Hey!guys.
月曜日のSwatchです。
「最近、ワーク・アウトしていますか?」
「週5でやっているよ」
そんな会話が分かるあなたは、きっとフィットネスを生活に取り入れて、運動を楽しんでいる人ですね。
日常会話に、カタカナ英語が多く入って来ていますが、自分に興味のないフィールドのカタカナ英語、わからないこともあります。
Swatchが、アメリカ陸軍でフィットネストレーナーを志したきっかけも、実は、「ワークアウト」を知らなかったからです。
“work out”は、
まず簡単に言えば、筋トレをすることです。
ただ最近は、運動をする以外にも、ワークアウトを使うようになっています。
今回は、運動から、ビジネスで使うワークアウトを紹介します。
<Do you want to come and work out together?>
米陸軍に留学中、月、水、金曜日の朝6時から、「朝練」がありました。高校の体育会系の部活の朝練ではありません。基本的に、軍の教育では、週3日の体力錬成が義務づけられていました。
留学生仲間を自分の車で、5時台にアパートの前でピックアップし、訓練場まで乗せていきます。訓練場では、グループごとに点呼をとり、その後、自主錬し、最後に安全を確認し解散です。
準備運動をグループで終え、あとは各人の計画に従って、体力錬成をしていきます。Swatchの場合は、4マイル(約6.4km)走をメニューにしていました。
Swatchの走法は、スロースタート、後半スピードアップしてフィニッシュという感じだったので、最後のワンマイルは全力で駆け抜けるので、目立っていたようです。
いつもの通りに、全力で走り抜けゴールすると、そこに米陸軍の少佐が待っていました。
“slow start and speed up end, way to go!”
(最初ゆっくりで、最後は全速の走法、いいねえ)
といきなり誉められました。
Swatchの走りに注目していてくれたようです。そのあとに、
“Do you want to come and work out together?”
と言われたのです。
“come and work out together?”
って、work? 一緒に働かない?という意味かな。
妙なことを言う少佐だなと思い、
“Sorry, I don’t want to,”
と答えると、オフィスに訪ねてほしいと言われ、別れた。
クラスの米軍人の同級生にその話をすると、少佐は、医務室長で、陸軍のマスターフィットネスコースの主任教官で、“work out”は「筋トレすること」だった。(笑)
朝の会話を思い出すと。
“Do you want to come and work out together?”
(これから一緒に筋トレやらないか)
という誘いだった。恥!
昼休みに、医務室に少佐をたずねてみると、人懐っこい笑顔で歓迎してくれた。
それが、米陸軍の部隊体育教官課程(US Army Master Fitness Training Course)を受講するきっけになった。
「留学生で英語もまともに話せないけど、課程に挑戦できるかな」との問いに、少佐は、「歓迎する。私が責任もって指導する」と応じてくれたのだった。
*最後に注釈あり
<英会話の挑戦も同じ>
当時30年前は、フィットネスがやっと流行り始めた頃で、日常的にワークアウトする人はほとんどいなかった。フィットネスはあくまでも健康志向で、ボディビルダーのように、毎日ワークアウトする人は変わり者だった。
今は、大学生も体つくりをしているので、大学生と話をしていても、「ワークアウトは、週何回です」という答えが返ってくる。
陸軍では、体を鍛え、強靭な肉体を手に入れることは、生き延びるための最大の武器となる。
大学生は、体を鍛えることで、自分の限界に挑戦し、達成感と自信を得ているようだ。
異性にもてるために、という動機もあるが、3か月ぐらいで筋肉がついてくると、それが妄想だったことに気が付く。体を鍛えることと、異性にもてることは全く関係性がないことを実感するからだ。
そして、努力により目標を実現させることの素晴らしさを、ワークアウトに見出すのだ。
英会話の挑戦も同じかもしれない。
「英語が話せるとカッコイイとか異性にもてる」という夢は、練習して片言でも英語が話せるようになると、異性への期待感は薄れ、外国人とコミュニケーションをとり、異文化を理解する素晴らしさを知ることになる。
<ワークアウト、トレーニング、エクササイズの違いを知る>
それでは、ここで、運動の3つの概念を整理しておきましょう。
1. work out / ワークアウト
体を鍛え筋肉を大きくしたり、見た目をよくしたりするための運動を意味します。
2. exercise / エクササイズ
健康を維持するために、積極的に実施する運動のこと。運動不足解消、肥満解消などの特定の目的を達成するために実施する運動です。そのための精神面の向上も期待できます。
3. training / トレーニング
特別の競技や仕事の目的を達成するために必要な技術を身につけるために、訓練(計画的にワークアウト)することです。主体性や最後まであきらめないなどの精神性が期待されます。
簡単にまとめると、work out は、体を鍛えることに重点、exercise は、健康維持のための運動し、その継続には精神力が必要、training は、仕事などの目的を達成するために訓練に励むことです。
肥満気味の自分に気が付き、work out(筋トレ)を始めると、体重が落ちていきます。健康維持のために、さらに肥満を解消しようと exercise する。挫折しそうになるが、継続して精神面も鍛えられ、肥満が解消したところで、もっとカッコよくなろうと思い training をするようになる。
目標を定め、達成のために必要な技術や知識を学習し訓練を継続する。
というように、心で感じたこと、目標を設定することで、運動の方法が変わっていきます。
<ビジネスで使えるワークアウトの表現>
ワークアウトは、運動をする以外にも、色々な意味で使われ、覚えておくと便利です。
(1)
I hope it works out!
