最近,ようやく
「あ,秋っぽくなってきた気がする」
と,朝晩は涼しく感じられるようになってきました。
それでも日中は35℃を超える日があるなど,
1日の中でも気温差が…
そうなると,現れるのが
「風邪」。
くしゃみが出たり,鼻水がでたり…。
英語で風邪は “cold”ですが,
「風邪をひく」
って英語ではほら,アレとアレですよね。
きっとあなたの頭にも浮かぶあの2つの表現。
あなたはその違い,知っていますか?
― “have”か “catch” / “get”か―
今年の夏は猛暑どころか酷暑だったこともあり,
「夏疲れ」
を感じる人も多いそう。
そして,その疲れが「風邪」となって現れやすくなっているとも言われています。
何を隠そう,私もその一人。
鼻風邪のような感じが長く続いております。
さて,そんな「風邪」ですが,英語にするとどのような表現になるのでしょうか。
ちょっと周りの人(日本人)に聞いてみると,
一番多かったのが,
“catch a cold”
そして,次に
“get a cold”と,“have a cold”
でした。
確かにこれらは昔,学校でも学習したような気がします。
“I have a cold.”
“I catch a cold.”
“I get a cold.”
これらの違いはなんでしょうか。
実は,これらの使い分けはとってもカンタン!
まず,動詞の部分を見てみましょう。
それぞれの動詞は,
“have”
“catch”
“get”
ですよね。
“have”って,
“I have a pen.”
(私はペンを持っています。)
のように,「持っている」という状態を表しています。
ほら,もうおわかりでしょうか。
“I have a cold.”
だと,
「私は(今)風邪を持っています」
つまり,
「風邪をひいた状態」
を表しています。
ですので, “I have a cold.”は,
「今,風邪をひいている状態」
になるんですね。
では, “catch”はどうでしょうか。
“catch”は「捕まえる」という意味。
“I catch a cold.”になると,
「私は風邪を捕まえます」=「風邪をひきます」
となります。
これは “get”も同じ。
“get”も同じように「手に入れる」という意味なので,
“I catch a cold.”も “I get a cold.”も
「私は風邪を手に入れる」=「風邪をひく」
になるんですね。
つまり,“I have a cold.”は「風邪をひいている(状態)」を表したのに対し,
“I catch a cold.”
“I get a cold.”
は,
「風邪を(つかまえる)(手に入れる)という動作・行動」
を表現しているだけなんです。
だから,「風邪をひいた」と言いたい場合はこれら “catch” “get”を
「変化」させる必要があるんです!
―「状態」を表す場合―
“I have a cold.”は,
「私は風邪を持っています=ひいています」
のように,「状態」を表しているんでしたね。
しかし,
“I catch a cold.”も “I get a cold.”は
「風邪をひく」
ではあるのですが,そのまま使うと「状態」を表すのではなく,
「私は風邪をひきます」
のように「行動・動作」を表すことになります。
また,
“I usually catch a cold in summer.”
(私はたいてい夏に風邪をひきます)
のように,
「習慣的に風邪をひく」
というニュアンスにもなります。
普段,会話でよく使うような,
「風邪をひいちゃったよ」
と言いたい場合は,
“I have caught a cold.”
のように,現在完了形で表します。
ですが…
これってちょっと難しいですよね。
なので,
“I caught a cold.”
“I got a cold.”
のように,ただの過去形にするだけでOK!
A: I think I caught a cold.”
(風邪をひいたみたい)
B: Oh, you should go home and get some rest.
(あら,家に帰って休んだほうがいいよ)
のように,過去形にするだけで
「今,風邪を引いている状態」
を表すことができます。
ほら,日本語でもそうですよね。
「風邪をひいた」
と言えば,言葉は過去形だけれど
「今ひいているんだな」
ってわかるじゃないですか。
それと同じです。
過去形なのに現在の話だなんて,なんだかおもしろいですね。
みなさん,風邪をひかないようにご自愛くださいね。
それではまた来週〜♬
英語教材開発・制作者
米国留学から帰国後、幼児・児童英語教師を経て、中学・高校英語、受験英語、時事英語等多岐にわたる指導を行い英語教師経験を積む。また、ホテル勤務での実践英語経験を積んだり、カナダにて現地の子どもたちの英語教育にも携わりながら、CertTEYL(世界での児童英語講師認定コース)の認定を受ける。さらに、青山学院大学でTutoringの研究員としても活動。英語講師養成のeラーニングコースの日本での立ち上げメンバーとなる。「現場での経験を教材に活かしたい!」と、現在は英語教材開発会社にて日々教材開発に勤しむ。高校入試用のリスニングトレーニング教材(塾・学校向け)は累計10万部以上のベストセラーとなる。英語教材開発の傍ら、全国の英語教師への研修なども行う。また、土堂小学校(広島県尾道市)での英語指導や、初の民間校長として一躍時の人となった藤原校長(当時:杉並区立和田中学校)が手掛けた英語コースの指導に2年間携わるなど、英語教育に関する多様な分野で活躍。大の犬好きから、ホリスティックケア・カウンセラーなどペット関連の様々な資格を取得し、ペットライターとしても活動中。