9月末、New York市長エリック・アダムスが、この10年以上にわたる収賄や、違法に選挙援助金を受け取ってきた、などの旨で告訴されました。
”ニューヨーク市のエリック・アダムス市長(64、民主党)が26日、贈賄、詐欺、違法な外国からの選挙資金集めなど、5件の罪で起訴された。ニューヨーク市長の公邸となっているグレイシー・マンションに同日午前、連邦捜査官(FBI)が突入。正午前に連邦検察当局は、大陪審により市長が起訴された、と発表。トルコから何年もの間、無料航空券、海外での豪華な宿泊費、違法な選挙資金を受け取っていたとされる。
アダムス氏は26日午後にグレイシー・マンションの外で記者会見を開き、不正行為を強く否定、「私は選挙で選ばれた仕事をこれからも続けていく」と市長職にとどまり、「全力と全精神を尽くして」罪状と戦うと述べた。”
「週刊NY生活 / 10.02.2024」より引用
そして、彼は未だに市長を続けていますが、彼を取り巻く高官たちは、FBIによる取調べなどを受け、一斉に職を辞しました。
ちなみに、このニューヨーク市の高官たち、この夏日本に旅行し、楽しそうに大阪城と一緒に写っている写真などをSNSにアップしていたのも、TVのニュースで写っていました。こんな時に。(苦笑)
辞職した高官の中には、ニューヨーク市警の本部長、教育局長官、主任顧問、保健局長官なども含まれ、ニューヨーク市庁舎は大変なことになっていました。
そんなわけで、先月からは、続々と新しい人事が発表されています。
新しい市長の選挙が、来年11月4日にも行われ、そこで選ばれた新市長が、その人脈のブレーンで周りを固めるので、それまでの1年足らずと言う短い期間ではありますが。
ここで私の目を引いたのが、教育局の新長官メリッサ・アビレス・ラモス氏。彼女は2007年から公立学校で英語の教師として働き始め、2010年にニューヨークのシティーカレッジを卒業、現在42歳。
国内最大の公立学校システムである、ニューヨーク教育局の新長官となったラモス氏の年収は、なんと414,799ドル(約6440万円)。彼女は市長よりもさらに高い給与の市職員となる模様。
(また、彼女には、有給休暇や病気休暇、車、運転手など、さまざまな福利厚生あり)
前任者は、FBIから汚職捜査の一環として、携帯電話を押収され、それにより退職したのだそうで、ラモス氏は、その前任者の教育長から昇給を受け継いだそうです。
税金から支払われている公務員のお給料が、ニューヨークではこんなに凄いとは・・・。
知りませんでした。ちょっとびっくりでした。(笑)
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。