱり」ってどんな意味?―
「やっぱり」ってよく使うけど,どんな意味だっけ?
よくよく考えてみると,なぜか一言で説明できない!?
それもそのはず。
日本語の「やっぱり」って,状況によっていろいろな使い方があると思うんです。
例えば,
・「答え合わせ」のやっぱり
・「心変わり」のやっぱり
・「結論」のやっぱり
・「後悔」のやっぱり
今思いつくだけでも,4つの「やっぱり」を思いつきます。
他にもあると思うのですが,今回はこの4つの「やっぱり」で説明させてくださいね。
―「答え合わせ」のやっぱり―
「[答え合わせのやっぱり]って何だよ?」
とツッコまれそうですが,つまりはこんな感じ。
Kevin: “I heard that David is absent today.”
(デービッドは今日欠席らしいよ。)
Victor: “ I knew it! He drank too much last night.
(やっぱりね。彼は昨日飲みすぎてたよ。)
Victorは,「昨夜 Davidがお酒を飲みすぎていたこと」を知っていて,
「もしかすると二日酔いで休むんじゃないかな」と想像していたのでしょう。
“I knew it.”(わかってたよ。=やっぱりね。)と,
「ほらね,思った通りだった」
という意味で「答え合わせ」の「やっぱり]です。
“I knew it.”は直訳すると,(知っていたよ)となりますが,本当に知っていたというよりも
「私はわかっていたんだよ,ほらね。」
と言った感じ。
それが「やっぱり!」という意味になるんですね。
A: “The rumor Stella told us was just a lie.”
(ステラが私たちにした話は嘘だったんだ。)
B: “I knew it!”
(やっぱり!)
こんな感じで使えます。
“I knew it!”の他にも,
“I thought so.” (そう思ったよ)
“That’s what I thought.”(そう思ってたんだ。)
のように,自分は「そう思ってたんだ」という表現が「やっぱり」と,日本語ではなるんですね。
―「心変わり」のやっぱり―
この「やっぱり」,みなさんもうお気づきだと思います。
飲食店で「日替わり定食」にしようと注文してみたものの,
「やっぱりカツカレーにする!」
というようなこと,ありますよね。
その「やっぱり」が
「[心変わり]のやっぱり」です。
“I’ll have a daily lunch special. Actually, I’ll have a pork cutlet curry.”
(日替わり定食にします。あ,やっぱりカツカレーをください。)
これって私の心の中でよく言い争いが起こるんですよ。
すご〜く昭和,本当に昭和な「The食堂」といったお店が近所にあるんです。
ホワイトボードに「今日の日替わり定食」が書いてあるのですが,いつも美味しそう。
そこで,日替わりを頼もうかと思うのですが,なぜかそこはカツカレーが美味い!
そのカレーは,むか〜しの黄色いトロ〜ッとしたカレールゥ(わかります?)と,
熱々のトンカツがのったカツカレー。
結局それを頼んじゃうんですよねぇ。
スパイスに凝ったとかじゃないあのカレー…
これがまたいいんです!
ああ,食べたくなってきました。
と余談が長くなってしまいましたm(_ _)m
“actually”って,「実は」や「実際のところ」という意味でよく使われていますよね。
でも,「やっぱり」という意味もあるんです。
“I’ll call you tomorrow. Actually, I’ll call you tonight.”
(明日電話するよ。やっぱり今夜するよ。)
ということで,次のやっぱりへ〜。
―「結論」のやっぱり―
海外旅行や,海外出張へ行って帰ってきて最初に食べるうどんやラーメン。
想像するだけでもよだれが出そう(笑)
その時の心の声は,
「ああ,やっぱり日本食が一番!」
そんな経験,ありませんか?
その「やっぱり〜が一番!」という「やっぱり」です。
結論が出てますよねぇ。
これ,
“After all, Japanese food is the best for me.”
(やっぱり,私にとっては日本食が一番!)
こんな感じで使うことができます。
“after all” って,「結局」という意味で覚えている人も多いかもしれません。
“After all, Japanese food is the best for me.”
(結局,私にとっては日本食が一番!)
あら不思議!
文章の意味を考えると,「やっぱり」も「結局」も,言い方が違うだけで使い方は同じなんですよね,結局(笑)
ほら,あの有名な歌にもありますよ。
ディズニーランドで世界を巡るあのアトラクションで聞く歌!
“It’s a small world after all.”
(結局,世界は小さい=やっぱり世間は広いようで狭いもの)
こうして歌で覚えるのも良いアイデアですね♪
―「後悔」のやっぱり―
この後悔の「やっぱり」なんて,あまり使いたくないですよねぇ。
これはもう「文法」で覚えてしまいましょ。
使うのは
“should have + 過去分詞”
過去分詞とは,
↑ の赤い部分のこと。
学生の頃,”enjoy, enjoyed, enjoyed” “study, studied, studied”とかって覚えませんでしたか?
“should have + 過去分詞” で,
「〜すればよかった」
と過去の後悔の「やっぱり」を表すことができるんです。
例えば,
「朝起きたら超眠い。昼になってもまだ眠い…ああ,昨日,早く寝ればよかった。」
“I should have gone to bed earlier last night.”
(昨夜,もっと早く寝るべきだった)
から,日本語訳として 「やっぱり昨日早く寝とけばよかった」とすることができます。
社会人を対象としたアンケートでよく,
「学生の頃,もっとやっておけばよかったと思うことは何ですか」
というのがあります。
これ,数十年前も今も必ず上位にランクインしているのが
「やっぱり英語の勉強をもっとしておけばよかった」
だそうです。
“I should have studied English harder.”
ですね。
では,最後に
「やっぱり英語って面白い!」を英語にしてみましょう。
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After all, English is fun / interesting!
English is fun / interesting after all.
それではまた来週〜♪
あ,みなさんの一番のカツカレー,こっそり教えてください(笑)
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。