【World Life】とは?
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あなたの人生はワンダフル?

World Lifeな生活
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悲しい…寂しい…嬉しい!楽しい!愛おしい!

こんな複雑な感情,みなさんは一度に持ったことがあるでしょうか?

普通はあまりないですよね。
でもそんな気持ちにさせてくれるものがあるんです。

それは, “The Dog’s Purpose”という映画。
邦題は,「ぼくのワンダフル・ライフ」です。

What is the meaning of life?
(人生の意味って何だろう?)

Are we here for a reason?
(ぼくたちは,理由があってこの世界にいるのだろうか?)

Is there a point to any of this?
(これには何か意味があるんだろうか?)

映画は,主人公である「犬」のベイリーのこれらの言葉から始まります。

この映画が日本で公開された3年前,私は愛犬を失ったペットロスの真っ只中にいました。

動物が出てくる映画やテレビ番組はなるべく見ないようにしていたあの頃,仕事の依頼でどうしてもこの映画の試写会へ行かなくてはならない状況になったのです。

試写会場までの足取りは重く,「悲しくなるんだろうなぁ…」とため息まじりで歩く私。

受付を済ませ,パンフレットに目を通す。

それだけでも心が締め付けられるのに,会場の明かりが消え,映画の始まりと同時に聞こえてきたベイリーのあの言葉。

Are we here for a reason?
(ぼくたちは,理由があってこの世界にいるのだろうか?)

「ああ,あの子が我が家に来てくれたのはどんな意味があったのだろう」

そんな思いが脳裏をよぎり,早々に目頭が熱くなるのです。

犬の人生,いや「犬生」は人間よりもずっと短く,人間の6分の1とも7分の1とも言われます。

この映画は,犬のベイリーが何度も輪廻転生を繰り返し,50年もの時を経て愛する飼い主と再会するというストーリ-。

ベイリーと飼い主となる少年イーサンとの出会いは,ある暑い夏の日,イーサンがお母さんと街中を歩いている時でした。

炎天下の中,駐車されている車の中で脱水症状を起こしているベイリーを二人は見つけるのです。

「助けないと!」

そう思った二人は,なんとか犬を助けようとしますが,もちろん車には鍵がかかっています。
そこで二人は,窓ガラスを割ってベイリーを救出するのです。

「窓ガラス,割っても大丈夫なのだろうか…」

多くの方はそう思うだろうなぁ,と映画を観ながら感じたのです。

 

アメリカでは,基本的にどの州でも動物虐待に値する行為は厳罰です。
多くの州では,「車の中で犬を待たせる行為」は虐待とみなし,罰せられてしまいます。

フロリダ州では,「車内で危険な状態にある犬を助けるため」であれば,「車を破損する行為は罪にはあたらない」と法律で定められています。

また,今から約6年前,テネシー州ではジョージア州で起きたある事件をきっかけに法律が改正されました。

その事件は,ジョージア州のとあるショッピングモールの駐車場で起きました。

その日はとても暑い日。
退役軍人であるマイケル・ハモンズさんがある車の横を歩いていると,車内に置き去りにされている犬を見つけました。

ハァハァと息を荒くしている小さなポメラニアン。

「これは大変だ! 一刻も早く助けなければ!」

警察に通報するも,待てないマイケルさんは警察が到着する前に運転席側の窓を割ってしまいます。
幸い,小さなポメラニアンは救出成功しましたが,
戻って来た車の所有者は大激怒。

器物破損で,マイケルさんは逮捕されてしまったのです。

でもここはやはりアメリカ。

「動物の命を救うための行動は責められるべきではない!」と,多くの市民が声を上げたのです。

おかげで告訴は取り下げられ,マイケルさんは罪に問われることはなくなりました。
でもそれだけではなく,この事件をきっかけにお隣のテネシー州では,「警察に通報し,飼い主を探す努力をきちんとしていれば、危険にさらされている動物を助けるために車を壊したとしても、民事上の責任は問われない」と,法律が改正されたのです。

