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“Thanks a lot.” って嫌味だったの!?

World Lifeな生活
この記事は約7分で読めます。

おはようございます。
木曜日のCozyです。

SNSや動画サイトで英語情報をよく見ているからなのか,
「おすすめ」には様々な英語情報が上がってきます。

とても役立つ情報が満載で,

「伝え方がうまいなぁ」
「興味を持てるように作ってあるなぁ」

と感心するものばかり。

でもその中に,多くの視聴者が勘違いしそうなものがあったんです。

それは誰もが知っているような「感謝」のフレーズ。

“Thanks”を伴うメジャーなフレーズです。

さて,どんなフレーズでしょう?

― “Thanks a lot.” ってそうなの!?―

感謝を表すフレーズと言えば,

最も知られているのは

“Thank you.”

ですよね。

そのまま「ありがとう」という意味ですが,
さらに丁寧にして

「ありがとうございます」

になると

“Thank you very much.”

というイメージです。

逆にカジュアルになると

“Thanks.”

も馴染みのある表現ですよね。

この “Thanks”に,

「たくさん,とても」

の意味である

“a lot”

をつけて

“Thanks a lot.”

とすると,

「たくさんありがとう=本当にありがとう」

というニュアンスになるのは,ご存知の方も多いと思います。

先日,この表現を紹介した動画に出会いました。

とてもわかりやすい有益な英語情報だったのですが,コメント欄を見てびっくり。

多くの方からの,

「これは使っちゃいけない表現らしい」
Thanks a lot.って嫌味の表現だから使わないほうがいいと聞いた」

とのコメント。

私は,

「嫌味…なんで?」

と思ったのでちょっと検索してみたところ,

(あ〜,なるほど。そういうことね)

と納得。

納得はしたのですが,

「これはきちんと理解しておかないと誤解が生じるかも…」

と思ったワタクシ。

だって, “Thanks a lot.”って,子ども向けの歌にもある表現だから,

使ってはいけない,ということではないんですよね。

“Thanks a lot.
(本当にありがとう)
Thanks for the sun in the sky.”
(そらにある太陽さん,本当にありがとう)
Thanks a lot.
(本当にありがとう)
Thanks for the birds in the spring.
(春の小鳥さんたち,ありがとう)

こんな,やさしい歌にもなっているし。

そんな “Thanks a lot.”

今回は,なぜ「勘違いしてしまう」と懸念したのか,を説明させてくださいね。

―すべては言い方次第―

結論から言います。

“Thanks a lot.”は,ふつうに

「ありがとう」

として使って大丈夫。

大丈夫なんです。

問題ありません。

いくつもの動画で,「嫌味」や「皮肉」と紹介されているのは

「そういう部分もある」
「皮肉や嫌味で言う時に “Thanks a lot.”が使われやすい」

ということ。

そう,

そういう部分「も」ある,ということ。

あくまで『特定の状況において』という前提があるんです。

それを知っておくことで誤解も防げますし,何よりも英語の知識がさらに広がると思うのです。

今回は皆様にそこを知っておいて頂きたいんです。

では,どういう状況だと「嫌味」や「皮肉」と捉えられてしまうのか。

もうこれは日本語であろうとドイツ語であろうと,どんな言語でも同じです。

ちょっと日本語で考えてみるとわかりやすいかもしれません。

「ありがとう」

という日本語,これは普通の表現ですよね。

A: (笑顔で)これやっておいたよ。
B: (わぁ,助かった)ありがとう。

この「ありがとう」は,いたって普通のありがとうです。

「ありがとう」と言った人も,感謝の気持ちが表れていますよね。

では,この場合はどうでしょう。

C: (ため息をつきながら)これ,お願いしたのにやってないみたいだから,こっちでやっておいたから。
D: (不機嫌に)ありがとう…

どうでしょう。

同じ「ありがとう」でも,違いますよね。

Dのほうが,不機嫌で「嫌味」っぽく感じませんか?

つまりはそういうことなんです。

“Thanks a lot.”

という「表現自体」が嫌味だとか,皮肉だということではなく

その言い方,状況,表情で変わってくるんです。

―つまりはそういうこと―

例えば,

“Thanks a lot.”は,とても嫌味な表現なので, “Thank you very much.” を使いましょう。」

と紹介されていたとします。

“Thank you very much.”は,「ありがとう」の気持ちを丁寧に言う場合に使います。と紹介されることもあります。

普通に言うのであれば問題ありませんが,

こんな表情で言われたら,どう感じますか?

いくら “Thank you very much.”は,丁寧と言われても,こんな表情で言われたら,

〔かなり激おこぷんぷん丸〕

だと思いますよね。

それと全く同じことなんです。

“Thanks a lot.”も,

「あー,はいはい,ありがとね。」

のような言い方をすれば,嫌味や皮肉になりますし,

逆に,普通の状況で,笑顔でやさしく言えば

「ありがとう」

を表す普通の表現になります。

実際,動画サイトでも

“Thanks a lot.”は失礼だ」と紹介されているものがかなり多くあります。

でも,それを紹介するときの表情はいずれも

「とっても不機嫌」

なんです。

下の絵を見てください。

コーヒーショップの店員さんにとても親切にしてもらって,

と言ってますよね。

この女性が嫌味で言っているとは誰も思いません。

また,

友だちが手伝ってくれたことに対して,このように笑顔で “Thanks a lot.”と言っています。

これも別に「嫌味」や「皮肉」とは捉えないと思います。

逆に,

こんな表情で “Thanks a lot.”と言われたらどうでしょう。

この人が素直に「ありがとう」と言っているとは思いませんよね。

つまりはそういうことなのです。

―だから恐れないで!―

言葉って,そのトーンや表情,言い回しの余韻によって嫌味に受け取れる場合もあります。

それは日本語だって一緒。

たまに,

“What’s your name?”というフレーズはネイティブは使わないし,失礼」

という情報も目にします。

これも状況によりますが,警察官から名前を聞かれたり,空港などでイミグレーションで使われたりすることもあるため,「上から目線で高圧的な感じがする」ということだと思います。

でもやっぱり言い方次第。

このイラストのように,

小さい子に「お名前は?」と聞く場合,やさしく

“What’s your name?”

と聞くことはよくあることです。

私たちは英語ネイティブではありません。

だから,英語が堪能な人たちが発する情報を真正面から受け止めてしまいがちです。

それは決して悪いことではありませんし,そのほとんどの情報は有益な素晴らしいものです。

でも,一方では「自分でも調べてみる」という気持ちを持っていただきたいのです。

自分に馴染みのある表現や学生時代に習った表現を

「ネイティブは使わない」
「失礼になる」

というような情報に出会った場合,

「へぇ,そういう場合もあるのか」

と感心しながら知識を増やしつつ,ちょっと調べてほしいのです。

本当に失礼な言葉を使ったり,人を不快にさせるような態度で言ったりしない限り,

「普通の表現を使って失礼になる」

ということは,そうあるものではありません。

「ネイティブは使わない」

と言っても,教科書に載っている以上は必要な表現であるはず。

“Thanks a lot.”は嫌味っぽいと紹介されていること,それは間違いではありません。

ただ,なぜ

「発信者がそのようなことを言っているのか」

を知ることはとても大切だと思いますし,

『言い方や表情によって印象が変わる』

ということを,World Lifeの読者の皆様には知っておいて欲しいのです。

そうすることによって,さらに英語の知識が増えるのだと私は思うのです。

だから,英語を使うこと,英語を学習することを恐れないでください!

私の気持ち,伝わったらうれしいです♪

ということで,See you next week ~♪

こちらの動画が私と同じことを言っていました。

 

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