こんにちは
ニューヨークのKayoです。
先週に引き続いて、英語の諺をご紹介していきたいと思います。
日本にある諺が、日本だけじゃなくて、アメリカに住んでいても、こんな広い国でも、ずいぶん日本の諺と似ているものもあって、やはり人間て一緒だなぁって、面白いなと思います。
今日も英語の諺を5つほど紹介します。1度英文を読んだだけで、日本の諺が思い浮かんじゃった人は、素晴らしい!
The squeaky wheel gets the grease
今回まずは、
The squeaky wheel gets the grease / ザ・スクイーキー・ホイール・ゲッツ・ザ・グリース
「きしむ車輪には、油を」
前回、「出る杭は打たれる」は、目立つ者が抑えられる日本的な集団意識を表す言葉でしょうか、と申し上げていましたが、さすがアメリカ、その逆を見つけました。
文句を言ったり目立つ人のほうが、そうでない人よりも注目され、問題を解決してもらいやすい、というアメリカらしい自己主張の文化のことのようです。。
ギーギーいつも騒音を出していると、誰かがそれをうまく取りなしてくれるらしいです。
Armchair theory
Armchair theory / アームチェア・セオリー
椅子に座ったまま、またはデスクの上でどんな素敵なプランを話しても、やるとなると全然思ったようにいかないんですよね、言うは易く行うは難し。見るとやるとは大違い。
これ、まさに
「机上の空論」
これは、私も覚えがあるのです。パンケーキです。ルームメイトが作ってくれた時、なんだ、粉に水を入れて卵を入れてかき回して焼くだけか、と思いました。もったいつけられて、わざわざその日に時間を合わせて、たったこれだけかと思ったものの、さて、自分がやってみようと思ったら、全くもってうまくいかないのです。見ると、やるとは大違いでした。
Talk to the wall
Talk to the wall / トーク・トゥ・ザ・ウォール
「壁に向かって話す」
どんなに良いことを言っても相手に響かないことを表しますよね。
そう、まさに
「馬の耳に念仏」
同じ言語を話しているのに、意味が通じないということも、結構あるんですよね。アメリカ人が、英語同士でもよくあるのだそうです。
友人の同じ人種のアメリカ人カップルが、彼が言ってることがわからない!、彼女が言ってることがわからない!、っと言ってました。
話せばわかる、と昔は思っていましたが、言葉って万能ではないって、最近やっと少しずつわかってきました。
When it rains, it pours
When it rains, it pours / ホェン・イット・レインズ・イット・ポアーズ
「雨が降るときは、土砂降り」
悪いことが続けて起こる不運を示します。単なる雨ではなく、「どしゃ降り」と言うことで、続けざまのトラブルのイメージが強く伝わってきます。ただの小雨じゃないよ、バケツをひっくり返したような、土砂降りだよ。うん、めっちゃアンラッキーな感じが出てますね。
これは
「泣きっ面に蜂」
The grass is always greener on the other side of the fence
本日最後は、
The grass is always greener on the other side of the fence / ザ・グラス・イズ・オールウェイズ・グリーナー・オン・ジ・アザー・サイド・オブ・ザ・フェンス
「フェンスの向こう側の芝生は、いつもより青く見える」
なんと日本語とそっくり
「隣の芝生は青い」
ですね。
他人のものは、なんでもよく見えてしまう、自分にないものを羨んでしまう気持ちを表していますよね。
面白いことに、この表現が欧米でもごく一般的で、ほとんどの人が知っているくらいポピュラーなんです。芝生文化が共通してある国ならではかもしれません。どちらの言語でも、青い芝生が象徴するのは、うらやましく思える理想の状態で、それが手に入らないからこそ美しく見える、という心理が共通しているんですね。
ちなみに、英語では少し皮肉っぽく使うこともあって、「でも向こう側に行っても実は同じだった」みたいなオチが含まれることもあるそうです。
それそれ!、その通り!自分が持っていなくて、人が持っていると、なんで人間て羨ましく思ってしまうのでしょうね。
最近、私は、マテリアリスティックな考え方をやめました。物質は物質だから、自分の本質とは関係ない、と思ったら、何もいらないような気がしてしまって。生活に必要なものは別ですよ、でも、それ以外の贅沢品などは、一切いらないと思えるようになってしまいました。そうすると、生きてて、楽です。(笑)
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。