これまでテネシー州では,「人間の子どもを助けるために,他人の車を破損させること」は法律で問題ないと認められていました。
しかし,この事件で「動物救助」のためにも適用されることとなったのです。
このように,動物愛護に関する法律は,これまで定められていなかった州にもどんどん広がっています。

 

映画の中でベイリーは,輪廻転生をする度に別の犬として生まれるのですが,途中,金銭的にも人間性的にも貧しい家庭に飼われてしまいます。
散歩にも連れて行ってもらえず,雪が降っても,雨が降ってもずっと整理のされていない庭に繋がれているベイリー。

 

実はアメリカでは,「動物を長い時間,外につないでおく」のも「動物虐待」となるのです。

ロサンゼルスでは,例え家の中であっても24時間以上ペットのケアを怠ったり,3時間以上繋ぎ留めていたりすると虐待とみなされます。ニューヨークにいたっては,12時間のうち3時間繋留したままにしておくとNGとなります。

またペンシルバニア州では,暑い日や寒い日にペットを30分以上,外につないだまま放置すると罰金750ドル,または90日以内の懲役刑を課すという法律が2017年に施行されています。

このように,アメリカでは動物に対する法律も事細かに決められていたり,都度改正されたりしているのです。

日本では,動物愛護管理法によると「動物は命あるもの」と定義されているにもかかわらず,残念なことに,法律上は「飼い主の所有物」とされています。

これまで,動物を殺傷した場合,「2年以下の懲役,または200万円以下の罰金」でしたが,2019年に改正され,「5年以下の懲役,または500万円以下の罰金」となりました。

でも,やはりこれでも甘い!

実際,2015年にカリフォルニア州サンノゼで起こった動物虐待殺傷事件。
記憶に新しい人もいるかもしれません。
犯人はなんとサンノゼ警察署長の息子だったのですが,くだされたのは懲役16年の「実刑」判決。
これでも厳しいとは言い難いのですが,日本ではこの3分の1以下なんですね。

アメリカには,動物虐待を取り締まる「アニマルポリス」というアメリカ動物虐待防止協会 “The American Society for the Prevention of Cruelty to Animals”があります。

協会が設立された1866年当時から,「動物には権利があり,法律のもと保護されてなければならない」と定義されています。

もう今から150年以上も前,日本ではまだ江戸時代だった頃からです。

それを考えると,未だ日本の動物愛護管理法はまだまだ発展途上を言わざるを得ません。
カタツムリの速度よりも遅いですが改正もされてきてはいます。アメリカなどのように,まだまだ本当に動物のことを考えての法律ではありません。

日本が,動物を「器物」ではなく「命ある生き物」「感情のある生き物」であるという認識を持つ時,本来の日本人の「他を思う心」が本当にいかされるのかもしれません。

 

さて,この “The Dog’s Purpose”という映画。

映画を見る前は,悲しくて寂しい気持ちだったのに,見続けていくと嬉しい,楽しい,愛おしい!という気持ちになり,見終えた時には「よし,またあの子にいつか会えるぞ!」という気持ちになるのです。

愛犬や愛猫を失ったことがある人もない人も,動物が好きな人もそうではない人も,是非一度この映画を見て,自分の「人生の目的」を考えてみませんか。

多くの人は今日からゴールデンウィークがスタートしています。

でも今年のゴールデンウィークは,ステイホームが中心になりそうです。

家で料理を楽しんだり,ゲームや読書を楽しんだりする人も多いと思います。
その中に,是非,映画鑑賞,特にこの映画 “The Dog’s Purpose”(ぼくのワンダフル・ライフ)を選択肢に入れてはいかがでしょうか。

今以上に,「今をもっと大切に,楽しく生きよう」そう思うようになるかもしれません。

それにしても,原題は “The Dog’s Purpose”(犬の目的)なのに,邦題になるとなぜ全く違うタイトルになるんでしょうね。

このタイトルをつけた人,「犬」だから「ワン」ダフルにしたかっただけじゃないかと思うのは私だけでしょうか。

みなさま,今年のゴールデンウィークは自分の人生の目的を見つけ,「ワン」ダフルで楽しいゴールデンウィークにしてくださいね!

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