アメリカの子供たちのお小遣いって、日本と違って、お年玉はさすがに無いでしょうけど、どうなってるの?そんな声を聞きました。なので、知り合いとかまわりに、その辺どうなっているのか、アメリカのお小遣い事情をリサーチしてみました。
大きくは3つのパターンのようです。
Chore-based Allowance(お手伝い制)
まず、お手伝い制です。
家族の、家事や簡単な仕事を手伝うことで、お小遣いをもらうケースが多いそうです。ゴミ出し、食器洗い、部屋の掃除などで1回あたり1~5ドル。年齢が上がってくると、ベビーシッターや芝刈りなども、子供たちの収入源になっていくようです。
また、夏の暑い日には、玄関の前でレモネードを、一杯1ドルとかで作って売っている、可愛らしい女の子たちがいたりします。
「お金を稼ぐ」経験が、アメリカでは早くから培われているんですね。
それで、大概14歳位から本格的に外部のアルバイトでお金を稼ぎ始めるらしいです。
女子だったらベビー・シッターとか、プロのテニス選手のボール拾い、カフェのアイスクリーム売り、ピザの配達、などと言うバイトもあるそうです。
Weekly Allowance(固定額制)
そして、 固定額制。
週に一定額(5~10ドル程度)を、無条件で支給する家庭もあったりします。どちらかというと、日本で私が子供の頃はこの感じでしたね。
いくらもらっていたかは思い出せませんが、週ではなく、月だったようにも思います。
Reward-based Allowance(報酬型)
また、報酬型と言うのも見られます。
良い成績を取ったとき、何かを頑張ったことが立証された時など、ボーナスとしてもらえると。
ただ、これは、親の行動として、子供の自主的なやる気を失わせることもある、と言う学者さんもいますね。報酬がないと、何もやろうとしない子供になってしまうらしい。なるほど。
ちょっと金額の張る、欲しいものがあるときは、毎週のお小遣いを貯めて購入する、が一般的だそうです。貯金箱なんてのも懐かしいですね。私も楽しみに、コインを貯めていた覚えがあります。最近は自分の銀行口座を持っている子供たちもいるそうです。
アメリカでは、特別に欲しいものがあるときは、追加のお手伝いを申し出てお金を稼ぐ、なんて言うことも普通に行われているそうです。
この辺、ビジネス・ライクですね。私が子供の時はこんなこと気づきませんでした。というか、同じ家に住んでるのだったら、ゴミ出しなど手伝うのが当たり前、と言われて育ったような気がします。それでお金をもらおう、とか思った事はありません。(笑)
子供たちのお小遣いのお話であと、こんな方法も。
高額なゲームやガジェットが欲しいときは、親に頼んで誕生日プレゼントとして買ってもらう。なるほど、これは私も経験がありますので、日本でも同じですね。
日本のような、お正月のお年玉はありませんが、アメリカではクリスマスや誕生日に、親や親戚から、現金やギフトカードをもらったりします。
これをしっかり貯めておいて、またアルバイトに精を出し、足りない時は親に助けてもらったりして、そうやって日々お金の使い方を覚えていくんですね。
何でもかんでも、ナイスにすればキャッシュがもらえる、チップ文化の進んだアメリカと、他人に現金を渡すのは、あまり美しいことではない、と教育されてきた私たち日本人。
だんだんと双方が近づいていく日は、来るのでしょうか。って書いてみたけど、私の考え方がちょっと古いのかな。現代の若者は、結構アメリカナイズされているかもしれませんね。きっと単に老婆心ですね(笑)。
では、また来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。