Hi!
火曜のJiroです。
もしもの話ですが、あなたは、学校の体育のバレーボールの授業が、体は一切動かさず、教室で「サーブの種類」や「トスの上げ方」「アタックの撃ち方」とかの黒板上の説明が行われる…そんな授業オンリーならどうでしょう?。
もしそれが体育の大半を占めていたとしたら。
それはもう「体育」ではなく、体育の「説明」ですよね。
実は、英語教育の多くがこの状態に近いんです。(あなたもよく御存知かも)
■ 英語も同じことが起きている
英語は本来「言語活動」だし、れっきとした実技科目です。
ところが実際には、文法の説明、単語の暗記、和訳。読むことすら「訳す作業」に変わってしまっています。
これは、プールで手すりにつかまったまま泳ぎを学んでいるようなもの。
音楽なのに歌わない授業、図工なのに何も作らない授業を想像してください。それと同じ違和感が、英語の授業には存在しています。
■ では、大人はどう練習すればよいのか

学生時代に十分な「実技」を経験しなかったとしても、大人になってからやり直すことはできます。
でも問題は、「何をすれば実技になるのか」がちょっと分かりにくいことです。
英語の実技とか活動なら本来、相手がいて成立することです。しかし忙しい日常で、会話相手の確保なんて言うはやすしですよね。
では、一人でできる「実技」に最も近いものは何でしょうか。
それは、
「聞くこと」&「音読」です。
■ 音読は独り言ではない

音読とは単なる読み上げではありません。それは「一人で行うパフォーマンス」です。
テニスでいえば壁打ちに相当するでしょう。相手はいませんが、確実に技術は磨かれます。
ただし重要なのは、「正しく聞き、正しく真似る」ことです。
かつて、教員時代に、教えている生徒の中に、なぜか全ての英単語の語尾に「t」を付けて発音する癖のある生徒がいました。本人に悪気はありませんが、その癖は後から修正するのが難しそうでした。
したがって音読は、「聞くこと」と切り離してはなりません。
音を聞き、その通りに再現する意識が必要です。
■ クイズ①:でもなぜ聞き取れないのか?
英語が聞き取れない理由として、最も本質的なものはどれでしょうか。
A. 単語を知らないから
B. 文法を知らないから
C. 実際の音が変化しているから
少し考えてください
→ 答えC
これを一歩踏み込んで説明します。
■ リスニングに三つも壁が?
第1に「単語」
第2に「文法」
第3に「実際の音の変化」
でも、
聞き取りの単語レベルは高くありません。
また文法も重要ですが、多くの人が(あなた同様)既にかなりの知識を持っています。
だから第三の「実際の音の変化」が最も厄介なんです。
特に今のあなたのように、昔英語を勉強したような方に。
それが、短く弱まった単語の発音「弱形」です。
例えば、him「ヒム」が「イム」や「ム」みたいな発音になることです。
クイズ②:どちらに聞こえるか?
次のうち、実際の会話でより近い音はどちらでしょう。
can → A. キャン B. クン
and → A. アンド B. ン
been → A. ビーン B. ビン
→ 正解はB。すべてBであることが多いです。
■ 英語はそのまま読まれない
弱形で(音がうんと弱く短く)発音されることがとても多い、というか日常的です。
例えば、
to は「トゥー」ではなく「トゥ」や「タ」に近くなります。
from は「フロム」ではなく「フム」に近くなります。
さらに、
have to は「ハブ トゥー」でなく「ハフタ」のように聞こえます。
should have been は「シュッド ・ハヴ ・ビーン」でなく「シュダビン」のようになります。
こうした変化は、主に前置詞、助動詞、代名詞などで起こります。
■ 「発見する」ことが学習になる
こうした弱形は、一覧で覚えるよりも、自分で気づく方が効果的です。
私は高校時代、教科書の音声を繰り返し聞き、音と完全に重なるまで発音する練習をしていました。いわゆるシャドウイングです。
リズム、強弱、声の高さまで一致させようとすると、「そのままでは読まれていない音」に気づかざるを得ません。
その一つ一つの発見は地味ですが、確かな手応えと何とも言えない喜びがありました。
■ まずは耳を澄ますことから
英語を「実技」として捉えるなら、最初の一歩はシンプルです。
聞こえた通りに音読すること
すると弱く発音されている部分も自然に読むことになる。
もちろん完璧である必要はありません。
■ エピローグ

かつて、カセットテープを繰り返し繰り返し聞きました。再生ボタンはつぶれ、テープは擦り切れました。
でも音は今でも耳の奥に残っている気がします。
英語は知識ではなく、喉と耳による実際の声のやりとりです。
頭で泳ぎ方を知っているだけの人が泳げるわけありません。
英語は体育と同じ実技科目です。
See you again,
Jiro
追記:
今回述べたような英語の実際の発音の形が要領よくまとまっているものもあります。
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私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員




