こんにちは
ニューヨークのKayoです。
今、日本の時代劇の歴史小説を読むのが、マイブームです。江戸時代とか大好きで、そういう読み物には、諺(ことわざ)とか格言がいろいろ出てきて、その度に、なるほど、なるほどと思い、それらを、うまく自分でも使いこなせたらいいなぁと、思います。
ここアメリカでも、日本語のことわざのような場面に出会したとき、ふと、英語でも同じ様なものはあるのかな?英語ではなんて言うんでしょう、と思いましたので、いくつか調べてみました。
直訳?っていうくらい、全く同じもの、そうでないもの様々ですが、似た様な諺ってあるんだなあ、っと妙に感心しました。
英語を読んでもらって、これは日本語でいうなんの諺か想像してもらえると面白いかもです。
Don’t put your feet in two boats.
まずは、
Don’t put your feet in two boats. / ドント・プット・ユア・フィート・イン・トゥー・ボーツ
2つのボートに1度に乗るわけにはいきませんよね。欲張ろうとすると、結局元のものまで、なくしちゃったりします。それまで1つのボートにちゃんと乗れてたのに、二股をかけようとした途端、川に落っこっちゃったり。
日本のことわざで言うと、そう
二兎を追うものは、一兎も得ず。
うーん、これって、日常生活で、仕事面でも恋愛面でも、例えば晩御飯ででも(笑)、よく出てきそうなシチュエーション。
かに玉も食べたい、水餃子も食べたい。せっかくだ、両方とっちゃえ。で、後でお腹いっぱいで苦しくて、「なんて私は馬鹿なことをしたんだろう。どちらかにしておけばよかったのに、出費だって、結構高くついちゃったじゃないか」と後悔する。そんな事は皆さんには、ありませんか?
え、私だけ?(笑)
The tall poppy gets cut down.
The tall poppy gets cut down. / ザ・トール・ポピー・ゲッツ・カット・ダウン
ポピーってとってもかわいいお花です。でも突出してれば切り取られてしまうことも。
日本語でいうと、
出る杭は打たれる
目立つものは、押さえつけられることがありますね。
よく、日本では国民性として、あまり目立つ人は好きじゃないから、出る杭は打たれる、と言います。アメリカではそんな事はあまりないんじゃないの、と思われがちですが、でもやっぱりアメリカにもこの諺、あるんですね。
Pearls before swine.
Pearls before swine. / パールズ・ビフォア・スワイン
このスワインは、豚という意味です。
なので、日本語でいう、そう。
豚に真珠。
最初、猫に小判で調べ始めたのですが、猫に小判と言う英語の文章はなかったものの、同じ意味の、豚に真珠は出てきました。聖書に載っているのだそうです。
あまり音楽に興味のない方に、ニューヨーク・フィルハーモニー・オーケストラのコンサート・チケットを差し上げてしまったりとか。クラシック音楽が大好きな方には宝物のようなものでも、興味のない方にとっては、ただの暇つぶしになっちゃうかも、という感じですね。
Don’t cry over spilled milk.
Don’t cry over spilled milk. / ドント・クライ・オーバー・スピルド・ミルク
これも、そのままですね(笑)
日本語で言うと、
覆水盆に帰らず。
最近、ぼうっとしながら台所にいると、こういうことよくやります。「しまった、落ち着いてやればよかった。なんでこの下にお皿を置いておかなかったんだろう。もうちょっとゆっくりやればこぼさなかったのに。」と反省しきり・・・。
実際は、ミルクと言うよりは、アメリカでは高級品になってしまう日本酒の場合が多いですが(笑)。瓶から徳利へ。なんでとっくりって中が見えない構造になっているのでしょう。
後悔先に立たず。
Bread is better than the song of birds.
Bread is better than the song of birds. / ブレッド・イズ・ベター・ザン・ザ・ソング・オブ・バーズ
武士は食わねど高楊枝、の逆と言っても良いかもしれません。
プライド、情緒、外観よりも、実質!
確かに人生って、正直、そういうものかもしれませんね。
でも、贅沢かもしれませんが、パンもあり、鳥の歌声も綺麗だなぁとエンジョイできるような生活が送れれば、最高だなぁ、と思います。この豊かな21世紀破壊されたくないですよねぇ。
この諺、日本語でいうところの、
花より団子
見た目よりも中身、というやつですね。
さて、諺シリーズ、お楽しみいただけたら嬉しいのですが。また次回もいろいろ考えてみますね。
それではまた来週♫
Kayo
平木かよ / Kayo Hiraki
ニューヨーク在住 2017年より、世界屈指の米国グラミー賞の投票権を持つ。同じく米国スタインウェイ・ピアノ公認アーティスト。現在、グリニッジ・ビレッジのジャズの老舗「Arturo’s」のハウス・ピアニストとして、週に5日、自己のトリオで演奏活動を続けて26年目。ニューヨーカーに、スイングの楽しさを届けている。ベースの巨匠、ロン・カーターとのトリオで、ブルーノート・NYへも出演。JALの国際線機内誌でも、海外で活躍する日本人として大きく取り上げられた。また、舞台「ヴィラ・グランデ青山」では山田優がジャズシンガーに扮するシーンでの、ミスティーのピアノ伴奏。カナダ・トロント・リールハート国際映画祭でブロンズメダルを受賞した映画「Birth Day」への挿入曲提供と共に、ピアニスト役で出演。フランス・パリ日本文化会館での館長招聘コンサートや、台湾にて、最大規模を誇る、台中ジャズフェスティバルへの出場など、世界を股にかけるスイング感あふれる彼女のピアノとボーカルには、定評がある。定期的に、くにたち音楽大学ジャズ専修で講義を持つ。