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洋画のタイトル…原題と違うワケ

World Lifeな生活
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先日、スプリング・クリーニング(アメリカでは大掃除を春に行います)ならぬ、
オータム・クリーニングをしていたところ、
ある懐かしいTシャツがクローゼットから出てきました。

それは、“61ST Annual Academy Awards”と書かれたアカデミー賞のTシャツ。
アメリカ・ロサンゼルスで毎年行われる世界的に有名な映画の祭典のものです。

第61回といえば、1988年。
私、その現場にいたのです。カメラで写真をバシャバシャと撮りながら。

当時、リムジンから降りてくる超有名ハリウッド俳優陣を見ながら購入したこのTシャツ。
そこには、最優秀俳優賞、助演俳優賞にノミネートされた俳優陣の顔写真と、最優秀作品賞候補の映画のタイトルがプリントされています。

そこで、気になることが頭をよぎりました。

これらプリントされた映画のタイトルは、もちろん英語です。
しかし、たま〜にそれらが日本へ入って来ると、
なぜか英語とはかけ離れた微妙なタイトルになってしまうことがありますよね。

英語学習者として、

「なぜ原題を直訳のままでは日本語として変なのか」
「英語ではなぜOKなのか」
「なぜ邦題はそうなっているのか」
を考えてみたくなったのです。

―原題と邦題―

例えば近年のヒット作で言えば、「アナと雪の女王」。
原題は、 “FROZEN” です。

ご存知のように、“frozen”は「凍った、冷凍の」が主な意味。
その原形である語 “freeze”は、(凍る、凍らせる)という意味です。

よくネットなどで、
「原題は『凍った』なんて変。」
「原題と邦題が違いすぎてウケる。」
「FROZENはないよな。」
などの記事やコメントを見かけることがあります。

でもウケたり否定したりする前に、そもそも「なぜ原題と変えられたのか」という視点を持つことも、英語学習では重要となってくるんです。

それはなぜか。

英語と日本語のニュアンスの違いを知ることも英語学習に役立つから。
このニュアンスの違いがわかるかわからないかでは、英語の理解にも大きな差となるのです。

―多義な単語を理解して、タイトルを知る―

さて、「アナと雪の女王」= “FROZEN”ですが、
多くの人は、 “frozen”=「凍った」のように一義語的に考えてしまいがちです。

『ああ、だって「凍った世界」のストーリーだからでしょ?』
そう思った人も多いかもしれません。

それはある意味正解です。

でもそれだけの意味でしかなかったら、英語であっても “FROZEN”は変だったかもしれません。

しかし、英語では変じゃない。

なぜなら、そこには辞書にはないもっと多くの意味があるからなのです。

形容詞としての “frozen”の定義を見てみると、

congealed by cold(寒さで凝り固まった)
turned into ice(氷になった)
drained or incapable of emotion(感情を失った、または感情を持てない状態)
expressing or characterized by cold unfriendliness(冷たい不親切さを表現したり、特徴としたりすること)
とあります。

この「アナと雪の女王」は、主人公のいる世界、そして心の状態なども踏まえた上で、
“FROZEN”と表しているのです。
なので、英語ではなんらおかしくないのです。
氷の世界だけではなく、閉ざされた主人公の心など様々な意味を含めての “FROZEN”なのです。

でも日本人にとってはイメージしづらい。

そのため、このようなもっとイメージしやすく親しみやすい邦題がつけられたんですね。

―死ぬまでにやりたいことリスト―

さらにもう1つ。
「これからの人生を楽しもう!」と、勇気をもらえると評判の映画「最高の人生の見つけ方」。

ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの見事な演技が話題となったのは記憶に新しい人もいるはず。

この映画の邦題は、「最高の人生の見つけ方」ですが、原題は、

“THE BUCKET LIST”

バケットリスト?
実は、「死ぬ」ことを “kick the bucket”とスラング的に言うそうです。

しかし、この “bucket list”という言葉自体は、このスラングからJustin Zackham(ジャスティン・ザッカム)というイギリスとアメリカで活躍する脚本家によって造られた言葉なのだそう。

彼は、“List of Things to Do Before I Kick the Bucket”(自分が死ぬまでにすることリスト)を自分自身で書いていて、その呼び名を短くして “Justin’s Bucket List”と読んでいました。

実際に彼のリストの一番最初には、「ハリウッドで映画を作ること」があり、それを見ているうちに、「このリスト自体が映画になる!」とひらめいて、 “THE BUCKET LIST”という映画ができたのです。
そこから「やりたいことリスト」のような意味合いで使われるようになったと言われています。

最近、日本の書店でも「死ぬまでにやりたい100のこと―バケット・リスト―」などのようにその言葉自体も見かけるようになりましたが、映画のタイトルとしては日本には馴染みがない。

そこで、「死ぬまでにやりたいこと」→「最高の人生の見つけ方」となったそうです。
いやぁ、タイトルをつける方のセンスが素晴らしいですよね。

確かに、このタイトルだとなんとなく「感動作かな?」と想像できますもの。

―Tシャツに書いてあった映画は?―

(※肩の部分に値札がまだ付いているのはご愛嬌)

さて、冒頭のTシャツに書いてあったノミネート作品の映画は、

MISSISSIPPI BURNING(ミシシッピ・バーニング)
RAIN MAN(レインマン)
Dangerous LIAISONS(危険な関係)
Working Girl(ワーキング・ガール)
THE ACCIDENTAL TOURIST(偶然の旅行者)

原題も邦題もほぼ同じでした(^_^;)

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