今日は、Bath room / バスルーム についてお話をしたいと思います。
まず、ご存知のように、アメリカでは、それぞれのお部屋に名前がついています。
住居空間を、 Living room / リビングルーム
食事の部屋を、Dining room / ダイニングルーム
寝るための部屋を、Bedroom / ベッドルーム
入浴部屋を、Bath room / バスルーム
と呼びます。あ、この辺は日本も一緒ですね(笑)
そして、アメリカ英語では、このバスルームを、
Toilet / トイレット,
Restroom / レストルーム,
Lavatory / ラバトリー,
Wash room / ウォッシュルーム
などと呼ぶこともあります。
女性が使う場合は
Lady’s room / レディースルーム
or
Powder room / パウダールーム (化粧室)、
という意味合いも含むことがあったり、また、ちょっとジョークっぽく、年配の男性が
Boy’s room / ボーイズルーム
と言うこともあります。
とにもかくにも我々人間には必需品なバスルーム。
そんなバスルームで、日本で生まれたすごいもの3大発明!
日本に行くと当たり前にどこでもみますが、アメリカではそうそうないものあるので、欲しいなあと思います。
ウオッシュレット
大発明ナンバーワンと言えば、やはりウォシュレットではないでしょうか。
まだまだアメリカでは普及していないので、日本に訪れたアメリカ人の友人は、「感動的なバスルームの思い出」、として語ってくれます。(笑) フォトに撮ってくる人たちも。お金を貯めて、絶対アメリカでもあれを買いたい!と言う人もいます。
改めて調べてみると、日本では1980年代からTOTOによって開発、販売が始まったのだとか。もともとは米国の医療用のものからアイディアをいただいて、それを普通の家庭用に普及させたのだそうですね。
アメリカでは日本ほど需要がないのかもしれませんが、なかなか普及しておらず、日本人の清潔志向が思い起こされます。
あと、トイレで日本にあってアメリカでは見たことにないのが、トイレの給水タンクの上の、手を洗うところ。
アメリカですと、バスルームと言うのは、トイレとシャワーが同じひとつの部屋なのが当たり前で、トイレの脇に普通サイズのシンクがあるのが普通。 日本ではトイレとお風呂場と、別のケースが多いからだと思いますが、便器だけがある限られた部屋に、手を洗う場所をつけるために、便器の給水タンクの上に小さく取り付けたようですね。
省スペースで、しかもタンクに貯める前の水を無駄にしない日本人のアイディアですね。
でも、アメリカ人の友人曰く、トイレの後ハンドソープで洗いたいのにできないのは不便、って言ってました(笑)
確かに。
お風呂の自動給湯システム
そして次に、日本では当たり前に使っているけれど、アメリカにはないもの、それはお風呂の自動給湯システムです。
まず日本人ほど、こよなくお風呂につかる民族は、世界中どこを探してもいないそうです。
ローマ帝国の時代、テルマエと呼ばれる、Hygiene(衛生)のみならず、Relaxation / リラクゼーション、Maintaining health(健康維持)、Social( 社交 )等のために Public baths(公衆浴場) があったのはよく知られるところ。
しかし、その後キリスト教が伝来したことによって、衛生観念が「自分の肉体はいかに汚なくとも、精神を磨く」という教えが広まってしまい、また、キリスト教では、裸になってリラクゼーションなどの快楽を求める事は「悪」とされ、その後ヨーロッパでは、まるで衛生、清潔、とはかけ離れた方へ行ってしまったのだそうです。
ローマ帝国の衰退により、これらの大変高度なインフラも維持することが難しく、荒廃し、その公衆浴場の文化は、時代の流れとともに消滅・・・。
それに引き換え日本に伝来した仏教では、「まず体を清めてから、心も清める」というわけで、「禊ぎ」と言うのが盛んに行われました。どこの神社に行っても、まず手を洗い口をゆすぎ。昔は近所の川や海で体を洗ってから、参拝したそうですね。
日本人の清潔志向は、この辺から伝来してきているようです。世界でも有名な長寿国日本。この毎晩お風呂で体を温める、という健康効果、実際に証明できていると私は思います。
まあアメリカでは、基本的にシャワー浴びるだけで、湯船も浅く、お湯をためて入る習慣があまりないので、そもそもお湯をためる給湯システムは必要ないんですけどね(笑)
タッチセンサー自動水栓
これはもう説明するまでもないと思います。実際、世界中でどんどん増えてきています。
ニューヨークでも、ほんと以前はあまりなかったんだけれど、特にコロナが流行った後、Water faucet(水道の蛇口) に手で触れなくても、手が洗えるということで、爆発的に人気が出たようです。
さすがきれい好きの日本人。いつもこういうことを考えていると、日本人て本当にすごいなぁ!と思ってしまいます。
というわけで、今回はバスルームまわりのお話でした。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。