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レモンは自分のお皿だけにかけて!

World Lifeな生活
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今回は、レストランなどで食事をする際の、日本とアメリカの文化、習慣の違いをいくつかお伝えしたいと思います。

レストランでシェアしない

アメリカ人は、レストランで、自分の好きな食べたいものだけをオーダーするので、通常、他人とシェアしようとする感覚がないのだそうです。

私は、典型的日本人で、居酒屋さんとかで、いろいろオーダーして少しずつみんなで分けっこするのが大好きなタイプなので、これは文化の違いだなぁと、いつもここニューヨークのレストランで思うことの1つです。

また、いろいろな食材を、いろんなお味で試してみたいと思うのが、普通かと思っていたのですが、これも文化の違いか、世の中そうでもないらしい。

アメリカでは、毎日ハンバーガーでも、毎日ホットドッグでも、毎日ピザのスライスでもオッケー、と言う人がたくさんいるようです。

これについては、とても興味深い話を聞いたのですが、ヨーロッパから最初の移民の人々が、アメリカ大陸に渡ってきた時、清教徒の人たちが新天地を求めていたわけで、そのためには、自分たちは決して贅沢はしない、神のための人生を送るのだ、と質素な食事を誓ったからなのだそうです。

パンは、とにかくパンであればよく、それ以上の贅沢を求めない、と言う彼らの誓い。食事はなるべくシンプルに、ということらしく。

毎日ハンバーガーでもオッケー、というのも、なるほど、、、

ドリンクのオーダーでメニューは見ない

アメリカのレストランに食事に行くと、まず最初に飲み物のオーダーを聞かれますが、普通アメリカ人は、メニューなど見ずに自分の飲みたいものをオーダーします。

例えば、自分はビール、ブルックリンラガーをくれ、とか。もし無い場合は、ウェイトレスがそのレストランに置いてあるビールの種類を全部言ってくれる。

でも、これ最初は聞き取るのが大変!すごく早口で10種類ぐらいのビールをダーッと言うのです。何処かに書いてあればいいのに、と思うのだけれど、いちいちメニューにビールの銘柄など書いてないことが多いです。

おまけに、私はいつも思うのだが、値段がわからない。

でもアメリカ人は、7ドルだったら頼むけど、8ドルだったらやめとこうとか、そういう、ちまちました事は考えないらしい。確かに、そういう人を今まで見たことがない(笑) 

尚、ヨーロッパ人の間では、ビールはブルーカラーの人々が飲むもの、と言う概念がいまだに頭にあると思われます。食事のときにはワイン、これがヨーロッパ人の一般的な考え方のように思われます。

お客様は神様、ではない!

アメリカでは「お客様は神様」では無いようで、普通に、お店の人とお客さんは対等のようです。

日本でたまに見かける、偉そうに振る舞うお客様も、そうは見たことが無いです。

超高級な場所ではまた別かもしれませんが、でも紳士になればなるほど、周りへの気遣いをちゃんとされるような気がします。

ウェイトスタッフさんが何か持ってきてくれるたびに、普通に、笑顔でサンキュー、と客である自分が、働いてくれる人たちの労をねぎらいます。

いちど、イーストビレッジの日本風居酒屋で、20代位の日本の男性たちのグループが、ウェイトスタッフに、「俺、ポン酒」と投げやりにオーダーしていたのには、驚きました。I am sake. ではありませんか(大笑)

そこは普通に、

Can I have a glass of sake?
(私に酒を一杯頂けますか?)

くらいは言いましょうよ。アメリカでは、その方が、見た感じスマートだと思うんだけどな。

レモンは自分のお皿だけに!

私が驚いたのは、調味料は、自分のところだけにかける、ということ。個人主義のアメリカらしいなと。

あるパーティーの時、日本人女性が、皆さんのためにと、付いてきたレモンを大盛り料理の皿全体に絞ったんですよ。そしたら、隣にいたアメリカ人が、

「あの人はずいぶんSelfish (わがまま)だね、レモンをかけたいなら、自分の皿だけにかければいいのに。」

と私につぶやくのです。

レモンをかけたほうが、皆さんおいしいだろうから、と言う日本人女性の気遣いが、レモンなどかけて欲しくない人もいるのに、押し付けがましい、と取られるらしいのです。

私は思わず、うーむ、とうなってしまいました。さすが、アメリカ、そう来るか、といった感じです。

それともう一点、アメリカでは、自分以外の人の前にある調味料は、その人に頼んで取ってもらうということ。

「他人の目の前には、手を伸ばさない」のがアメリカの礼儀だそうです。

これはなんで?防衛のためかな?

私は、食べている人の手をわざわざ止めて、塩胡椒をとってもらうなど、その方に悪いので、自分で手を伸ばして取った方が良いと思い込んでいました。ところ変われば、常識がいろいろ変わりますね。

お蕎麦は日本人も無音で

これはご存知の方も多いようには思いますが、取っ手のついたボール等以外は、お皿と見て、決して持ち上げて食べてはいけない。スープのボールもそうです。

私たち日本人は、お味噌汁の感覚で、ついスープのボールが小さいと持ち上げそうになりますが、これはマナー違反。テーブルの上に置いたまま、スプーンで音を立てずに、静かに飲みます。

音を立てず、で思い出しましたが、ラーメンを食べるときに、ずるっとすする、例えば落語でも、そばを食べるシーンでは思いっきり、わざとずるずると音を出したりしますが、あの音が、アメリカ人にとっては寒気がするほど嫌なのだそうです。

ですから、NYの蕎麦屋へ行っても、ずるっと思いっきりすすっているのは、日本人観光客だけとなります(笑)アメリカ在住の人たちは、日本人でも、思いっきり無音でそばを食べています。

嫌いなものは食べないアメリカ人

アメリカでは、食育が日本ほど盛んではありません。嫌いなものも残さず食べる、などと言う事は、あり得ません。嫌いなものは残します。

なので、最初から、ウェイトスタッフに、何と何が食べられないから抜いて、とオーダーすることも可能です。

自分の好きな物だけを、好きな分だけ楽しく食べます。アメリカのレストラン食は量が多いのですが、残ってもドギーバッグがあるので平気です。冷蔵庫に保存すれば、翌日のランチぐらいにはなりますので。そうやって2食分にしたりもします。

 

と、いくつか日本との違いを紹介してきましたが、ところ変われば、ほんと文化、習慣も違ってきますね。

最初驚いたこともありますが、だんだんと慣れてきました。

今回はレストラン等で食事をする際の違いでしたが、また違った場面での、文化や習慣の違いも、別の機会にお届けしたいと思います。

それでは、また来週♫

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