アメリカでは、アクセサリーというと、日本語で言うところの「おしゃれ用品」や「貴金属のジュエリー」などという意味とともに、「附属品」のような意味でも使われます。
例えば、カー・アクセサリーだとドリンク・ホルダー、オーガナイザー、買い物後のショッピング・バッグがかけられるフック等。
そんなアクセサリーの中で、今日は、最高温度が零下のニューヨークから、厳冬に必須な防寒アクセサリーについて、そして、防寒アクセサリーうぃ預ける際の大事なポイントもお届けしたいと思います。
<グラヴス(手袋)>
ハーフ・グラヴス、フィンガーレス・グラヴスが流行っているのは、世界中同じなのかしら。
これは、セルホーン(携帯電話、スマホ)の普及のせいでしょうね。道を歩きながら、信号待ちしながら、バスや電車を待ちながら、ここでもそこでも携帯をチェックするのに、便利。
ピアノを弾くときに寒いときには便利で、ずいぶんと前から愛用していました。
ただ今年のニューヨークの冬は厳冬で、最高気温が零下の日が続いていますので、指が出ていると、とっても冷たいです。
<マフラーは別々で預けるとなくなる!>
まず、襟巻きのことを、英語では「スカーフ」と言います。日本でいうマフラーのことで、アメリカでマフラーと言っても、通じません。毛糸の手編みでも、ウールでも、カシミヤでも、「スカーフ」です。
ここでひとつ大事な注意事項!
レストランやシアターに入ってすぐ、コート・チェック(外套を預けるところ)で、自分のコートとマフラー、毛糸の帽子などを預ける時、絶対にバラバラで預けないほうがいいです!
スカーフは、コートの内側の、左腕から右腕にかけて一本に入れ込んで、グラブスはポケットにしっかり左右別に入れ、毛糸の帽子も、袖の中の真ん中辺にしっかり入れて、まとめて1つの荷物として預けます。
NYに来た当初、そのことをよく知らなくて、バラバラのままで預けていたら、スカーフがなくなったり、手袋が片方なくなったり、いろいろしました・・・。
コートチェックでは、受け取り時にチップを払うのでお金が数ドルかかりますが、チップを払っていても無くなりますし、まず出てくることはないです。
当時アメリカに長く住んでいる先輩から、
「スカーフや手袋なんて、別々で渡したら、一緒に戻ってこないのは当たり前じゃん!」
と言われて知りました。
そんな感じなので、預けたくない、まだ寒いので自分で保管するわ、と言って預けなくても、大丈夫です☆
防寒トップス
ニューヨークだと、タートルネック・スエターも必須ですねぇ。
そして、フェイス・マスク、これは顔全面を負うもので、銀行強盗が被っている、と言えば想像がつかれるのではないか、と思います。もともとは寒冷地用の防寒具。でも強盗が別の目的で使い始めたので、本来の目的が、失われているような気がします(笑)。
イヤマフ(耳当て)、ヘアスタイルを気にする人には必須アイテムかと思われますが、流行はずいぶん前のことで、最近はとにかく寒いので、毛糸の帽子をしっかりかぶる方が、多いようです。
フーディ、これはスウェットなどにフードがついたもののこと。日本では、パーカーと呼ぶことが多いそうですが、アメリカでは「フーディ」と呼びます。
これが付いていると、まずニットの帽子をかぶってから、その上にフーディで、耳も首も覆えるので、とってもあったかです。強いて言えば、マフラーを首から目の下までぐるぐる巻いてからフーディをかぶると、もっと暖かです☆
日本ではフーディをかぶっている人はあまりいないかもしれませんが、こちらでは、なにぶん最高気温がずっとマイナスなので、フーディも大活躍です☆
<ロング・ジョンって何?>
さて、ボトムに行きましょう。
分厚めのウインター・ソックスや、ロング・ジョン(ももひき)も、欠かせません。
ももひきって、もうすでに死語なのかしら?(笑)ヒートテックのインナー、と言ったほうが伝わりやすいかもしれませんね。
あ、「ロング・ジョン」って英語、馴染みがないですよね。私も、初めて聞いたとき、長〜いジョン、ってなんだろうってすごく面白い表現だと思いました。
調べてみると、19世紀の重量級プロボクサーが、いつもショートパンツではなく、長いパンツで競技に出場していたので、そのボクサー、ジョンの名前をとって、イージー・パンツのことをロング・ジョンと言うようになったらしいです。
つまりはジャージの薄いやつって言うイメージかな。ちなみに、日本でいうジャージも、英語では「スウェット・パンツ」といいます。
また、19世紀にカウボーイが好んで着用していた、トップからボトムまでワンピースにつながった(1つにつながった)木綿の肌着のこともこう呼び、夏の日照りや冬の厳しい寒さから、彼らを守ったそうです。
ロング・ジョンについて書かれているサイトがありました
https://maryboro.ca/story/why-are-the-called-long-johns/
そして、足元はふかふかのライナーが入ったウインター・ブーツも、必須です。
というわけで、厳冬のニューヨークから、防寒のアクセサリーについて、書いてみました。日本も、あちこちで大雪となっているとか。どうぞ暖かくして、この冬をお過ごし下さい。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。