最近話題のChatGTP。
ChatGPTは単語を機械的に処理するだけで考えたり想像できない、とか言われますが、ホントに「考えられない」んでしょうか。試してみました。
…と言っても、作業の順番を逆にするのを思いつかせるという単純なモノ。
私自身の特別な「ブロッコリーの逆茹で方」をAIは思いつけるか?という実験です。
どういうことかというと…
普通は部分ごとに硬さが違うブロッコリーを茹でる時。
ブロッコリーの一房なら
1.少ない熱湯で根元の茎部分だけ1分茹でる。
2.湯を足して、全体をもう1.5分茹でる。
こうすると茎の部分だけ茹で時間が長くなる….。と料理番組で知りました。
私の逆方法というのは、この順番を逆にするもの。つまり房全体を1.5分茹でる。次に湯を減らし根元だけ1分茹でるいうものです。
さて実際にAIに「別の茹で方を考えて」と頼むと、何か難しそう。「逆にする」なんてすぐ思いつきそうなのに、とんちんかんで無茶苦茶のオンパレードなんです。
例えば…
AI: 一分茹でたら、茎だけ鍋から取り除け。そして葉の部分を1,5分さらに茹でろ。
これって支離滅裂ですよね。
あまりにうまく行かないので、AIに「考えさせる」のは断念。やっぱりプロンプトの工夫かなって思い再挑戦しました。
まず前置き
私:普通のブロッコリーの茹で方は以下のよう。
1.Fill a pot with enough boiling water to submerge its standing stem part., and boil 1 minute.
(茎だけ湯に浸かる状態で1分茹でる)
2.Add enough water so that the whole bouquet will be submerged.
(熱湯を足す)
3.Boil the whole bouquet for 1.5 minutes..
(房全体をもう1.5分茹でる)
(前置きが終わり、ここからがミソのプロンプト)
Now think of another very easy way of boiling it, differing cooking times for different parts, so simple that an innocent kid might come up with easily”,
(子供が無邪気に思いつくような単純な別の茹で方を考えて)
そしたらこれが効いたみたい。
1.2.3を逆にしたような私流逆茹で方を「大筋」さっと生成してくれました。つまり全体茹でて、水減らし、茎だけもうちょっと茹でるやり方。大成功!
なるほど最初AIに考えさせようというのが無理な話。新しいプロンプトでうまくいったのは、プロンプトの中の「子供でも」とか「すごく単純」等の表現が生成の参考になったからでしょうか。
ただ「大筋」OKとはいえ、実は最後までAIの言葉的には変な所があったんです。
AIが最初、生成した逆茹で方は次のよう。
1.Boil the entire bouquet for 1 minute.
(全体の房を1分茹でる)
2.Drain the water to expose only the stem part.
水をこぼし茎だけ露出させる
3.Boil the exposed stem part for 1.5 more minutes.
露出した茎だけ+1.5分茹でる
そして青字を私が修正し完成させました。
2.Drain the water to expose only the leafy part.
水をこぼし葉だけ露出させる
3.Boil the submerged stem part for an additional 1.5 minutes.
水中の茎だけ+1.5分茹でる
単語をちょっと入れ替えるだけだったので「大成功」としました。
結局最後まで人間の目でみることが必要なんですね。あなたもそれを忘れずに、大いにAIと(英語で)交流・交信が楽しめると良いですね。
See you soon!
Jiro
私立学校に英語教師として勤務中、40代半ばに差し掛かったころ、荒れたクラスを立て直す策として、生徒に公言して英検1級に挑戦することを思い立つ。同様の挑戦を繰り返し、退職までに英検一級(検定連合会長賞)、TOEIC満点、国連英検SA級、フランス語一級、スペイン語一級(文科大臣賞)、ドイツ語一級、放送大学大学院修士号などの成果を得る。
アメリカで生徒への対応法を学ぶ為に研修(地銀の助成金)。最新の心理学に触れた。4都県での全発表、勤務校での教員への研修を英語で行う。現在も特別選抜クラスの授業を全て英語で行っている。「どうやって単語を覚えればいいですか?」という良くある質問に答える為、印欧祖語からの派生に基づく「生徒には見せたくない語源英単語集」を執筆中。完成間近。常日頃洋書の読破で様々な思考にふれているが、そうして得た発想の一つを生かして書いた論文がコロナ対策論文として最近入賞。賞品の牛肉に舌鼓をうっている。元英検面接委員