ニューヨークでは、コロナの煽りを受けて、フードコートも、一時はとても下火になっていました。まぁ、きっとそれは世界中どこでも一緒だったのでは、と思われますが。
さて、そんなアメリカのフードコート、定番はピザ、ホットドッグ、ハンバーガーなどですが、このフードコートでの席取りについて、アメリカではどうやってるの?というご質問を頂きましたのでお答えします☆
まず、連れがいる場合は、大概どちらかが、「席を取ってるね」という感じで、1人にオーダーを託して、もうひとりが席を取りに行きます。
日本でよく見る、何か「もの」を置いて席を取ると言うのは、アメリカでは、まずやりません。
ご想像おつきになるかもしれませんが、ここアメリカでは、「ものを置いておく」という事は、誰かに持って行かれても文句は言えない、ということになります。
日本では、ジャケットやマフラー、買い物した紙袋、ハンカチ、ビニール傘などで席を取る、と聞きますが、これらのものを置いてると、アメリカだと、多分席に戻ったときには何もない?と思われます。
それどころか、友人の話では、まるでコメディーようですが、ブルックリンのフードコートで着席して食べている際、購入したスーパーの買い物を、自分の座席の下に置いて食べていたところ、それを後ろから持っていこうとした女性がいた、なんてことがあったようです。
その際は、向かいで食べていた人が教えてくれたそうです。油断も隙もないですよね。
なので、買い物した紙袋や、スーパーの袋も、床に置くならば両足でしっかり挟んでおく、と言うのが要かもしれません。
自分のハンドバックも、隣の席に置く、と言うのは絶対危ないですよ。私はいつも、肩から斜めにかける形のバッグで、バック本体はいつも自分の懐にあります。
携帯も、テーブルの上に出しっぱなしでの食事は怖いです。ふと気がつくと、既になかった、と言うのを聞いたことがあります。
また別の友人の話では、LAのホテルにチェックインする際、長期滞在だったのでボトル・ウォーターをボックスで買っていて、それを脇に置いてチェックインしていたところ、その水を持ち去ろうとする男がいた、なんていうことが!
チェックイン途中で気がついて、水1箱を持って走り出した男を追いかけたのですが、ワゴンカーが止まっていて、それで逃げ去られてしまい・・・、ボトルの水を1箱買い直す羽目になったそうで。さすがアメリカです。(笑)
「First come, first served / ファースト・カム・ファースト・サーブ」
アメリカでよく使われる言い方で、来た者順、早い者勝ち。
まず買ってから座る、っていうことも。
1人でフードコートを利用する時は、別段席も取らず、お食事を購入して、空いている席に座ります。
男性だと、グループで来たとしても普通にこうする人が多いんじゃないかな。まあ、デートとかだと、女性が席を取っておいたりするかもしれませんね。
そして席を取る際、大きなテーブルだったら、相席になるのもよし。相席になったときには、「それ美味しそうだけど、何食べてるんですか?」なんて会話もしばしば聞かれたり。
アメリカ人はフレンドリーな人も多いので、思いのほか、楽しいランチになるかもしれません。
というわけで、アメリカに来られた際は、くれぐれも何かテーブルに置いておくことはなさいませんよう。楽しんでください。
あっという間に2月も最終になり、ニューヨークは、2月後半から春が来るかなって一瞬思ったものの、また寒波が戻ってきたようです。皆様も、ぜひ暖かくして、風邪など引かずにお過ごし下さいね。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。