東京オリンピックを目前にして,東京都はなんと4度目の緊急事態宣言。
こうなるとまた,苦境を強いられるのが飲食業界です。
特に,お酒が入ると声量が大きくなるという理由から,酒類の提供は停止。
これは実質上の「禁止」のようなもの。
以前は週に数回は居酒屋へ行っていた私も,今年はほとんで行っていません。
というか,行けないのですが・・・。
そういう人も多い中,密かにブームとなっているのが「おうち居酒屋」。
自宅で居酒屋のメニューを作ったり,ミニコンロなどで焼き鳥を焼いたりして楽しむというものです。
なにそれ,楽しそう!
いや,確かに楽しそうですが,私はやっぱり居酒屋で「プロの作った出来たての料理」で楽しみたい!
自分が作った料理とか,冷凍のつくねではなくて,
「その道を生業としているプロが作った熱々の料理を食べたいのよぉ~…。」
そんなことを思いつつ,「ああ,焼き鳥食べたい・・・。」と,居酒屋に思いを馳せるのです。
そんな中,
「あれ,そういえばアメリカでは飲みながら食べる,いや,食べながら飲める居酒屋みたいな店がない…。」と気づいてしまったのです。
正式に言うと,日本人等が経営している居酒屋や最近人気となっている居酒屋スタイルの店はあります。
しかし,一般のアメリカ人が,
“Let’s eat out tonight!”(今晩は外食しようよ!)
となると,通常は “restaurant”(レストラン)になります。
レストランということは,通常はコース料理のような感じ。
appetizers(前菜), salad/soup(サラダ/スープ),entrees(メイン料理),dessert(デザート)などを注文して食べる感じです。
もちろん,その際にワインなどのドリンクを飲んだりします。
が,レストランはあくまでも「食事」がメインの店。
“Let’s go grab some drinks tonight!”(今日,飲みに行こうぜ!)
なんて場合は, “bar”(バー)のような所へ行くのです。
基本的に,”bar”は飲む所。
飲み物以外の食べ物の種類は多くはありません。
おつまみは店によって違いますが,“buffalo wings”(バッファローウィングス・辛い鳥手羽先唐揚げ)や, “potato skin”(ポテトスキン・くり抜いたじゃがいもの中にベーコンやチーズなどを入れて焼いたもの)などが多いかも。
先日,ニューヨークのバーのおつまみメニューについてKayoさんが書かれていますので,ぜひこちらもご参考に。
↓ ↓ ↓
https://worldlife.jp/archives/3373
このように食べ物はあるのです。
ありますが,注文する人は少なく,あくまでもお酒(とおしゃべり)を楽しむ所,それがBar。
「食事を楽しむ」のか,「お酒を楽しむ」のかはっきりと分けて考えるのがアメリカなのです。
そう考えると,日本の居酒屋はすごい!
だって,ビール,日本酒,焼酎,カクテル…と,お酒の種類も豊富だし,それ以上に食べ物が充実。
「食事」と「お酒」両方を同じように楽しむところなんですもの。
焼き鳥,やきとん,おでんに唐揚げ,刺し身にカキフライ…締めのご飯にデザートまであります。
「とりあえずビール!」から始まって,食べたい料理を好きなときに好きなだけ注文。
お酒だって,飲みたい物を飲みたいだけ注文できます。
「食事」と「酒を飲む」ということが分かれているアメリカでは,日本の居酒屋はその両方が楽しめる,ということでとてもめずらしく,日本に来る外国人観光客にも人気が高いのです。
人気が高いのですが,中には「不満」に思うこともあるよう。
それは,「お通し」。
頼んでもいないのに勝手に出てくるお通し。
これに対して,300円~500円くらいの料金がかかってしまうため,中には「勝手に出しておいて金を取るなんて!」とご立腹になる人もいるのだとか。
まあ,確かに気持ちはわかります。
私も「いかにも工場で大量生産」という感じのものを出されるとちょっと残念…と思っちゃいます。(美味しいものもありますけどね…。)
でもその反対に,そのお店で丁寧に料理されたものであれば,「嬉しい!」という気持ちにもなります。
確かに,「注文もしていないのに…」という気持ちはわかりますが,私たち日本人からしてみたら,アメリカのチップ制度も腑に落ちない部分はあります。
そう考えると,「お通し=サービス料のチップ」のようなもの,と考えるのが自然かもしれません。
読者の皆様で,海外から来た方が「お通し」に不満を持たれたら,次回はそのように説明してあげてくださいませm(_ _)m
あ~,また緊急事態宣言で酒類の提供は停止です。
いつになったら美味しい料理と美味しいお酒,そして楽しい話ができるようになるのでしょうか・・・と暗く思ってしまいがちですが,自分自身も感染して周りに広げないように,今夜もおとなしく「クロ○ズアップ現○+」でも見ながら,自宅でチビチビとやっておきます。
それまでは,「すみませ~ん!ナカくださ~い!」という言葉は封印です。
(わかる人にはわかる!ホッピーという焼酎で割って飲む飲み物があるのですが,焼酎のことを東京では「ナカ」と呼ぶのです。)
みなさん!コロナが落ち着いたら,
Let’s go grab some drinks together!
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。