(良い結果になるといいなあ)
“work out”は、うまくいく、良い結果が出るという意味で使います。
単に、
“It works”
(うまくいく)
という表現も良く使います。
“It works for me”
(自分に都合が良い)
というのも使えそうです。
(2)
We should work out this issue very soon!
(すぐにこの問題を解決しなくてはいけない)
“work out”は、「問題を解決する、人間関係を修復する」という意味もあります。
何かをやり遂げなければならないというニュアンスが感じられますね。
今回は、“work out”の、運動から、ビジネスでの使い方を紹介しました。
*注釈
「留学生で英語もまともに話せないけど、課程に挑戦できるか?」の発言の後に、実はこんな会話が続いていました。
Swatch:
I should learn a lot about the Physical training such as terms, theory and skills. In the respect, my English is poor enough”
(体育訓練の専門用語、理論、技術半端なく学ばなくてはならないと思うが,そういった意味で、私の英語はひどいものだよ)
少佐:
your English is really good!
(貴官の英語は大したものだよ)
Swatch:
Thanks, but I’m still working on it!
(ありがとう。上達するように頑張っています。)
“work on it”は、会話に出てきた内容(it)に、今取り組んでいること、あるいは実行中であることを意味します。“I’m still studying English ”(英語を一所懸命やってます)よりも、大人な表現になります。
少佐が言った「歓迎する。私が責任もって指導する」で、「指導する」という意味は、体育訓練の教育のみならず、米軍人に英語でものを教える英語力も含まれていたのです。
まさに、Swatchにとっては、“It works for me”(渡りに船)でした。
執筆家・英語教育・生涯教育実践者
大学から防衛庁・自衛隊に入隊。10年間のサバイバル訓練から人間の生について考え、平和的な生き方を模索し離職を決断する。時を同じくして米国国費留学候補者に選考され、留学を決意。米国陸軍大学機関留学後、平和を構築するのは、戦いを挑むことではなく、平和を希求することから始まると考えなおす。多くの人との交流から、「学習することによって人は成長し、新たなことにチャレンジする機会を与えられること」を実感する。
「人生に失敗はなく、すべてのことには意味があり導かれていく」を信念として、執筆活動を継続している。防衛省関連紙の英会話連載は、1994年1月から掲載を開始し、タモリのトリビアの泉に取り上げられ話題となる。月刊誌には英会話及び米軍情報を掲載し、今年で35年になる。学びによる成長を信念として、生涯学習を実践し、在隊中に放送大学大学院入学し、「防衛省・自衛隊の援護支援態勢についてー米・英・独・仏・韓国陸軍との比較―」で修士号を取得、優秀論文として認められ、それが縁で定年退官後、大規模大学本部キャリアセンターに再就職する。
修士論文で提案した教育の多様化と個人の尊重との考えから、選抜された学生に対してのキャリア教育、アカデミック・アドバイジングを通じて、キャリアセンターに新機軸の支援態勢を作り上げ、国家公務員総合職・地方上級職、公立学校教員合格率を引き上げ高く評価される。特に学生の個性を尊重した親身のアドバイスには、学部からの要求が高く、就職セミナーの講師、英語指導力を活かした公務員志望者TOEIC セミナーなどの講師を務めるなど、大学職員の域にとどまらぬ行動力と企画力で学生支援と教員と職員の協働に新たな方向性をしめした。
生涯教育の実践者として、2020年3月まで東京大学大学院教育研究科大学経営・政策コース博士課程後期に通学し、最年長学生として就学した。博士論文「米軍大学における高等教育制度について」(仮題)を鋭意執筆中である。
ワインをこよなく愛し、コレクターでもある。無農薬・有機栽培・天日干し玄米を中心に、アワ、ヒエ、キビ、黒米、ハト麦、そばを配合した玄米食を中心にした健康管理により、痛風及び高脂質血症を克服し、さらに米軍式のフィットネストレーニング(米陸軍のフィットネストレーナの有資格者)で筋力と体形を維持している。趣味はクラッシック音楽及びバレエ鑑賞。
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