つい先日,テレビを見ていたら,
「あれ,知っている人がメインゲストで出ている!」となったんです。
芸能人でもない人なのですが,有名な人。
この方がいなかったら,「アレ」がアメリカの一般家庭の食卓に乗ることはなかったんです。
もう十年以上前になるかもしれません。
英語の長文読解の教材を制作していたときでした。
ストーリーはすべて自分たちで書く(もちろん問題制作もですが)のですが,どのような題材をピックアップするかは悩ましい所。
学生が少しでも興味を持って,「へぇ,そうなんだ」というものをできるだけ書くようにしていました。
そんな時,同僚が持ってきた1冊の本。
それは,「豆腐バカ 世界に挑む」という,豆腐をアメリカに広めたある一人のサラリーマンが書いた本でした。
「この人についての文章を書こう!」と,早速,著者であるご本人に連絡。
一緒に食事をしたり,いろんな話を聞いたりして長文読解用の文章を完成させました。
「ああ,懐かしいなぁ。」と思いながらその番組を観た後日。
またまたテレビで,今度はこんな特集が組まれていました。
「アメリカでは豆腐が大ブーム!」
そうなんですよね。
今はアメリカでも「豆腐」は随分と受け入れられるようになってきました。
最初は,「豆腐は家畜のエサ!まずい!」と言い,新聞でも「アメリカ人が一番嫌いな食べ物No.1はTofu」と書かれるくらい,アメリカ人には受け入れられなかった豆腐。
でも,前述した著者や日本の他社メーカーの努力もあって少しずつ受け入れられるようになりました。
そして,前回ご紹介したようにアメリカの医療費は桁外れの高さ。
そのため,「できるだけ病気にならない体作りをすること」が,中流家庭以上の間では当たり前。
多くの人たちはジムへ通ったり,ヘルシーな食べ物を食べたりするようにして,自分の健康管理をしています。
そんな流れから豆腐は,今では「大ブーム」と言われるほどの存在に。
この連続したアメリカでの豆腐の話題に,
「これは豆腐のことを書くように。」という天の思し召しかしら?と脳内変換,
「じゃあ書こう!」ということで,今回はアメリカでの豆腐,そして日本人にはなかなか考えつかない斬新な豆腐の食べ方をご紹介!
―アメリカの豆腐は固さが大切―
日本の豆腐は基本的に,「木綿」か「絹」。
メーカーによって差はあるものの,この2種類がメインとなっています。
そこに,おぼろ豆腐や焼き豆腐,枝豆豆腐など様々な「種類」の豆腐があります。
しかし,アメリカの豆腐は
「Silken(とても柔らかい)」
「Soft(柔らかめ)」
「Medium Firm(やや硬め)」
「Firm(硬い)」
「Extra Firm(とても硬め)」
の5種類が基本となっていますが,さらに 「Super Firm(超硬め)」などもあったりします。
日本では,冷奴などそのまま食べることも多い豆腐ですが,アメリカでは基本的にそのままは食べません。
「豆腐には味がない」ということも,かつて豆腐がアメリカで嫌われていた理由の一つでした。
そのため,基本的には焼いたり炒めたり,しっかりと味をつけて食べるのです。
まあ,味をつけて食べるのは日本も同じなんですけどね。
ただ,その調理法がユニークなのです。
まず,豆腐がアメリカで広まったきっかけとなったとも言われるレシピ。
それは, “Tofu Shake”(豆腐スムージー)。
今回はバナナスムージーをご紹介。
・silken tofu(絹ごし豆腐) 350g
・milk(牛乳) 125ml
・1 fresh banana(バナナ1本)
・ice (氷)125g
をミキサーに入れて混ぜるだけ。
超簡単なバナナスムージーの出来上がり!
もっと甘みが欲しい場合は,砂糖ではなくハチミツを入れましょう。
バナナを,イチゴやメロンなど他の果物に変えてもいいですね。
また,牛乳を低脂肪乳や豆乳に変えると,さらにヘルシーになりますね。
そして,次にご紹介するのは, “Tofu Sandwich”(豆腐のサンドイッチ)。
パンに様々な食べ物を乗せたり,挟んだりするのがサンドイッチなので,豆腐バーガーではありません(笑)
※なぜバーガーではないのかは、下記ご参照ください
https://worldlife.jp/archives/3181
firm tofu(木綿豆腐)
celery(セロリ)
carrot(ニンジン)
cucumber(きゅうり)
avocado(アボカド)
Seasoned Pretzels(プレッツェル) または mixed nuts(ミックスナッツ)
Mayo(マヨネーズ)
Bread(パン)
1.まずは木綿豆腐に重石を乗せる,またはレンジで加熱して水分を出し,手で荒くちぎる
2.セロリ,ニンジン,きゅうりは粗みじん切りに。
3.プレッツェル(またはミックスナッツ)を砕いて粗さが残る程度に細かくする。
4.アボカドは5mmくらいにスライスする
5.1~3をボウルに入れ,マヨネーズで和える(お好みで塩コショウ)
6.パンの上に5を乗せ,4のアボカドを乗せ,パンではさんで完成。
かなりアバウトなレシピですが,砕いたプレッツェル(またはミックスナッツ)が入っているところはアメリカっぽいかもしれません。
yahoo.comなどで “tofu” “recipe”で検索すると,様々なアメリカンレシピがヒットしますので,ぜひ試してみてくださいね。
昨今のアメリカの豆腐ブームの影響もあってか,日本でも豆腐食は人気のようです。
効率的にタンパク質が摂取できるとして,Tofu Bar(豆腐バー)や豆腐そうめんなど,若い世代を中心にちょっとしたブームになっているとか。
これまで冷奴や湯豆腐,麻婆豆腐くらいしか食べていない方は,ぜひ,アメリカンなレシピにも挑戦してはいかがでしょうか。
でも,その前にコンビニで豆腐バーかもしれませんね。
これは,アメリカの豆腐の硬さにも近いので,濃厚で硬めのアメリカンな豆腐が味わえますよ。
「最近,お腹が出てきたなぁ。」という方,ぜひ,豆腐を中心とした食生活をしてみてはいかがでしょうか。
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。