コロナでのパンデミックで、どこにも出かけられない日々が結構続きましたが、そろそろ、という感じで、ニューヨークも観光客が増えて来ています。日本も、年間できっと1番人気のある、桜の季節。
そしてこれから夏休みや紅葉の秋へ向けて、観光客がたくさん訪れることでしょう。そして、日本から海外に向けて、今年こそ、という感じでプラン&旅行される方々も、多いのではないでしょうか。
アメリカに、旅行を計画されている方がおられましたら、役立つかも、と思って、今回は、米国のホテルのアメニティーについて、ちょっとお話ししようと思います。
日本のビジネスホテルでは当たり前についているのに、アメリカのホテルでは、なかなか見ることのできないもの、つまり持参する必要があるもの、3選。
1、歯ブラシと歯磨きのセット
まず、これが付いているホテルがありません。ずいぶんいろんなホテルに泊まった経験があるのですが、アメリカ国内で、これがついてくる事は、まずないです。
なので、日本に行くと、飛行機の中でさえもらえるので、日本でホテルに泊まるたびに、もったいないので、全て家に持ち帰ってきます。(笑)
でも、使い捨ての歯ブラシよりも、ちゃんとした自分専用の歯ブラシを毎日持ち歩く、というのが、アメリカ人のエチケットなのかもしれません。アメリカ人の、歯並びの良い白い歯、と言うのは、我々日本人からすると、とても羨ましく思いますよね。
これは逆の発想かもしれませんが、日本のように、保険で歯医者にかかれる、という制度がなく、虫歯1本で4〜5万円の治療費がかかる、ということが普通なので、とにかく虫歯にならないように、子供の頃から気をつけるのかもしれません。
実は私、先日、無料で有毒と思われる、アマルガムがこれまでのむし歯治療で入っているかどうか、チェックしてくれると言うので、その歯科に行ったところ、軽い虫歯がある、と言われ、ほんの4、5分の治療でしたが、300ドル(約4万5000円)が一瞬でなくなりました。(涙)
2、お部屋のスリッパ
これは、考えてみれば当たり前なのですが、アメリカ人は、習慣として、家の中で靴を脱ぎませんので、ホテルの部屋の中でも、普通のアメリカ人は靴を脱ぎません。なので、スリッパなどいらないわけですね。
いやはや、私は日本人ですので、どうしてもホテルの部屋に入ったら、靴を脱ぎたくなります。でもよく、自前でスリッパを持参するのを忘れます。そうすると、アメリカ人が靴で使っている部屋の絨毯の上を、靴下で歩き回ることになります・・・(悲)
日本人は飛行機の中でもスリッパに履き替えますから、携帯用のスリッパをお持ちの方も多いですよね。実はアメリカ人から見ると、不思議な習慣に見えるそうです。飛行機の中で、履いていた靴を脱いでスリッパに履き替える、というのは。
普通のアメリカ人は、日本からニューヨークですと14時間、靴を履いたまま、飛行機の中で過ごします。彼ら、西洋人にとっては、公の場所で靴を脱ぐと言うのは、マナー違反なのだそうです。
なので、日本の新幹線のグリーン車等で、靴を脱いで足を置けるフットレストなんかもあると思いますが、靴を脱いでいるのは、だらしなく見えるようです。まあでも、靴を脱いで足を置いてる方は少ないでしょうか。
3、女性のシャワー・キャップや男性のカミソリ。
これも、日本のホテルでは、大概のところで常備してくれているものですよね。
アメリカと言うと、使い捨ての文化が進んでいるように思いますが、残念なことに、これらをホテルで見る事はまずありません。これらは、各人が自分の使い慣れているものを持参するのが習慣のようです。
大きくはこの3つですが、番外編として、安ホテルなんかでは更に、シャンプー&リンス、ヘアドライヤーまでもないところもあります。シャンプーがないって、凄いですよね。
写真は、海沿いのビーチのホテルだったのですが、シャンプーもリンスもドライヤーもなく、潮風に当たって、髪がゴワゴワに、自分の髪でないような感じさえしました。(笑)
話は少し逸れますが、安ホテルといえば、ずいぶん昔になりますけれど、キューバのハバナのホテルで、シャンプーをしていた時に、泡立てた直後、お湯が止まったのは、焦りました。
まだ春ぐらいの季節だったので、冷たい水でそのシャンプーを落とすのはとても辛かった・・・。もちろんドライヤーもありません。水を温めるヒーターの電気や、ヘアドライヤーの電気が、ホテルでも、制限されていたのです。
肌寒い中、冷たい水で洗った髪を乾かす術もなく、とっても困って、その晩は出かけられなかった覚えがあります。電気の制限は、街灯にも影響しており、街が、夜は真っ暗になるのです。あれは結構怖かった。
ホテルの人に文句を言いたいけれども、何しろ私はスペイン語が全くしゃべれず、もちろんキューバの人は英語を使いませんから、あれは困りました。現在は、少しは状況が良くなっていることを祈っています。ハバナは、モヒートがとってもおいしくて、レベルの高い生演奏のキューバ音楽が、どこにいても聴ける、素敵な街ですから☆
さて、お話をもどして、あとは、これも言っておいたほうがいいかな。普通のアメリカのビジネスホテルでは、お部屋に飲み物はついていません。
ちょっとラグジュアリーなホテルだと、簡単なワンカップ・コーヒーのドリップマシンが付いていることは、あります。
日本ですと、たいてい日本茶やコーヒーがありますよね。「ようこそいらっしゃいました、お疲れをとって下さいね」というような、日本人の優しさが、まるで聞こえるようです。だから、日本は、「おもてなしの国」って世界中で言われるわけですよね。
とっても誇りに思っています。私の国、日本🇯🇵
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。