おはようございます。
木曜日のCozyでございます。
あなたには,このようなことありませんか?
なぜか,頭の中をある音楽が繰り返し流れること。
実は私,毎朝のようにあるんです。
朝起きてすぐ歯を磨いていると,必ず何かの曲がループしているんです。
今朝,私の頭に流れてきたのが,
Carly Rae Jepsen(カーリー・レイ・ジェプセン)の“Call Me Maybe”という曲。
サビの “Call me maybe”という部分がとてもキャッチーな曲。
なんでこの曲なんだろう?と思いつつも,
「Call me maybe?(電話して,たぶん?)」って訳しちゃう人多いかも
と思ったんですね。
あなたは,この “maybe”という意味,わかりますか?
― “maybe”って「たぶん」じゃない?―
朝起きて,洗面台に立つ頃には必ず何かの曲が頭に流れる私。
これ,かなり昔からなんです。
毎朝,
自然と口ずさんでいて,
「あ,今日はこの曲か…。なんでだろ?」
と思うんです。
たいていは,「最近聞いた曲」だったりするのですが,
まったく何の脈略もない曲が流れてくることもあるので,ちょっと不思議。
そして今日の曲が,冒頭でご紹介した “Call Me Maybe”。
もう10年以上も前の曲なのですが,なんとなく好きな曲。
このタイトルに使われている “maybe”,
多くの方は
「たぶん,おそらく」
って訳されると思います。
でも,この曲の歌詞で「たぶん」って訳してしまうと,曲の雰囲気が壊れちゃう気がするんですよね。
ちょっと歌詞を見てみましょう。
Hey, I just met you, and this is crazy,
(ねえ,私はあなたに会ったばかり,こんなの変だとわかってる)
but here’s my number,
(でも,これ私の電話番号よ。)
so call me, maybe?
(だから電話して…たぶん?)
最後,「たぶん?って,それちょっと変じゃない!?」って思いませんか?
“so call me, maybe?”
この部分を,
(だから電話して…くれないかな?[たぶんしてくれる?])
のように訳すと意味が通ってくると思うんです。
英語の勉強をしていると,つい
“maybe”=たぶん
のように一語一義で覚えてしまいがち。
ですが,辞書に掲載されているような「日本語での意味」だけで覚えるのではなく,
“maybe”という言葉の「ニュアンス」を感じることも大切な要素だと思うのです。
この歌の場合,
Hey, I just met you, and this is crazy,
but here’s my number,
so call me, maybe?
歌の主人公が会ったばかりの相手を意識して電話番号を教えます。
そこで,
「 “so call me, maybe?” 電話してね…たぶん?」から,
「 “so call me, maybe?” 電話してね…(たぶん,してくれる?)
→よかったら電話して
→もしかしたら電話してくれたりする?
のように,「これをそのまま[たぶん]って訳したら変だな。」と感じた際に,
「こういう感じかな。」
と,ニュアンスを大切にしつつ,
「こんな感じの意味かな?」と推測できることも英語学習にとって必要だと思うのです。
― “maybe”, “probably”, “perhaps”の違いって何?―
ところで,「たぶん」を表す単語って
“maybe”, “probably”, そして “perhaps”
の3種類がまず浮かぶと思うのですが,これらって違いがあるのでしょうか。
実はあるんです。
その違いとは,「確率・確信度・度合い」。
一番メジャー(?)だと思われる “maybe”って「たぶん,おそらく」の中でも
その度合,確率って半々くらいなんですよね。
つまり50%くらい。
“Maybe or maybe not.”
(そうかもしれないし,そうじゃないかもしれない。)
という感じでしょうか。
でも,度合いって人によって様々。
ですので,自分で半々くらいかな?と思えば “maybe”でOKです。
“Maybe I can help you.”
(たぶん,あなたを手伝えると思うよ。)
これって,
「手伝っても力になるかならないかはわからないけど」
という感じが入っているとも言えますね。
― “probably”, “perhaps”―
“maybe”の確率は半々くらいとお伝えしましたが, “probably”はどうなのでしょうか。
これ,実は “maybe”よりも「高い」んです。
A: Is Kate going to join the meeting tomorrow?
(ケイトは明日の打ち合わせに参加するの?)
B: Yes, she’s probably joining us tomorrow.
(うん,彼女はおそらく明日参加するよ。)
この場合,BさんはKateが打ち合わせに参加するという,100% YESとは言い切れないけど,来ると思うという自信があったのでしょうね。
“probably”は,おおよそ 80%〜90%の確信度がある場合に用いられます。
ですので,「たぶん」という場合でも,ちょっと確信度が高い場合は
“probably”を使うとよいですよ。
そして,最後に “perhaps”。
“maybe”や “probably”は,日常の会話で使ったり,聞いたりしますが,“perhaps”はなんとなく硬いというか,ビジネスシーンなどで使われているようなイメージかもしれません。
ほら,単語は違いますが日本語の「なぜなら」という言葉。
ビジネスや書類,本などでは使いますが,通常の会話ではちょっと硬いイメージで,
家族や友だちの間で使うと違和感があるじゃないですか。
そんな感じかもしれません。
そう考えると,ちょっとだけ「硬い」というイメージが掴めませんか?
さらに “perhaps”は確信度でいうと,
「 “maybe”よりも低い感じ」で,日本語で言う
「ひょっとしたら」
という感じに近い気がします。
“Perhaps my answer is wrong.”
(ひょっとしたら,私の答えは間違っているかもしれません。)
くらいの,「自信があまりないけど…」というニュアンスが含まれているイメージです。
今回は,辞書で「たぶん,おそらく」を表す語,
“maybe” “probably” “perhaps”のお話でしたが,確信度でいうと
“probably” > “maybe” > “perhaps”
という感じでしょうか
冒頭でご紹介したカーリー・レイ・ジェプセンの “Call Me Maybe”ですが,
私,この歌を口ずさむ時,ついつい
♪Call me baby~♪
って言っちゃう時があるんですよね。
♪Call me maybe~♪
だったら,「電話して(くれる?)」というシャイな感じがするのですが,
♪Call me baby~♪だったら,
「ねぇ,電話してよね(^_-)-☆」みたいな感じで,超積極的なイメージになっちゃいますよね。
「 “maybe”の[メ]」と「 “baby”の[ベ]」だけで,こんなにイメージが変わるなんて…
やっぱり言葉って面白いですね。
それではまた来週お会いしましょう〜 “Maybe〜”♪
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。