昨年は、コロナ禍のため、楽しく人びとが集まる行事はすべて取りやめでしたが、先週11月25日、今年のニューヨークは、例年通りのサンクスギビングデーの大パレードで、クリスマスホリデーシーズンの幕を開けました。
アメリカ各地の名だたる高校や大学から、マーチングバンド、ダンシングチーム、チアリーダーの、見事なパフォーマンスが次々と繰り広げられます。
有名な歌手や、アイドルもスポンサーのフロート(山車)に乗って何人も登場。また、ブロードウェイの有名ミュージカルから、出演者たちによるハイライトシーンを見せてくれたり(今年はアニーや、ムーラン・ルージュ、シックス、ウィキッドなど)
子供たちが熱狂するのは、ハローキティ、スパイダーマン、ボスベイビー、スヌーピー、グリーンジャイアントなどの、有名なキャラクターの大きな大きなバルーンです。
1つのバルーンを、地上で何十人もの人々が、ロープで制御しています。そして最後に、たくさんのトナカイにひかれたソリに乗ったサンタクロース。声援も一段と大きくなり、人々の熱狂が伝わってきます。
ニューヨークは寒さも一段と厳しくなり、一気に心ときめくクリスマスホリデーへと向かっていきます。
それでは、まずはそんな今年のパレードの様子をどうぞ☆
パレードの楽しみ方
パレード当日は、250万人と言われる、ものすごい人出。またこの季節は気温が0度に近くになるので、屋外に長時間立っているのは結構根気がいります。また朝早くから出かけて行って、パレードがよく見えそうな沿道の場所を取っていても、いちどトイレなどでそこを抜けると、もう入って来れない、と言うこともあり、直接パレードを見に行くのは、なかなか頑張りが必要です。
と言うわけで、私はおうちでぬくぬく、テレビで鑑賞!中継は、朝の9時から始まってます。
ただ、そんな頑張りが必要のない、スペシャルスポット、有料席をリザーブすると言う方法もあります。
パレードは、セントラルパークウェストの77丁目から始まって、6番街を、パレードのスポンサーであるメイシーズの前まで、約4km の長さを、3時間ほどかけて南下します。なので、その近隣のレストランでは、シャンパン付きのブランチメニューを含んだ、暖房とトイレ付きでゆっくり楽しめる有料席として、1人300ドルから600ドル位の値段をつけて販売しているんです。人生に1度ぐらいは、そんな贅沢も素敵かもですね。
尚、直接パレードを見に行くのとは別に、もうひとつ無料で楽しめる方法ががあります。それは、前日のバルーンの空気入れ作業を見に行く、というもの。もちろんこちらも知っている人は多いようで、大勢の人々が集まるのですが、アメリカ自然史博物館の近所で、割と広々としている道路上で、車輌を止めて行われるので、比較的見やすい感じです。
子供たちにとっては、バルーンが平らなところから空気が入って、とてつもなく大きなピカチュウが出来上がったりするのを目の前で見るのは、とっても夢が膨らむかもしれません。
サンクスギビングデーの歴史
もともとのアメリカでのサンクスギビングデーの始まりについて。1620年、ここアメリカ大陸に、イギリスからメイフラワー号に乗って、ピューリタンの人たちが入植しました。頑張って土地を耕し、1年の月日が経ち、初めての収穫を迎え、その喜びと感謝を、この日に祝ったと言われています。
ですがもちろん、その場所には先住民が平和裏に暮らしていたわけで、この入植者たちが、行き当たりばったりで、先住民の貯蔵庫や墓などを荒らし、人命を奪って行ったと言う諸説もあります。以前お伝えしたコロンバスの話のように、時代と共にだんだんと闇の中の話が、きちんと世の中に出てくることでしょう。
コストコのターキーディナー
サンクスギビングデーのディナーといえば、お家でターキー。私は、今年初めてターキーをグリルしました。
コストコで、「ターキーディナー」と言うのを購入してみたのですが。すっかりもう焼けていて、READY TO EAT(すぐ食べられる)ものなのかと思ってネットでオーダー、デリバリーしてもらったら・・・生でした。(笑)
なので、初めてのターキーのグリル体験。と言っても、すっかりうまい具合に調理してあり、オーブンで焼くだけなので、とっても簡単でした。そして、さすがコストコ、お値段も優しく、とってもおいしいターキーが出来上がりました、感動(笑)
マッシュドポテトと、ストリングスビーンズが、付け合わせに付いていて、上にたっぷりバターが載っています。グレービーソースや、クランベリーソースもちゃんと付いていて、いたれりつくせり。と言うわけで、ターキーをローストしながらテレビでパレードを見る☆
そうだ早速、シャンパンも冷やしておこう〜。きゃ、アメリカ人みたい。なんだか楽しい!
まだまだコロナ禍で大変な事もありますが、少しずつ楽しいことも増えてきました☆
ではまた来週〜。
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。