前回の『プエルトリコ:ビアケス島』に引き続き、ワールドツアーReminiscences (回想録)2。
今回はアイルランド編をお届けします。
ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港を出発し約8時間。
2016年6月19日、パリのシャルル・ド・ゴール空港へ到着。
シャルル・ド・ゴール空港から、アイルランド系航空会社のエア・リンガス航空の飛行機に乗ってさらに1時間40分、アイルランド共和国の首都ダブリンへ到着。
アイルランドは、ヨーロッパの一番左。イギリスの正式名称が『The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland』と言われることからも分かるように、イギリスの真隣に位置します。
出身歌手として一番有名なのはやはり『U2』でしょうか。
そんなアイルランドの首都ダブリンから、さらに高速バスで約2時間。
北へのドライブで国境線を超え、イングランド領北アイルランドの首都ベルファストまで。
そこから1時間ちょっとのドライブで北東へ、海沿いのグレンクレイグ・キャンプ・コミュニティへ到移動時間だけで12時間。いやはや、結構遠かった。
日本国内の移動だと気づかないかもしれないですが、海外は日本と比べようもないくらい国が広いです。なので近くの空港までって言っても、何時間もかかることもよくあります。
国内の移動だけでも、まるで海外旅行をしているくらい土地柄もあって、海外の国内旅行も一つの楽しみかもしれないですね。
さて、海沿いのグレンクレイグ・キャンプ・コミュニティへ到着。
到着したものの、慌ただしく案内された部屋に荷物を置き、早速コンサートの衣装やら何やら全て持参で軽い夕食のサパーに間に合い、関係者の皆さまに自己紹介を兼ねてご挨拶。その後7:30pmからのコンサートの準備。
とにかく時間がない中でバタバタでしたが、演奏終了後には、笑顔のお客様たちとの歓談を交え、皆さんどんどん話しかけてきてくれて。
アイルランドはどこに行っても音楽が聞こえてくると言われてるのですが、みなさん本当に音楽を楽しんでくれて。ジャズは世界中で演奏されてますが、やっぱり国や土地によって同じ音楽でも、楽しみ方が少しずつ違う。
そんな中、アイルランド最初のコンサートはとても実りあるツアーでした。
ツアーなので、コンサート後には翌日の演奏場所へ移動。約12時間飛行機やら高速バスやらで移動、演奏してさらに車で約2時間、翌日の演奏場所Mourne grangeへ。
コンサートホールではスタインウェイのグランドピアノと、約70名のお客様。
私自身がスタインウェイの公式ピアニストということもあるので、少しスタインウェイ・ピアノを少しご紹介。
スタインウェイ・ピアノとは、世界三大ピアノの一つ。日本だとヤマハや、カワイというピアノをイメージすると思いますが、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインが世界三大ピアノと言われています。
特に世界のコンサートホールだと、このスタインウェイのピアノが一番多いのではないでしょうか。
そんなスタインウェイのグランドピアノと、約70名のお客様の中、Mourne grangeでの演奏を終え、さらに次の演奏会場へ移動。
今回のアイルランド・コンサートツアーでは、「キャンプヒル・コミュニティ」のコンサートホールを、イギリス領北アイルランドで3ヶ所、アイルランド共和国で1ヶ所 、演奏して回ります。
この続きは、また次回お伝えしますね。
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。